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ニセ次回予告




 ※ ※ ※



 姫さまの意識が帰ってきた。


(あやま)って、最上級の解毒剤を前もって仕込んでいたっす」


「誤って……前もって仕込む……?」


「素晴らしいですっ! まるで何度もやり直してるみたいっ!」


「はっはっはー。ところで、あの噂聞いたっすか?」


 僕が(いぶか)しんでいる間にも、姫さまは感動して、話は進む。



 ※ ※ ※



『直径一キロメートルの毬藻(まりも)が突如現れた』



 ※ ※ ※



 そんな阿呆な噂を耳にするまでもなく、西側に目をやると、そこには緑の壁があった。


 は?


 僕ら五人が唖然としている中、姫さまだけは、


「ほへー、これがマリモですかー」


 と暢気なことを言っている。


「いや、違うから。波で崩れるって言ったじゃん。どんな大きさだよ、これ、神話の洪水でもものともしないよ」


 箱舟いらずだよ。



 ※ ※ ※



「俺様の前に道はなく、俺様の後ろに塵が残る。つまりは後塵(こうじん)(はい)せ」


「意味不明なこと言っとらんと、あれ、どうもオレには生物だとは思えないんだが」


「いきなり出てくんなよ、お前」



 ※ ※ ※


 

「いずれにしたところで、そのまま放置するとここも危ないようですよ」


 カルツが話を中断させ、本筋に戻す。

 

「質量がどうなってるか知らないっすけど、まあそのまま光合成し続けたら酸素が増えて、ものの弾みで爆発するかもっすからね」


「それ以前に酸素濃度で死んじゃうよ」


 キャロとシロが合いの手を入れるが、カルツは、


「いえ、酸素ではなく淡青色の気体が渦巻いてるようです」


 と言った。


「何で?」


 聞き役に回る筈だったのに、思わず突っ込んでしまった。

 いや、酸素が多過ぎてもオゾンにはならんやろ。


 どういう物理法則で動いてるんだこの世界……



 ※ ※ ※



「姫さま?」「姫君?」「ヒメ?」「姫様?」「………」


 いま何て言ったこの姫さまは?


「そもそも、どうしてそんな算段が必要なんですか? もっと簡単に解決できますよ」



 ※ ※ ※






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