コロニークラウンゲーム空間‐シャルの駄弁りばなし
「まったく、基底ネット空間はゴミばっか、ゴミゴミしてて最悪の中の最悪だわ」
イライラする。
この世界はゴミばかり、基本的に玉石混合なのだ。
私は超絶的に完璧完全主義者だ。
自分も含めて、自分が100%認める全力を尽くしている。
そう認識認知等々できる、そのような人、それ以外の存在に無上の嫌悪、暗い行き過ぎる負の感情を抱く。
むしろ抱ける、と言った方が正しい。
尊敬できる人間には、無上の愛を、それ以外には無上の憎悪を、だ。
そうした方が、より最高レベルで刺激的だ。
極端な見方、視点、考え方の方が、感情を刺激し、私は私を活き活きとさせられると確信する。
これは善悪二元論で語れない、そもそも根本的に、活き活きとしたいだけだ。
そして、私が活き活きと生きれば、この世界という場で、無上の価値があると考えるゆえに。
だいたいだ。
私は今までの人生で、歴史で、悟り確信する。
私が認める全力を尽くしていない奴存在は、全員地獄の苦しみを味わいつくして死ねばいいと。
そうただ単純に思う。
なぜなら、私を無上の不幸にし、恵まれない人生を送らせて。
一生拭えない、途端の日々を生きさせたのは、奴らを含む世界の責任に他ならないからだ。
私だけでない、無限に比して存在する、私の愛する人たちを、そうしたのも奴らのような存在だからだ。
もちろん、これは無限に存在する視点、モノの見方、考え方等々の一つに過ぎない。
これと真逆に位置する、そのようなモノも当然わたしは持ちあせている。
人間誰しも天使と悪魔と、その中間に位置し、両方を内包する人間、自分を持っているモノだ。
「相席しても、よろしいでしょうか?」
思索、というかブスっとした顔で哲学気味に徒然していたのに、へんな声が遮ってくれた。
「最悪、相席とか、クラウンのプレイヤーの質も落ちたのかしら」
睨み付ける対象は、少年然とした男だ。
私の威圧にも構わず、飄々と何でもないみたいに、無機質な雰囲気を纏い続けている。
「それで? 駄目?」
「相席する目的を聞きましょうか、ナンパとかなら無駄だから他あたって」
「俺だってナンパなんて更々興味ないよ、君と何事か駄弁りたかった、駄目かい?」
「いいわよ、座りなさいよ」
了解を与えると、対面に、深く仰ぐように着席した。
「最近調子はどうだい?」
「何時も最悪よ」
「へん、なんで?」
「世界がゴミゴミしてきたから」
「ゴミゴミ?」
「うん、世界が濁ってきた、浄化が必要よ」
「危険な思想だね」
「うっさい、私が快適にゲームをプレイする為に、必要な処置よ」
「そうかな? クラウンにいれば、それなりのプレイヤーの質は保てるでしょ?」
「関係ない、だいたい上層の話じゃない、下層中層の話。
一般化したのか、ネットする経費が低下したのか知らないけどね。
最近のプレイヤーの増加は異常。
それも下層のライトユーザーばっか増えてるのよ。
つまり馬鹿が跋扈してて、昔みたいに趣のある下層空間が淘汰されてるの。
今じゃレベルが低下しすぎて、子供か不良のたまり場。
居るだけでイライラさせられるような、そんな場所になってしまった。
はい、するとどうなると思う?
下層がゴミの溜まり場になれば、まともなライトユーザーはいなくなる。
他のゲームに移るか、リアルの遊興に移るか、そんな感じになってしまう。
まあマイナス面ばかり見てプラスが見えてないわけじゃないわ。
一定の敷居がある中層上層のプレイヤー人口は増えている、まったくもって喜ばしいことだわ。
そうすれば更なる投資チャンスが生まれ、色々と面白楽しく、可笑しくできるのだからね。」
そこで言葉を一旦切って、一息入れる。
男は突っ込むように言葉を吐く。
「はっは、どんな事、流れにも長所と短所があるもんだよ。
ゲーマーなら時流を見極めて、もっとも熱いところを点々とするといい。
その中で、どのように立ち振る舞うか、君はよく考えれるだろうしね」
「ええそうね、愚痴って悪かったわ」
「愚痴だなんて、興味ぶかい話だった、面白かった」
その後もあーだこーだ話した。
最近はゲーム内で、雑談とかをしてばかりだ。
アップデートも新しい内容も、日々続々と更新されているというに。
やはり最近はモチベーションが足りていない、ネット空間での情報収集能力が低下している、気がする。
私は疲れている、のだろうか?
コイツと長々話して、それが癒されている現状を自覚し、地団駄踏みたくなるほど悔しかった。




