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詩人「おやおや、その詩は、私に対する恋歌ですか・・・・」
女中「まあ、詩を語るって本音が出てしまうものですね。しかし、あなたではなくてよ。」
詩人「茶の中にちょっとブランデーが入っているのかな、とてもよい香りだ」
女中「この茶の中に入っている香りは、桜の香りですよ。」
詩人「この春の陽気の庭にて、ここに私とあなたが出会い。」
女中「先生は、私のことがお好きになって、」
詩人「あなたの洋服すがたは、昔の恋人の姿を思い出させてくれるのです。」
女中「まあ、」
詩人「どうですか、詩はわかりますが、春の詩は、この庭から、この草花と太陽の輝きのもやもやと旅立ちをしよう。恋の予感は、私とあなたは、恋し合う関係となったとしましょう。恋し合う関係となったとして、ちょっと春の詩を一緒に考えてくれませんか。」
女中「そうですね。私はちょっと仕事がありますので、」
詩人「そうですね。ちょっと甘えてみてしまいました。」
女中「私は、いつも、この宿に居ますよ。たとえば、先生がわたくしを・・・・。」
詩人「どうです、春の詩は、」
女中「いいですわよ」




