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4【きらきらの白いひかりと雨】

朝ごはんの後に冷静になって思い返して師匠に詰め寄ったスピカ。

何とか師匠がスピカを宥め、落ち着かせてくれた。


「そもそも竜って飼って良いんですか?ギルドに登録しないと駄目じゃないんですか?」

「まあそうだけど、スピカは冒険者じゃないからなあ。それに街に住んでいるわけじゃないからね。その辺は私がどうにかしようじゃないか」


師匠は嬉しそうにニッコリ笑った。

その師匠の笑顔に、生みの親に返した方が良いんじゃないかとは言えなくなってしまった。

とにかくスピカが育てること。

それが今後の目標になった。


「それにこれはスピカが魔力制御をするのにも役に立つかもしれない」

「私の魔力制御?」

「スピカの魔力が大きすぎて制御できなくて落ちこぼれとは言われているけど、大きい魔力は制御が本当に難しい。だけどこのたまごはスピカの魔力を吸っているから今ならスピカも上手く制御できるかもしれない」

「ほ、本当ですか…!」

「だからたまごに魔力を注ぐ時にそれを意識すると良いかもしれないね。訓練次第じゃ直ぐに出来るようになるかもしれないしね」

「がんばります!!」


スピカの目は輝いていた。

スピカは幼い頃魔力を発現させた際に魔力が多すぎて森を半壊させたことがあった。

それからずっと訓練をしているが中々制御ができず、師匠に魔法具で魔力を抑えてもらっているのだ。

それを知っている街の人から度々買い物などの際にスピカは優秀な魔女の落ちこぼれの弟子と呼ばれているのを知っていた。

だからこそ、その言葉がとにかく嬉しかった。


「私は注文された薬品たちを作らなきゃいけないから、スピカは自主練習頑張りなね!」

「はーい!」


師匠に言われ、片付け等済ませるとスピカは裏庭で魔力制御の練習をすることにした。

いつも通りに魔力を放出させようとすると爆発する気配もなく、何かが変わったような光を纏う。

魔法はイメージ。

頭に思い浮かべるのは水。

その水を練り上げて空に放ち、雨を降らせる。

人差し指を高く空へ。

スピカの練り上げた魔力がきらきらと輝いて空へ放たれた。

それは、まるでひかりの雨。


「うそ…」


いつも途中で暴走して雨どころの騒ぎじゃないのだが(台風レベル)今日に限っては確かに雨量としては多いもののいつもより加減出来た魔法を放つことに成功したのだ。

その雨は数時間してようやくやんだ。


「師匠!見ましたか師匠!」

「こらスピカ。お客さんの前で」

「あ…」


嬉しさのあまり店にいる師匠の元へ行くとジルが誰かと一緒にいるのが見えた。

金色の優しい髪、透き通るような碧い目。

絵画から出てきたような美しい青年だった。


「クライド様!」

「こんにちはスピカちゃん。今日も元気だね」

「うん!今ね、魔法の練習をしていたの」

「スピカちゃんは勉強熱心だね」


柔らかく笑う青年、名をクライド。

クライドはジルの相棒のようなもので、師匠の弟子でもあったので兄弟子にあたる。

クライドの魔法の精度は師匠の弟子の中ではピカ一ともいわれており、スピカはクライドを慕っているのである。

クライド様はそこそこ女顔の綺麗な青年だと思ってる。

ジルは男前。ジルはスピカに慕われてるクライドにちょっと嫉妬してる。きっと。

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