パンツ見せてやる気を出してこい
「……いなくなるのは寂しいが」
「姫様、すぐにドクドレが来ますから」
ジェイロウとエウロバ。
現神皇の決断により、元神皇派が各国で反乱を起こしていた。ジェイロウはそれを討伐しに出陣をする。
「真っ直ぐグラドニアを目指します。このままオーディルビスに二国を占領されたままなのはマズい。あの二国は本来は肥沃です。オーディルビスは強国となります。少しは削っておかねば」
「ああ、予定通りだ。そうしてくれ。オーディルビスは利用できたがもう十分だ」
エウロバが頷くと
『あ、エウロバさーん。相談があるんですがー』
突然聖女ミルティアの声が響いた。
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「タチアナさんお疲れ様です。言いたいことは沢山ありますが端的にいきましょう。あなたはもうオーディルビスに帰るべきです。兄の仇討ちは十分な筈です。国もこの二国で十分肥沃になる。オーディルビスは強国ですよ。これでね」
聖女様はゆっくりと話す。
「……聖女様の話とあれば」
聖女様に逆らう気は無いし、オーディルビスへの帰還は考えていた。
いくらなんでも本国を空けすぎだ。
一度戻るという選択肢は十分ある。
「次にマディアクリアさん。オーディルビスの侵攻はここまでです。残りの隣国は現神皇派でしょう? 攻めませんよ。代わりに攻めないでくださいね。アラニアが狙っているでしょう?」
「……それは、アラニアの公王エウロバに言ってください」
「そうですか。まあもちろん相談はします。それと改宗の件です。飲めません。グラドニアと同じような措置をフルノルゼに求めます。つまり、改宗は強制ではないが、改宗が無ければ要職には付けない措置をです。国教は聖女信仰に変えてもらいます」
「……龍姫様と相談します」
「よろしくお願いしますね」
そしてマディアクリアの姿はかき消えた。
「さてと、エウロバさーん。」
聖女様の声。
こちらからは返答は聞こえないが
「オーディルビスはもうこれでお終いです。二国の占領で終了。だからジェイロウを止めてください。あとフルノルゼは信仰の強制はしませんが、国教は変えます。どうせ元神皇派とか異端扱いになるんですからいいじゃないですかー」
ざっくばらんな交渉術ね。
でも、さっきから気になる単語
(オーディルビスの侵攻はもうお終い?)
オーディルビス以外に侵攻?
他にどこが……
「あ」
アラニアがティムトッグの怪我で動けない。
ヘレンモールも怪我&近隣国への対応で動けない。
援軍達が動けない。
元々我々が狙っていたディマンド公国。
ここに宣戦布告している国がある。オーディルビスと、聖女信仰の隣国アディグル。
つまりだ。
「ま、まさか?」
私の独り言に呼応するように
「ディマンド公国も元神皇派。アディグルが美味しく頂きます」
聖女様が妖艶に微笑んでいた。
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「ミケアがパンツ見せたらやる気になりました」
「どんなまとめ方してるんですかーーー!!!」
龍姫とマディアクリア、フェルラインとエールミケアの4人で話し合いをしていた。
聖女の提案はすぐに決断された。やむなしと。次の議題がこれ。
「……フェル。本当にミケアと教皇絡めるの大好きよね……」
教皇の決意をエールミケアが伝えようとしたら二人は大騒ぎしていた。
「だから私が『上から見下ろして語ればやる気になる』って言ったでしょ?」
「最初意味分かんなかったけど、あいつが見上げてから意味が分かりましたーーー!!!」
「パンツ見せたら『リグルド様が出来た事を私達は出来ませんなんて言えない』といういい感じの台詞取ってきたんだから。だから最初から半裸で押しかけろ、って言ってたのに」
フェルラインの楽しそうな声に
「その日の夜に、本当にオナニーするんですよーーーー!!! そんなの見張る私の気持ちになってからおちょくってくださーーーーい!!!」
泣いてるエールミケア。
龍姫は黙って見た後に
「おいで、エールミケア」
両手を広げる。
それにビックリした顔で見るマディアクリアとフェルライン。
「は、はい!」
緊張したまま龍姫に近づくエールミケア。
それをギュッと抱きしめ
「よくやったわ。素晴らしい。これこそが私の望んだことよ」
「……ひ、ひめさまぁ……」
エールミケアは緊張したままだが、感激したような顔をする。
「私の心は救われたわ。よく今の教皇を見つけだしました。今まで一人も『リグルド様に出来た事をできないわけがない』とは言えなかった。そのやる気を聞けて嬉しいわ」
そう言ってエールミケアの頭を撫でる龍姫。
羨ましそうに見る二人だが
「だから、やる気を失いそうになったらパンツ見せに行きなさい」
その言葉に盛大に噴き出すエールミケアとマディアクリア。そして咄嗟にマディアクリアの胸に顔をつけ爆笑をこらえるフェルライン。
「……りゅ、りゅうき、さま?」
「実際問題、5日も経ってあれだけしか結論出せないのよ? こんなペースでやられたら改革なんて終わらないわよ。とりあえず神皇にはやる気をもって取り組ませないとだめ。やる気を失ったら半裸で押し掛けなさい」
その言葉に床に座り込み、口を抑えながら変な声をあげて笑っているフェルライン。
「神皇は女性関係だめですよねーーー!?」
「リグルド様は神女に欲情し続けていたのよ? それで、その神女が『引退したいから孕ませてくれ』と泣きついても間違いは起こさなかった。リグルド様が出来たことをやるのでしょう? やってもらいましょう」
うんうん、と頷く龍姫と、絶望の顔をするエールミケア。
「その代わりもう神皇の諜報付かなくていいわよ」
「マジですか!? ありがとうございます!!!」
「あなただけに諜報やらせる訳にもいかないからね。神皇にはクミルティラを付けなさい」
そして、龍族3人は龍姫の部屋から出る。
途端に
「キャハハハハハハハハハハハ!!!! ミケア!!! 私、エロい服頑張って作るから!!! 今度それ着ていってねーーー!!!」
そう言ってフェルラインは笑いながら消えていく。
「……ミケア、頑張って」
マディアクリアは肩をポンと叩いていなくなる。
「なんでーーーーー!!!!」
廊下にエールミケアの絶叫が響いた。




