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女神ーズ

主様は少し休むと言われてお屋敷に引き込んでしまわれた

神国を消し飛ばしてしまい怒られる事を覚悟していたが

主様は仕方ないと言った顔で許して下さった


「主様はどこへ行かれるのでしょうか?

 転生されるのであればご準備をしなければいけないのに」


「探すなよと言われたのは探せと言う事で御座いましょう

 主様のオーラはどの世界でもすぐに分かりますから心配は無いのですが」


「じゃが、仔竜達を連れて行かねばならぬでなぁ

 どの時点で運んで置くかが問題じゃ」


「今度は地球かと云われておりましたので

 早めに送っておきますかね」


「仔竜達もじゃが、我らも用意せねばなるまいぞ

 主様だけだと世界を滅ぼしかねんから」


私は仔竜の用意を見てきますとイシュタルが飛んで行き

アフロディーテは地球の環境を整えて地神と打ち合わせるとこれまた飛んで行った


ヘカテは何やら考え事をしてる


「あなたは何をそんなに考えておりますやら?」


「いえ、主様が誾千代殿に送った紅とやらが気にかかっておるのじゃ

 あれはちらっとしか見えなんだがちと危なげな気がしてな」


「ああ、あれは妾も気になっておりました」

 

「主様は何気なく神気を使われるで危なかしくって見ておれんのじゃ

 あの温泉も然りじゃしな」


「ちと妾は誾千代殿の世界を見てくるとしよう

 どうも気になるでな」


そう言って飛んで行ってしまった

いや、妾が気になったのは効能では無く欲しかったのだがとは言えない

それは置いといてテレサ達にも主様の旅立ちを伝えなければと

思念を飛ばしすのであった



神龍の里へ着いたイシュタルは長老達の出迎えを受けて要件を伝える


「主様が仔竜達をご所望じゃが用意は出来ておるか」


「はい、主様のお供が出来るなど大変な名誉で御座います

 生まれた仔は多くありませんが、筋良い仔を選びましたので

 間違いないとは存じますが是非お確かめ頂けたらと」


そう言いながら2匹の仔竜を連れて来る

仔竜達は小さいながらも使命を理解しているらしく

小さい体をさらに小さくしながら


「始祖の女神様、我らはこれより主様の恩為に報いる為

 この里を代表して馳せ参じますればどうか宜しくお引回しの程を

 お願い申し上げます」


「おお、よくぞ申したと言いたいが

 その口上誰に教わったのじゃ?」


「父上に教わったで御座います」


「ほう、で、その方らの父は誰じゃな?」


「我らの父上は金龍に御座います」


「あ、もしかしてあの金龍かえ?」


そこへ母龍達が現れ、


「イシュタル様、我らの仔をどうぞお連れ下さいませ

 ボンクラ亭主に似ず良い子に育っておりまする」


「しかしその方らの仔では里が困るのではないか?

 長老候補であろうに」


「候補といえど数千年の修行が必要となります

 主様の元でお仕え出来ればそれに勝る修行はありませぬ故」


「成程、それはそうじゃが

 主様の恩為にならねば為らぬ身なれば

 力も知恵も必要じゃ

 我ら女神も力は授けるが大丈夫かの?」


「片方は地に伏し、片方は人の世に紛れ過ごすように聞き分けさせております

 我らから見てもこの仔らはやり遂げる事が出来る筈で御座います」


「あいわかった、それではこれからのことじゃが

 これこれこういう風に」


「承知いたしました

 人化の技は授けておりますのでこういう風に致しましょう」


「主様が顕現されるまでどれ程掛かるか分からんが

 その方らは役目を果たすが良い

 では送ってやろう

 別れは済んだのじゃな?

 では行くが良い」


そう言ってイシュタルが手をかざすと仔竜達は光に包まれ消えて行った


「まだ乳飲み子の様な仔竜達じゃが全ては主様の恩為

 我等も見守っておる故、其方らも安心するが良い」


「いえ、我らが主様に供奉すればよかったのですが

 仔竜達との思し召しでしたので残念であります」


「まあ、地神とは話が付いておるからいつでも会えるしのう」


「さようで御座いますか

 それでは主様にもお逢出来まする

 楽しみで御座います」


「そう云えば誾千代殿に何やら手土産をお渡しになられたと

 聞き及んでおりますがそれはいかなる物ございますか?」


「おお、小さな合貝に入れられた紅じゃ」


「まあ、その様なものを御下賜なされたのですか

 なんと羨ましい事でしょう」


「羨ましいとな?

 あ、そう云えばその様な気もするが…

 それよりもじゃ、まもなく主様がお休みになられる

 この地は其の方らに任せる故つつがなく治めるが良い」


「はい、我等神龍の里一同必ずやこの世界を守り抜いて見せましょう

 旅立ちの日には我等揃って送らせて頂きまする」


「うむ、お伝えしておこう

 それでは用事も済んだ

 頼みましたよ」


そう言って里からかき消えた

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