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グリウスの試練

テレサに仔猫を返してグリウスと共に家に帰る事にした

森の熊や狼達は見たコトの無い人間に驚いて威嚇したりするが

俺が側に居るのを見て安心したのか近寄って来る


「おお、よしよしお前らは元気そうだな

 何、子供が生まれたか!

 今度連れて来るが良い」


そんな言葉を交わしながら歩いていると

いきなり空が暗くなったと思うと


バリバリ、ドカーンと雷が落ちる音がした

まさかまたやったか?

グリウスを見ると何が起こったか判らない顔をしている


「グリウス、召喚があった様だが帝国か?」


「滅相もございません、先程申し上げた通り我が国は

 既に召喚から手を引いております

 あれが召喚の合図で御座いますか?」


「うん、今回はちと規模が大きい様な感じだが」


そんな事を言っているとイシュタルから通信が届く


「主様、大変で御座います

 何やら鉄の大きな箱が来ました」


「何!鉄の箱だと?」


「はい、出来れば早くお戻りくだされば

 良いのですが」


「うむ、人間を一人連れているので少し掛かるが

 急いで帰ろう」


「グリウスよ如何やら大物が召喚されたらしい

 急いで帰るぞ」


「は、付いて参ります」


急いで帰り着くと湖に後ろを沈めたバスが止まっていた

なんでバス何だよ?

この匂いからして神国に召喚されたらしいな


「主様、お帰りなさいませ

 して、この人間は?」


「ああ、紹介しておこう

 帝国の賢者でグリウスと言う」


「初めまして、始祖の女神様方

 帝国騎士団所属のグリウスと申します

 お呼ばれしましたので付いてきてしまいました

 どうぞ宜しくお願い致します」


女神ーズは上から下まであれこれと睨めつけるように

グリウスを見ると


「主様がお呼ばれになったのなら問題はありませぬ

 じゃが、不始末だけは起こさぬように」


そう言って俺を見ると


「主様、アレでございます

 如何やら神国がまたやったらしいですが

 もはや我慢の限界、討ち滅ぼして参りまする!」


「まあ、待て湖にバスを放置したままでも困るだろう

 取り敢えず出してしまえ」


「はい、ではどこに持って行きましょうか?」


「うーん、反対側の岸辺にでも放り出しとくか

 そこらなら問題ないだろう?」


「そうですね、あの辺りなら問題無いかと」


「それじゃ、取り敢えず動かしといてくれ

 中身は出すなよ

 アレじゃ、おそらく40人近くいるはずだしな」


「あの主様、お聞きしても宜しいでしょうか?」


「なんだグリウス、言ってみな」


「あの鉄の箱みたいなのは一体なんでしょうか?」


「あ、アレはな違う世界の乗り物だ

 バスと言ってな、大きな物だと50人は乗れるぞ」


「50人!乗れると言われましても

 どんな物でしょうか?」


「アレはな牛や馬で引かなくても勝手に走るんだ

 この世界には無いもんだ」


「アレが勝手に動くと…

 魔法でですかね」


「いや、魔法ではないぞ

 言わば化学、お前達もその内手にするやも知れんな」


「あんな大きな物を我等が手にする事ができる様になると

 言われるのですか」


「まあ、その為には基礎科学から始めるから

 まだ数百年は掛かるだろうがな

 進化の具合によれば違う方向に進むかも知れんしな」


女神ーズがバスを移動させ始めたようだ

重力魔法で持ち上げて移動を始めたが

如何やらバスの中は大騒ぎみたいだ

可哀想だが暫くは放置だな

女神ーズには移動させて終わったら帰ってこいと言ってあるし

もう家に帰っても良いだろう


グリウスについて来いと言って湖を周り

家に辿り着く

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