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獣人族の苦悩4

「アンゼリカ様、ご顕現下さりありがとうございます

 皇女として受けた無礼許し難く、それ以上にアンゼリカ様を冒瀆する輩を

 成敗する為、お呼び立ていたしました

 罪状はわらわの進軍を止めた事、

 すなわちアンゼリカ様の進軍を止めた事にございます

 これ以上無礼な行いはございますまい」


アンゼリカは頭を軽く振りながら溜息を吐き


「行進してたら止められた?」


「いえ、聖なるアンゼリカ様の行軍です」


「で仔猫一匹ころしたのですね」


「はい、罪を犯した仔猫の飼い主である平民の男も同罪て有ります」


「わたくしの愛すべき子供達の申し出、最もである

 それでは、処罰して良いです」


「アンゼリカ様、ありがとうございます

 皆の者、アンゼリカ様の信者たる人族に御神託が下された!

 そこな平民よ、アンゼリカ様の神罰に従い死刑とする」


アンゼリカがふと思い付く

そういえばドラゴン達は最近人を食べて無いわね


「お待ちなさい

 その平民とやらの罰はドラゴン達が行いましょう♪」


「おお!、使い魔たるドラゴン様に神罰を下して頂けるとは

 平民にはあり得ぬ事で御座います」


アンゼリカの言い分を、御神託として嬉しそうに声を上げる皇女と

死んでも悔やみきれぬ大賢者グリウスの姿があった


「ドラゴン達よ!あの罪人に罰を与えなさい!」


ドラゴン達に声を掛けて振り返ると、更に頭を下げ後ずさるドラゴン達の姿があった


「アンゼリカ様、御無礼ながら申し上げます

 どうぞ天城に御帰り下さいますよう」


身体を震わせ絞り出す様にアンゼリカを見上げて申し出る


皇女は驚き叫ぶ


「大賢者グリウス、アンゼリカ様に御無礼であろう!」


所在なげに立っていた男が、


「子らよ、息災であったか。大きくなったな

 近うこよ」


怯えてる2匹のドラゴン達は恐ろしい勢いで男に飛び掛かる様に見えた

皇女達とアンゼリカは、ドラゴン達が男を貪り喰う思っていたが男の声に

一様に首を傾げる


ドラゴン達は、男の元で腹を出して転がっている

ドラゴン達は必死だった 生きるか死ぬかのまさに瀬戸際である

親が聞いたら一族首を揃えて死んでもおかしく無い罪である


皇女達は何が起こったか理解不能になっている

アンゼリカに至っては、漸くドラゴン達の様子に嫌な予感を感じ始めていた


「アンゼリカ様、師に赦しを乞うのです

 5000年以上お会いになって無いとはいえ余りに無残な…」


アンゼリカは混乱していた、あの恐れる事を知らないドラゴン達が腹を出して転がっている

ドラゴン達は人族の守護神となる時に、父上から賜った2匹である…

アンゼリカと父上、そして親以外に懐くものは無い…


「あああああああああああーーーーー!」


突然のアンゼリカの叫び声に、皇女達が跳び上がる


「ち、父上ー! アンゼリカの御無礼お許しください」


女神が泣いている、絶望と言う海の中で


「神龍よ、来よ」


男は小さく呟くとアンゼリカを見て


「親を見誤る程偉くなったのだな

 ワレを越えたなら褒めて遣わすが、褒められる所業では無い

 たかが仔猫一匹と、死んでも良い生命などあるものか

 生きる為に死ぬ生命と、人間の見栄と欲の為に死ぬ生命と同じには出来ぬ

 アンゼリカが其の様な行いを許す様になった事は、父であるワレの責任であろう

 ワレの名に於いて消してくれよう

 人の女よ、其の方達の行いは数千年見てきたが最早許し難い

 なぜ、学ばぬのだ?

 お前達人族だけが、欲に生きる

 欲が悪いとまでは言わぬが、求め過ぎると世界が壊れる

 人族には他種族には無い力を与えた

 分かち合うべき資源を人族の物と思い込み、他を蔑み殺してまわる

 化学の進歩も必要だがそれに対して精神が追いついておらん

 人族の所為で、絶滅した種族が幾つあるか数えた事があるか?

 全て欲の為にだ」


そう言った時に突然空が曇り雷鳴が轟き出す

何事かと騒ぎ始める皇女達の目に映ったモノは伝説と呼ばれる神龍達であった


神龍達は、森の中でのんびり昼寝をしていたが突然、死を予感させる波動を受けた

そしてその後に、遠い昔にアンゼリカ嬢に付き従った子供達の絶望の波動を知る

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