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豊少年よ、大志を抱け

「僕はこんな所に居たく無い

 どうせ僕なんて力を貰ったって使える前に死んでしまう

 こんな所で死にたく無い 

 早く家に帰して下さい、お願いします」


一緒の召喚させられた女の子達が意気揚々と森に入って行くのを

見ながら少年はただ泣いているだけだった

残っていたイシュタルが座り込んで泣いている少年を見ながら


「その方は欲は無いのか?

 あの仲間の様に、希望というものは無いのかえ?」


少年はしゃくり上げながらも


「僕は家に帰るのが望みです

 僕の世界では欲はありますが、この世界では有りません

 だって一人でなんか生きて行けないです」


「僕にだって夢はあります

 高校を出て、希望大学に進学する事です

 今はその為に勉強してきました

 明日は、大学入試試験の日です、試験に受かって希望大学に

 進む事が僕の夢であり欲なんです

 それを奪わないで下さい」


「お前の夢を奪ったのは召喚した神国であって

 我等では無いぞ、勘違いをするでないわ

 その大学とやらがお前の1番の欲なのだな

 我等も少しはお前らの世界を知っておるが

 大学とやらがそれ程大事かのう?」


「大事に決まってるじゃ無いですか!

 僕はみんなに勝てるところは多分学力だけなんです

 もし大学に入れなければ、死んだ方がマシです」


「そうか、もし帰れたとしてその試験とやらに落ちたら

 死ぬのだな?

 このままここに残ってもお前は恐らく死ぬだろう

 生き残る確率が1番高いのは、元の世界に帰る事だけか」


そう言ってイシュタルは俺の方を見た

大学かぁ、良い大学に入るって大変なんだよなぁ

生きるか死ぬかの瀬戸際じゃねえんだからそんなに深刻になられてもなぁ

まあ、コイツは帰してやるか

ピーピー泣いて五月蝿いだけだしなぁ

俺の予想では落ちるんだろうな

よしマーク付けておいてやろう

ちょいイシュタルの身体を借りてやるか


「豊とか言ったか、お前を帰してやろう

 ただし条件がある」


「条件ですか?」


「そうだ、本来なら手を貸す必要のない事をするんだ

 条件を付けさせて貰おう

 お前はさっき試験に落ちたら死んだ方がマシだと言ったな?」


「はい、言いました」


「取り敢えず帰してやろう

 後は結果を見てからにする、帰れるならそれで良いだろう」


「あの、条件ってなんですか?

 お金は僕持ってないです」


「お前が持っているような金など必要ないわ

 条件を言えばお前が気にするから言わぬでおく

 ただし、試験は死に物狂いで頑張る必要があるぞ

 それだけは忘れるなよ」


「はい、僕にできる事なら何でもします

 帰れるなら何でもします」


「そうか、では元の世界に送ってやろう」


「あ、あの、一つ聞きたいんですが良いですか?」


「何だ、言ってみよ」


「ああの子達はどうなるんでしょうか?」


「お前が気にすることか?

 観たところ、あまり仲良しではなかった様だが?」


「少し気になりましたので」


「いずれ知る時が来るだろう

 その時まで楽しみにしておくが良い

 では帰そう」


そう言って俺は豊少年を元の世界に送り返した

マークを付けてな


イシュタルに身体を戻すと


「主様、いきなり身体を奪うとは何事ですか

 先に言ってもらえればもっと綺麗にしておきましたのに」


え、借りたのは口だけだぞ

何で口以外が気になるんだ?

母龍達はそれを見ながら


「あの、我等もいつでも主様に身体を奪われても大丈夫です」


おい、変な事を言うんじゃねえよ

奪ったのは口で、身体を奪ってねえだろう

女神ーズが帰ってきたらなんかヤバイことになりそうな気がしてきたぞ


ところでな、あの少年につけたマークは正常に動いているかな?

ほうほう、きちんと動いている様だ

とりあえず家に帰れて、泣き喚いている様だな

母親らしいのがなんか宥めすかしているが

まあ、召喚されたって言ったって誰も信じねえよなぁ

あの小娘達も可哀想だが、本人達の望みだ。仕方ないだろう


女神ーズが帰ってくるまで風呂に入り直すか

俺が寝てから温泉は、女神ーズ以外は入浴禁止になったらしい

間違い防止らしいが、どんな間違いが起こったんだろうか?

聞いたら、頭痛くなりそうだから聞かないでおこう



 

 

高知にて

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