転生者と召喚者
学生服の男の子が代表ぽい
オドオドはしているが女の子を後ろに隠して
「あ、あのーここはどこでしょうか?
いきなり光ったと思ったら森の中で」
あ、こいつら召喚されたのか
そういや召喚出来ないようにしようと考えていたけど
する前に寝ちゃったんだよな
ここは赤ん坊が声かけちゃまずいでしょう
1番まともそうなイシュタルに目線を送る
「その方らは、地球から来たのか?」
そんな問いに高校生達はビックリしたようにお互いを見て
「ここは地球では無いんですか?
お願いですから帰して下さい
私達、明日試験なんです」
いや、オマエラ
温泉に裸の女が7人、まあ、内二人は龍なんだけどな
そんな風景の中で帰りたいと意思表示出来るなんざ大したもんだわ
「お前達はこの世界のおそらく神国であろうが
そこの神官達に召喚されたのであろう
我等には何の関係も無いのでそこな矢印に従って
この森から出るが良い」
え、お前冷たくない?
てか、これまで散々召喚騒ぎに巻き込まれて相当腹に据え兼ねてるんだろうな
そういや、猫が居たはずだが猫はどこ行ったんだろう?
「主様、猫は既に100匹を超えておりまする
あの馬鹿者共、まともに人も召喚せず相変わらず犬や、猫ばかりです」
あ、1000年経ってもまともな召喚は出来ないのね
「たまに人が来ますがそんなのに限って
森の中で暴れております
やれ、俺は勇者だとか、魔王はどこだとか申しまして
仕方ないので取り押さえて話を聞いてみると
女神ならチートをくれと五月蝿い事この上なしです
すごい武器をくれとか、賢者にしろとかスローライフとか
訳のわからぬ事を言いまくりで何名かは魔族の国へ送りはしましたが」
おい、それって生きてるのか?
「んで、武器とか、チートとか付けてやったの?」
「何をおしゃられますか主様、わがまま放題言ってきて
飯を食わせろ、風呂はどこだ、メイドは居ないのか
ケモミミは何処だとか、へカティアなんて自分の世界に帰っておりました
テレサなどは見つからぬように隠しておりました
最近では獣人族が多くなりましたので
森を彷徨ううちに獣人族を見つけて
俺が見つけたから俺のものだとか言って
兎耳族などはそれはひどい目に遭ったのですから」
どうやら迷惑を掛ける奴は転生者らしい
あいつら死んでまで迷惑かけるのか
そんな奴らなら何処で死んでも良いだろう
大体そんな奴らは死なないんだけどな、ひどいもんだ
ところで兎耳族って?
「ウサギの獣人で御座います」
そんなのいたんだ
「主様がお休みになられてから進化により誕生致しました」
ホウ、んでどんなひどい目に遭ったんだろ?
「兎耳族は長い垂れた耳と小さな尻尾が特徴の酷く大人しい種族です
長い耳と小さな尻尾は弱点となりまして、特に雌はそこを触られると
逆らうことが出来なくなります
何処で知識を得たのか不明ですが、奴らは耳や尻尾を触り言う事を効かせるのです」
「本来であれば彼女等の耳と尻尾は結ばれる相手にしか触らせない大切なもの
それを触られて弄ばれるのです
解放されても同族内では生活が出来なくなって命を絶った者もおりまする」
え、そいつは酷いよな
構わん、殺しちまえ
「あ、あのお話中すみませんが
家に帰りたいんですがどうやったら帰れますか?」
あ、忘れてた
こいつら召喚者だしなぁ
可哀想ではあるよなぁ
「その方等、お前達を召喚した神国に送ってやるゆえ
そこで帰る算段をすれば良いのではないか?
我等はそこまでしか出来ぬ」
「あの、あなた達は誰なんです?
言葉も通じるし同じ人間として助けて下さい」
「たわけが、人型をしておっても我等は神じゃわ」
「神様!」
「ちっと、神様なんて本当にいたの?
嘘くさいんだけど」
後ろにいた女の子が隣の女の子に囁く
「神様って頭に輪っかがあったり、光ってたりするんだよね?」
「でも、本当に神様なら家に返してくれるはずでしょ?」
「やっぱ、嘘っぽいね」
「空も飛んだり浮いたりしてないしね」
「えーどうしよう?明日の試験どうなるんだろう?」
「それより私達、売られたりするんじゃ無いかな?」
「それってもう帰れないの?」
「あー、もう昨夜ケーキ食べとくんだった
太るの嫌だから我慢してたのに」
「でもどこに売られるんだろう?
もしかしてラノベのような貴族のイケメンにかしら?」
「きっと勇者とか出てきて、私達助けられるんだよね
そして恋に落ちるのよ」
「イケメンってどんなのが出てくるかなぁ?」
「あ、今日のドラマって見えるかなぁ
私毎回楽しみにしてるんだけど」
「ここってテレビあるの?
電線無さそうよ」
「えー最低」
なんか言いたい放題だよな
女神ーズも聞こえているのでお怒り気味
ただ少年は話に加わらず冷静になって周りを見ている様だった
「あの、ここって地球じゃ無いんですよね?
呼んだ人の所に行けば帰れるんですよ?」
「それは分からないと言っておこう
召喚した者の力に拠るだろう
あいつ等では期待は出来ないだろうが」
イシュタル、あんまりだろう
「このまま帰れないとボク達どうなるんでしょうか?
まさかスマホとか無いですよね?
電波飛んで無いですかね?」
ねえよ!
あれ待てよ
昔、女神ーズの奴等なんか騒いでなかったかな?
アフロディーテを見ると考えを読んだか
「主様、テレビなる物は御座います
はるか昔に我等、ドラマと申すものを見ておりました」
思い出した、こいつ等が地球のドラマが見たいとか言い出して
テレビ出せって思ったら出たんだ
電力も無いはずなんだけど映るんですよねぇ
んで、テレビばっかり見てるから怒って取り上げた記憶があるなぁ
そういやあのテレビ何処やったんだろう?
「主様、あのテレビなるものは母龍達が守っておりまする」
守ってる?どういう事だ?
見上げると母龍達が目を背ける
「主様、女神様達が不要と言われるので、我等主様の大切な品と思い
毎日大切に守っておりまする」
「ちょ、聞いた。テレビあるんだって
あの赤ん坊を抱いたおばさんの所にあるそうよ」
「え、マジ。ドラマの続きが見たいんだけど?」
お前等、帰りたいんじゃ無かったのかよ
母龍捕まえておばさんかよ
そりゃ、母龍達は推定でえーと4000年は生きてるだろうなぁ
見ろよこの肌、まだまだ若いもんには負けない肌だぜ
あ、そういや全員裸じゃね?
あ、テレサは服を着てるか
それで少年はキョドキョドしてたのか、腰引けてるしな




