表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/83

温泉は良いなぁ

俺は自分が出した温泉に浸かっている

丘側から下に見える湖を眺めながら入る露天風呂は素晴らしいが

なんでこんな窮屈な思いをしないといけないんだ

左右を見渡せば、女神ーズが一糸まとわぬ姿で肩まで浸かってる

ほんのりと頬を上気させてこっち見るなよな

居心地が悪すぎる


何で俺の後に入るとかしないの?

一緒に入るとか我侭抜かしやがって

少し熱くなりましたとか言いやがって岩の縁に腰掛けるんじゃないよ

丸見えだろうが、お前らには恥じらいってもんが無いのか?

ネコミミなんざ、服脱いだと思ったらイキナリ飛び込んできやがるし

前を隠しながら、そっと片足づつ入れて入るのが色気ってもんだろ

掛け湯もしねえでイキナリ大股拡げて飛び込むなんてなんて残念な奴だ

湯を手で救い上げてじっと見つめていた黒髪がびっくりしたように


「これは、子宝にも恵まれるようです」


爆弾発言すんなよ!鑑定してんじゃねえよ!

お前ら仮にも女神なんだろ、ちったあ考えて発言しろよ


子宝爆弾の影響で、こいつらの位置が俺に近づいて来てるのが解る

じわじわと輪を小さくして囲んできやがる

きっちりと俺の周りを固めて、逃げ道が無い俺に向かい


「あなた様のお子を授かるとはなんという幸運でございましょうか

 我ら一同、あなた様のお子を見事に育て上げてみせましょうぞ

 どうぞ我らにお任せ下さい」


待てよ、やることやってねえだろ、なんでイキナリ子供が出来るんだ?


「わが主様、ご心配は要りません、互いが思う事で新たな神を生む事が出来ます

 人の様に抱擁は必要ないのですが、主様が其の方がとおっしゃられるなら何時でも

 お申し付け下さいませ」


そう言って女神ーズは、しなだれかかって引っ付いてくる

もしかして俺って、非常にピンチな状態なの?

5人同時なんてメンドクサイ事この上ないんだが・・・




そんな傍から見たらハーレムのような状況をぶち壊したのが

白狼君だった

ご主人様に危険が迫っている!と言わんばかりに温泉に飛び込んできて

女神ーズと俺の間に立ちはだかり、なぜか尻尾をブンブン振り回している


「これ、狼の子よ

 我が主の前で狼藉はいけません」 


眷属の飛び込みにネコミミが慌てて声を掛けるが

白狼君はお構いなしに俺にじゃれ付き、女神ーズの邪魔をしているように見えたが

ネコミミが急に慌てた声で


「主様、こやつサカリを迎えております

 このままでは危険です」


ん、サカリ?

白狼君は男の子だぞ、お前ら相手に欲情してんの?


「主様、白狼は女の子ですよ

 お気づきではございませんでしたか?」


え、お前女の子だったの?


白狼を見ると、嬉しそうに尻尾を振り回していた

見る間に白狼のお腹は膨らんでゆき・・・・


「おい、お産だ。

 お前達なんとかしろ、俺には無理だ」


女神ーズは産婆ーズになって白狼を担ぎ出して

お産の準備を始める


たしか犬系って多産だったよなぁ

何匹出てくるんだろ

まて、俺の子?


おい、どんなのが生まれて来るんだ

ものすごく変な心配しか出来ない俺にパツ金は


「やはり殿方はお産の役には立ちませぬなぁ

 せめてここは主様の御神気を向けて安産を迎える事に致しましょう」


と、俺の手を取り白狼のお腹に当てるように即す

そんな事で良いのかとつい手を当てて、ちゃんと生まれて来いよと願ってしまう


そうして30分程度で生まれてきた


くぅーんくぅーんと泣き声を上げながら白狼そっくりの狼


まだお腹に子がおりますと産婆ーズが言ってるうちに出てきたのが

狼の耳がついた赤子


おい、泣かないぞ

逆さにして背中を叩け


おぎゃーと泣き声を上げて安心したけどこれってどうなの


まあ、無事に生まれたらしく白狼は2匹?の子を抱いて甲斐甲斐しく世話を始めてる

生まれてきた子らを見てると実に可愛い

わが子って?そうなの?俺の子は狼?


黒髪が鑑定したらしく

頭を抱えているんでなんだと聞いてみたら


「白狼の生んだ子は人型が獣人で御座います

 獣型はフェンリルと申します」


この世界には人間族と動物しか居ない世界なんだけど


ここに獣人族が誕生したらしい

そして神獣フェンリルも生まれた


俺、なんかした?

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ