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自覚した

ミューズは殆ど死んでるであろうモヒカンに向けて


回復なさい!


モヒカンは赤い光の中で息を吹き返して

あたりをキョロキョロと見回す


さっきより1人増えた女達を見て、どうやら1人は自分地の女神様だと気づいたらしい


血は出てないけれど、手足は無くなったままの状態で


「ミューズ様、お助け頂きありがとう御座います」


そこへ、組合長が走ってきてこれまた


「ミューズ様、この様な場所へ如何なさいました」

「只今、冒険者同士の訓練が行われておりまして」


ミューズは、組合に向かって


「訓練とは手足を飛ばしたりするのですか?」


「いあ、最初はこの冒険者が優勢で、あちらの冒険者ハジメと申しますが

 劣勢で御座いました、しかしながら決着が付くと思われた時に

 昼間に狩って来た熊と白狼の首が吼えたと思えば行き成り5人の

 女達が現れて、乱暴狼藉を働き始めたのです」

「挙句の果てに、ハジメを神とか言い始めてどのような魔法を使ったのか

 解りませんが、動けなくしておいて手足をもぎ取ってしましました」


「なるほど組合長とか言うあなたの言葉は判りました

 それではハジメとやら、その方の言い分も聞こうではありませんか

 申し述べてみよ」


ミューズは女神ーズには頭を下げながら俺に向かって問い正す


「俺は、そこで死んで首だけにされてる白熊と白狼は友達なんだよ

 この街に来る前に知り合ってな

 見ての通り、おれは着の身着のままなもんで、お金を稼いで服の1つでも

 買うつもりで冒険者になったんだ

 クエストとかっての受けて持ち帰ってきて、報酬もらってな

 さて、帰るかって思ったら、こいつらがおれの友達を殺してたんだ

 だからせめて、首だけでも返してもらって供養してやろうと思って

 首を返してくれって言ったら、訓練で狩ったら考えてやるって言うから

 ここで訓練してたんだよ。訓練か殺し合いかわかんねえけどな」

「それにそいつらの両親にも謝らなくちゃいけねえしな

 俺が街に行きたいなんて言わなければ、森の中で大人しく楽しく

 暮らせてたんだから

 それでどうすんだ?あんたも輪に入ってやんのか?」


「無礼な事を申す出ない

 天上より女神様方もいらっしゃるというのにお前のような薄汚い

 人間は消えてしまう方がよい

 わらわを信仰する人間にひどい怪我を負わせてただで済むと思うか!」

「消えよ人間、我の力の前に消え去るがよいわ!」


なんか魔法が飛んできたらしい

目の前にイキナリ壁みたいなのが出たと思ったら

飛んで来た魔法みたいなのがサラサラと音を立てて消えていく


「む、天上の女神方、どうぞこの男に力を貸すのはお止め下さい

 このようなお力はあなた様方のもの」


パツ金女神が頭を振りながら


「ミューズとやら、我らは一切力は出しておりません

 そこの手足の無い男は、我らが主に対して無礼を働いた為に罰を与えました

 その罰も本人が望んで受けたもの、なんの遠慮がいりましょうか」

「このお方は、我々の主であり父であり全能者であらせられます

 そちも女神であるなら、あまりの行動はお止めになった方が良いかと存ずる」


ミューズは何がなんだかわからない

始祖の女神はこの世の始まりから存在する最高位の神である

自分のような、1世界を任されているような存在ではない

本来なら、同時に居並ぶ事すら恐れ多い存在であるその始祖の女神達が

口を揃えて、ここにいるみすぼらしい人間が主であるという

 



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