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無自覚の自覚

黒髪のネーちゃんが、足元で顔を上げて


「ハジメ様は全てのお力をお持ちです

 解りにくいかもしれませんが、思う事が全てです

 どうぞご理解下さいませ

 その御体の傷もご自身で治れと思えば元に戻ります

 本来は傷など付かない御体でありますが、御自覚が無い場合

 人間の身体のままであったのです」


「なに、ゴジャゴジャ言ってるんだ

 なんだ、結局仲間を呼んだんだな

 なら、そのお仲間も合わせて俺様が相手してやるよ

 可愛がってやるさ、うへへへへ」


モヒカンがなんか違った欲望に向かってる気はするが

とにかく勝たねばならん

どうやったら勝てるかと再度考えていると


金髪ネーちゃんが


「思うままになります」

「ハジメ様の思うことは全て思うままになります

 ですので、どうぞその力をお使い下さいませ」


つまりなんだ、思えばいいのか?

このままだと負けは確定であいつらの首を持って帰ってやるなんて

絶対できないからなぁ

なんとしでも負けを避けて首を弔ってやらないと

願えって言うなら願ってやろうじゃないの


身体治れ!


頭の中でそう願うと、前触れも無く腕が戻った

肩の折れてたのも戻った、全部戻った

なんか知らんがこれでももう一度戦えるんだな


「ハジメ様、どうぞ全能を御自覚下さいませ

 全能と思うだけで結構で御座います」


跪いたままのネコミミが声を掛けてくる


全能!


思ってみた

変わってねえじゃん!

光ったりしねえの?強くなったり魔法がでたりしねえの? 

そんな事考えている間に、モヒカンが木刀で殴ってくる


「ほらほら考え事してる間にお前は死んでしまうんだよ

 受けてみろ、俺の一撃を!」


俺を狙った一撃が頭に飛んでくる

馬鹿ヤロウ、頭に当たったら死んじまうじゃねえかってくらい

恐ろしい勢いで木刀が飛んでくる


え、頭の手前で木刀が止まってるし

モヒカンが何が起こったって顔でビックリしてる


「下郎、ハジメ様の神獣に手を掛けただけでも万死に値するのに

 ハジメ様に武器を向け、その御身体に傷を付けるなど許せる事ではないわ!

 我等がその命狩ってくれよう」

「うむ、苦しみながら死んで逝くがよいわ

 生まれ変わることも許さず、地獄を這いずり回るがよい」


紫と黒のヒョウ柄ネーちゃんが恐ろしい事を言い出す


モヒカンは


「なにが神獣だ、あんな弱っちいの

 お前らみたいな女なんぞ俺様の一撃でお前らが地獄行きだ」


「ほう、立ち向かうつもりらしいな

 ならばその覚悟みせてもらおう、後悔はするなよ」


きれいな唇を少し上に上げ黒髪は指を刺すと

モヒカンはその場で両手両足を拡げたまま動かなくなっていた


「まずは、片腕から頂こう」


そういうと、モヒカンの右腕が肩から千切れ飛ぶ


「うぎゃーー!」


観客席からは


「あれはどういうことだ

 何が起こってる」


とあちこちから叫ぶ


「次は足を頂くか」


紫が声に出すと左足が付け根から引きちぎられる


モヒカンは声も出せず苦痛の中でどうやら気絶してるぽい


ネコミミが


「気絶なんて勿体無い事です、意識をしっかり持って己がした事を後悔しなさい」


と言うと、左腕が飛んでいく


せっかく気絶してたのに左腕が飛んだおかげで意識を取り戻し

再度絶叫の中、気絶する


あ、こいつ死ぬなって思ってたら


そのとき、また空から光が来た


あれ、5人だったよな。まだいたっけ?


光の中から現れたのはきれいなネーちゃん

胸でかいし、羽生えてるし

現れたネーちゃんはいきなりダメ神達の前にジャンピング土下座かましやがった


「始祖の女神様方、私は人の地を守護するミューゼと申します

 どうぞお怒りをお静め下さい

 いかなるお怒りか存じませんが、なにとぞこの世界を滅ぼさないで下さい」


観客席からは


「あれはミューズ様ではないか

 不埒な輩を退治しに来て下さったに違いない」


「ミューズ様、おっさんと変な女達を懲らしめてやって下さい」


あのなぁ、懲らしめに来た方が土下座するか?

普通頭下げてる方が弱いか負けてるんじゃないの?


自称女神達はミューズとやらを見下ろしながら


「その方が、この世界の神ミューズと申すか?」


「ハイ、太古よりこの世界を管理しておりますミューズと申します

 天上の女神様が御出でになられた気配に急ぎ参上仕りました

 ですが、何ゆえのご狼藉お聞きしたく存じます」

「見守り育てるべき人を、いかな所存でこの様な惨い様に遭わせておられるのか

 事と次第によれば例え上位神たるあなた方にでも私は立ち向かいます」


言うことは言う女神なんだな、立派なもんだ


対する我等女神-ズはどうやらパツ金ネーちゃんが相手するらしい


 


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