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初めての自覚前

組合内ですったもんだやってると、やっぱり出やがった組合長


「なにを騒いでるんだ」

「あ、またお前か、こんど問題を起こしたら許さんって言っただろう」


「問題は今回もそちらからですよ

 集めてきた薬草を受理しないんですから」


「どういうことだ?」


と、受付嬢に顔を向けると受付嬢は


「ベテラン冒険者でも1週間はかかる量の薬草を3時間程度で

 もって来ましたので、不正を疑い確認しましたところ

 栗鼠が集めてきたと嘘を付きました」


「栗鼠が集めてきた?」


「あのさぁ、不正って言うけど集めりゃいいクエストなんでしょ?

 栗鼠が集めようが、買ってこようがきちんと納品出来ればいいんでしょ?」


組合長は、確かに集めればよいクエストだなと言いながら

受付嬢を見ると受付嬢は、

「こんなにたくさん集まるはずがありません」


とか言いながら怒っている


「だが持ってきたものはしょうがないじゃないか

 きちんと受理しなさい、それが組合の仕事だ」


そう言って奥へ帰っていった


「さあ、組合長も言ったことですしきちんと清算してくださいね」


受付嬢は、悔しさで顔を歪めながら正当な金額を渡してきた

お金を数えてると、外が妙に騒がしくなってきた

数え終わって表に出ると、守衛所の方からなにやら神輿みたいに

担いでくる一団が見える

お祭りでもしてるのかなと思い近づいてみると見るんじゃ無かったと

後悔することになる


見えてきたのは、白熊と白狼の首だ

白熊と白狼の切り落とした首にや槍を数本で差し上げ練り歩く冒険者達だった


え、あいつら森に帰れって言ったよな?

なんで殺されてんの?

なんで殺されないといけないの?

足元にまとわり着いてあんなに可愛かった奴等だよ?


怒りと悲しみがない交ぜになって俺の体を包む

もしかして奴等、人を襲ったりしたの?

人には気を付けろって話しただろう?

なんで帰らなかったんだよ!


とりあえず動けなくてじっと立ってた


採取前に絡んできたモヒカンが俺を見つけて


「おっさん、まだいたのか

 見ての通り、俺たちはこんな凶暴な熊や狼を退治してきたんだ

 ついでにお前も退治してやろうか?

 おっさんくらい片手で大丈夫だぜ」

「アガタちゃんもおまえが嫌いだし、ついでだから退治してやるよ」

「そうだ、アガタちゃんを泣かせた罪は死刑だ!」


怒りを抑えながら、モヒカン達に


「その熊や狼は人を襲ってたんですか?」


「あー、熊や狼なんて人を襲うに決まってるだろう

 まあ、こいつらは殆ど抵抗も無く始末したがな

 攻撃して来なくて拍子抜けしたくらいだ

 お互いに庇い合う様子がおかしかったぜ、あははははっ」


ちょいまてよ、抵抗もしなかったのか

おまけに庇い合ってたって

いくら子供だからって抵抗位は出来ただろうに

やっぱ俺が街にいるから抵抗できなかったのかな

なんて悲しい事だ

お前達の敵は俺が取ってやる


騒ぎえ聞きつけてまた出てきた組合長


モヒカンが組合長に


「おっさんと決闘するから裏貸してくれ」


「何、お前とハジメが決闘するのか?

 ハジメは冒険者になったばかりだし、お前はB級冒険者だろう

 そんなことはゆるさんぞ」


「んじゃ、決闘じゃなくて訓練ならいいだろう?

 おっさんがこれからの冒険に死なない様に俺様たちが

 訓練をしてやるんだ」


「訓練にしてもレベルが違いすぎるだろう

 危険すぎるから許可は出来んな」


この組合長意外とまともなこと言うんだな

見た目だけでは判断できんな、俺も気を付けねえと人に言えねえよな

なんて、反省してみたりしてたがやっぱり腹が立つ

あんなに可愛い白熊や白狼がそしてその親達になんていえばいいんだ俺


街でクエストしてたら白熊と白狼が殺されたよ

森へ帰れって言ってたんだから俺のせいじゃないよ

ごめんね

で済むのかよ


「あ、あの、その熊と狼の首っていただけませんかね?」


「あ、何馬鹿なことを言ってるんだ

 これは俺達が狩ったトロフィーなんだよ

 まあ、そうだな俺達に勝ったら考えてやってもいいけどな」


モヒカン達はニヤニヤと笑いながら提案してくる


「そうですか、勝てば考えてくれるんですね?」


「おお、勝てればな!」


なんとしてでも勝つ

勝って白熊と白狼の首を持って森に帰る

そしてこいつらの親に謝るんだ

元に戻すことは出来ないけど誠心誠意謝ろう

許してくれるかなんて考えてはいけない

とにかく謝る事だ、その為にはこいつらに勝たないといけない

40前のおっさんがこの世界のB級冒険者に勝てるのか?

生き物を殺したことなんか、ハエか蚊かG位しか記憶に無いが


あ、人殺してるわ


異世界転生希望者


10人は撥ね殺した


でもあれって殺したことになんの?

殺すって自分の力で殺すことなんだよね?

それよりも戦うって事が無理なんじゃね?


怒りと悲しみの勢いで口にしたけど俺って戦えるの?







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