天国?
目を開けると顔が5つあった
どの顔も綺麗な顔だが
見知った顔ではない
病院の天井とかなら無機質で分かり易いが
やけに暗い場所でどうやら病院ではないようだ
猫を避けて事故を起こした記憶はある
てか、ここはどこだ?お前ら誰なんだ?
そして気づく、体の痛みが無いことに
ハンドルで腹位打つだろうしガラスで頭打つかもだしなんで怪我や痛みが無いのかな?
5人の美女に見守られながらそんなことを考えてると
意識が戻ったようね
気がついたわなどど言葉を掛けてくる
「えっと、此処は?」
5秒位間があいて
「じゃんじゃかジャーン! 天国ですよ〜!」
「そうそう天国だよ、よく来れたわね」
パツキンのねーちゃんと黒髪のねーちゃんが声を掛けてくる
「よくぞ天国へいらっしゃいました、かれこれ5億年位は誰も来なかったのです」
「あんた、猫庇ったから天国に来れたんだよ。この子に感謝しなさいよ」
緑の髪と紫の髪の美女が口を揃えて声掛けてくる
あんたら、大阪のおばちゃんかよ
飴ちゃんはここにはないぞ
「あ、あの、うちの子供達を助けてくださって有り難うございました
残念なことにあなたは死んでしまいましたが、あの子は助かりましたので」
声のする方を見ると、ネコミミを付けた小柄な美女が俯きがちにモジモジしながら
話しかけてきた
天国でもネコミミとか付けてる奴いるんだなぁと思っていると
尻尾もあるじゃねえか!おまけにブンブン振ってるし
どうやって動かしてるのか電池かなぁなんて考えてたら
ネコミミが
「あの、子猫を助けていただいたお礼をしたいのですが
希望とかありますか?あなたは死んでいるので大したお礼はできませんが」
あぁーつまりは俺は死んでんの?
異世界に来てんの?
「いえ、異世界ではありませんよ、天国です」
馬鹿野郎、俺のいた世界じゃなければ異世界だろうが!
戻せよ俺の世界に!
「すみません、それは無理です
私たちにも出来ない相談ですね
出来ないから何か希望をと言っているのですが?」
「あ、そうだ!あのね私たちの管理する世界は沢山あるんだけど
その1つあげるからそれでどうかな?
今までの世界とは違うけど、人もいるし世界も似てるから」
「それよりこっち来てお酒でも飲みましょうよ
本当は飲ませてはいけないですけど特別に飲ませてあげるから」
「お姉さんたちとお酒飲みながら今後の事を相談しましょ!」
「特典付きヨー!」
お前ら、口々に叫びやがって五月蝿いんだよ
大体世界一個やるってどう言うこと?
王様にでもなれってか?
「違いますよ、王様ではなく管理者です
世界一個渡すんで管理者として赴いて頂きたいんです」
勝手に盛り上がって飲み騒いでいる女達を見ながら
こいつらなんなんだと思っていると、
口を揃えて
「女神〜ズです!」
大阪のおばちゃんみたいなのやモジモジネコミミや金髪縦ロールの
女神がおるんかい!
「そうでーす」
もういい、死んでまで疲れたくないわ
飲んで寝よ
「んじゃね、詳細ってもなんだけど強くなれる武器とか
魔法とか使えるようにしとくからそれでいいかな?」
「そこそこ強くなれると思うよ
そこでのんびり暮らせばいいから」
1番酔ってる金髪縦ロールが変な画面みたいなの見ながら
操作してる
「武器は、エクスカリバーで魔法は全部モリモリで加護もモリモリー!」
「違うのよ!今は増し増しって言うらしいわよ」
「エェーそうなの、知らなかった「可愛い」だけじゃダメなの?」
「だからあなた達はダメなのよ、私が1番詳しいんだから
私に任せとけばいいのよ」
「まあ、適当に持っとけば大丈夫しょ!」
金髪縦ロールが画面見ながらこれで決まりねって
押しかけた時に、ネコミミが
あ、あのー私の守護もあげます!ってモジモジしながら叫んだので
ネコミミ見ながらボタンみたいなのを押した金髪が
「げ!やばい、やばいよー」
5人の自称女神達は全員白く光り始める
ちょっとどう言うこと、なんで光ってんの私達
「決定押し間違えて、全能押しちゃった!」
「エェーー!隠してなかったのボタン!」
「いぁ、5億年振りだから忘れてた、テヘペロ」
「テヘペロじゃないわよ、消えちゃうじゃん」
「だって押したからリセット効かないし、んじゃ、急いで説明するね。
あなたは、いやあなた様はあなたの世界で云う神になりました
間も無く転送先の世界に行くけど世界で1番強いの
世界って言っても全部の世界でね
私達女神よりも強くなってしまったの、私達5人合わせてもあなた様には
太刀打ちできない程にね
だからお願いって言うのもなんだけど世界をお願いできるかしら?
あちこちの世界から‘神‘が相談に来るかもだけどそれもお願いね
転送先は、適当に強さが実感できる場所にしといたから大丈夫です
私達は、あなた様の中で共にあります
それでは宜しくお願いします」
おい、お前ら適当すぎるだろう
酔ってボタン押し間違えて消えて行くって
挙句に世界の面倒見ろって、何すればいいんだよ
そんなことを考えながら意識が飛んで行った




