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神の力とはいえ無茶苦茶だ

森の中を1人の仔猫が駆けていた

よく見ると、全身傷だらけで足元も覚束ない

ただ、必死になって何かから逃げている


獣人猫族の子供であろう 身長1メートル位でシルバーとグレーの2色長毛種

怪我が酷い為、木の根に躓いて頭から転んでしまうが

立ち上がる力が無い。だが生きる気力は、仔猫を這わせ逃げようとしている

生きる「欲」だけが仔猫を這わせていた

このままなら仔猫が生き延びる確率は低い

生命力は残り1%程度しか無かった


「いたわ!」

追いかけてきた者が、這って逃げる仔猫に追いついて仲間達に叫ぶ

「まだ、生きてるのね」

追いついたのは獣人猫族の女である

手には、古めかしい短剣が握られている

よく見ると古いながらも凝った造りをして薄い霧のようなものが纏わり着いていた


「やっと追いついたか」

「どこまでもしぶといな」

「大丈夫なの?」

ガサガサと枝を払う音をたてながら現れたのは、息を切らし仔猫に負けぬ程

全身傷だらけの獣人達だった


「長老様が掛けてくれた弱体化で、漸く追い付けるなんて!」

「注意した方が良いぞ」

「4族で攻撃しても追いつかないとは…」

「生命力は僅かなはずですが、押さえ込まないとトドメが撃てないわ」

ジリジリと仔猫に注意しながら範囲を狭めるが決定打は撃てないようだ


「鳥族長様はまだ来ないの?」

「近くまで来られてるはずだが」

「精神拘束の魔法を掛けて頂かないとトドメが」

暫くしてバサバサと羽音がすると、杖を両脚に持った梟が現れた

「すまんな、待たせたか?」

4獣人達は、仔猫に注意しながらも片膝を着き頭を下げる

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