表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/17

プロローグ9

告白された後、王子に私の家まで送ってもらった。


出迎えたランディが話しかけてきたが、無視して走って部屋に入った。今頃悲しんでいるに違いない。しかし今はそんなことに意識を向けることができない。


あの時はとてもドキドキした。これが前世で出来なかった青春か、と思いながら馬車に乗った。ショタでも嬉しかった。しかし、どこか既視感があったのだ。あの光景に、あの言葉に。


そして、思い出してしまった。前世でやった事がある、ゲームの存在に。




” ――道に迷ったあなたは、恐怖に襲われながら暗い木々の中を抜けた。その瞬間、今までの暗さが嘘のように、美しい光が目に飛び込んできた。そこは星空が良く見える丘だった。美しい星空の下、あなたは一人の少年を見つける。

「……あなたは?」

 それは幼い頃のルーク王子だった。

「私は、アンジェリカ。ここはどこ?道に迷ってしまって……」

「ああ、ここは――」

 この出会いから意気投合したあなたとルーク王子は、度々この場所へ訪れ、他愛のない話をした。何回会ったのか、数えられなくなった頃。ルーク王子は「もうここへは来れない」と言い出した。

「私は、あなたと婚約を結びたい。私と共にいてほしい」

 あなたはその言葉に、こくりと頷いた。その日から、彼は一度もここを訪れなかった――。 ”




それは、ルーク王子のハッピーエンドで明かされる過去の話だ。

前世の私は恋愛ゲームが大好きで、色んな種類の乙女ゲームを買った。その中でも、一番ハマったのはこの乙女ゲームだった。


「なのになんで今まで気づかなかったの!?ルーク王子も、ランディも、マシューも、名前完全一致な攻略対象なのに!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ