プロローグ1
綺麗に整備された美しい庭の中。私は母と、外に作られたテーブルのイスに腰かけていた。
「ミランダ、ルーク王子がお見えになったわよ」
「は、はい……お母様……」
凛とした声色で、気高くこちらに声をかけるのは、私の母。
その堂々とした姿勢に似合う強気な性格で、外見は金色の髪とつり上がった目をしている。
対して、それに返事をした私は、母と同じ金髪でつり上がった目をしているが、いつもより目尻を下げ、自信なさげに俯いた。
こちらへ向かってくるのは、次期国王になる予定のルーク王子。同い年だと言う彼と、以前開かれたパーティーで話をする機会があり、それで気に入られたらしく話の場を設けたいと現国王の庭へお呼ばれされた。このような話は大変珍しく、言わば玉の輿に乗れる最大のチャンスだ。
しかし、根暗でコミュ障な私が、なぜ気に入られたのだろう。令嬢としての立ち振る舞いも、コミュ障のお陰で同世代の令嬢よりできていない。ルーク王子にちゃんと気に入られるのよ、と母から耳が腐るほど言われたが、不安でしかない。
私に未来はあるのだろうか。そんな心情の中、私はルーク王子へ挨拶をした。