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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

怪談シリーズ

貴方は死にたいですか?

作者: ただの趣味

俺は、ありがちな異世界転生を果たした。居眠り運転をしているトラックにはねられそうな子どもを助けてそのまま転生。まさに王道ともいうべき異世界転生を果たした俺だったのだが、俺のいわゆるチートは少し異質だった。


「っつ、、頭痛え」

俺どうなったんだっけ、子どもが車にはねられそうになってて、体が勝手に動いて、、

そうだ、俺は車にはねられたはず。

慌てて体を見ると、真っ赤に染まったTシャツが見えた。正に俺が大怪我を負ったであろうことを証明するものだった。

「うそ、だろ」

思わずそんなことを口にしてしまったのは、仕方ない事だと思う。なんたって俺の体から今も血が流れていたのだから。

しかし、痛みが全く無いのだ。血が流れ出るほどの怪我をしているというのに。

このままではどうしようもないので、オタク知識の中にあったステータスを見ればこの状況が分かるのではと思い、俺は叫んだ。

「ステータス、オープン」


赤坂 誠


スキル:死ねない


本当に出た、ステータスが。

しかし、あまりの情報の少なさに愕然とするとともに、死なないスキルとか最強過ぎるだろと思ったのだった。



何年生きただろう、友が死に、俺の体は既に生きることに限界となり、朽ちている。

それでも、俺は死ねない。なぜなら、呪われたスキルに死なないがあるから。

もう生きることが嫌だった。友の死を目の前で見るのは嫌だった。自分の力が足りず、絶望しても死ねないことに俺の心は折れてしまった。


そんなことを考えていると、だんだん目の前が真っ暗になってきた。そして、気を失った。


視界に眩い光が入ってくる。

人らしき影が俺の名前を呼びながら、こう言った。


「赤坂誠さんは亡くなられました」


そこからは絶望しかなかった。何故なら意識があるのに死んだと言われたのだ。しかも、俺はドナー申請をしていたので、体を解体された。心臓も動かず、体も動かせないのに、臓器を抜き取られる痛みは感じた。そして、意識だけがそこにとどまり続けた。喪失感と永遠の痛みとともに。

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