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僕、ダンジョン探索者になります!

「はぁ……」


 読んでいた本を閉じる。とてもよくできた本で今まであったどの本よりも詳しく魔法について書いてある。


「低魔力とこんな容姿じゃなければな……」


 ベッドの上でぐでーっと力を抜いて大の字に寝る。小さな体躯に女性らしく突き出した胸。容貌は幼さを残した可愛らしい感じである。


「女ばかりの世界ね……」


 前世の記憶を持って生まれ、前世は男だった僕からするととても……あれな世界である。


「しかし、ダンジョンね。うーん、学園に通ってダンジョンへ……いや、ムリだなお金がない」


 ダンジョンについて学べる学園もあるのだから本来ならそこに通ってからダンジョンへ入るべきなのだろうが根本的な問題として学費が払えない……。そうなれば無学のままダンジョンに入るしかないのだが……。


「このままだと女……いや、ネコとして生きないと駄目になってしまう」


 生殖をする以上この世界でも男女の役割を持つ必要がある。

 そして男としての役割を持つのをタチと呼び女としての役割を持つものをネコと呼ぶらしい。


 しかし、女しか存在しない以上それはあくまでも形式上でありタチが妊娠して子供を産むこともある。まぁ、基本的には男と女の役割を果たす場合がほとんどであり、タチが妊娠することは珍しい。


 タチネコは本人の自意識によるものが多いが基本的には魔力が多く容姿がボイ……ボーイッシュであればタチに周囲が教育するし、魔力が少なく容姿がフェム……フェミニンであればネコに周囲が教育する。ちなみにタチネコの基準は魔力量なので容姿はそのほうが好まれるという程度だ。


「うーん、流石に子供を産みたくない……。一応男だった記憶もあるんだからな……」


 これが記憶を持っていなければネコとして生きていただろう。


「魔力を増やすにはダンジョンでモンスターを倒して増やすしかない……か」


 ただ、上昇率は絶望的に低いらしい……。それでも増やさないよりはマシと考えよう。


「もっとレベルだのステータスだの分かりやすい基準があればいいのに……」


 ともあれ、妊娠可能な15歳になって周囲の目が怪しくなってきたので僕、ダンジョン探索者になります!



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