コンプレックス
ずっと思っていたんだ。
スッゴクスタイルが良くて、スッゴク美人だったらどんなに幸せダロウって。
小学生の頃からずっとバカにされてきた。太ってて、しかも理想が高くてブスだって、ずっと言われてきた。
今となっても覚えてる。ずっと虐められた、はねにされた。だけど中学生になって恋もした。好きになった。だけど・・・怖かった、ブスなのに好きになった私は怖かった。
それも昔の思い出。だけど変わらないのは私のブスさとデブさ。けど高校に入って変わろうと思った。
痩せよう、
そんな矢先に彼と出会った。肌が白くて唇と頬はほんのり赤く色付いた顔立ちだった。恋なんてもう信じてなかった、怖い思いもしたくなかった。
私は臆病なんだ。
だけど。好きになっていた、いつの間にか目で追うようになっていた。
なんでだろぅ、恋なんてしたくなかった、怖い、ブスとかデブって言われるよりもずっと、この気持ちに感付かれる日を待つのが怖い。
私の目には彼しか映らない。いつの間にかそんな日が続いていた。
ある日友達が言った、彼を好きな人が私意外にもいるんだって・・・
その事を聞いて臆病な私は諦めようとした、だけど恋した気持ちは抑えられない。
今こうなることを知っていたら・・・
私はあの時、彼から手を引いていたら良かったのにと後悔だけが残された。
男友達に私の気持ちを話して見ることにした。
すべてを話終えると気分が楽になった。
しかし完全には消えなかった。
彼にメールを送る。ただそれだけの作業が私にはできない。
どうしたら良いのかもわからない。
送信ボタンを押した時もうどうなっても良いと思った。
臆病な私が吹っ切れた時だった。
着信を知らせる音が部屋に鳴り響き、寒くなった中町を車が走る音だけが残る。
メールにはこう書かれていた。
『ふーん。でその人のアドが知りたいわけだ!』
着信の重さにも増してこの言葉は私に響いた。
洗いざらい話した私にはもう好きな人のアドを聞いてメールするしか手段が残されていなかった。
『うん。』
こう送ることが私の思いと思った。
私は臆病で何をするにも道が要る。友達にメールするのでさえ勇気がいる。
『これアド。』
アドが貼られたメールが届いた。
『ありがとう。』
こうおわらせるメールも何通目だろう。
アドを手に入れたとしても、私はブスでデブさ。だから相手にしてくれる人もいない。
今メールを作成しようと携帯を開いた。しかし、携帯を閉じる。
何時も逃げてしまう私・・・
これからどうすれば・・・戸惑いと淡い恋だけが私の心に浮き沈み、アドは携帯に眠って行った。
私は臆病・・・
だから知りたくない
だから聞こえない
君の本音
私の本音
実話のようなそうでないようなよくある・・・のか分かりませんが私的には有りそうな話でした。