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俺、二歳になりました

赤ん坊になってから彼此二年経った。俺は元々インプラント兵の身体のまま赤ん坊になっていたので実際、半年で慣れて歩けたが生後半年の赤ん坊が歩いていたらホラー以外何でもないと思い、この歳まで待ったのだ。


長かった…本当に長かった…っ‼︎


何せ二年間只管赤ん坊のフリを続けたのだ。バレるんじゃないのかとヒヤヒヤしたぜ?


ただ、一つ問題があって…


「|おりぇのにゃまえはアイン《俺の名前はアイン》」


と、全く上手く発音できないのだ。仕方がない。赤ん坊だもの。呂律が回らないのは諦めた。


たが、試してみてわかったことが幾つかある。


まず全身の筋力は以前と変わらない。試しに裏山で石を握ったら粉に出来た。


その他のアプリケーションも正常に作動した。


一番驚いた事といえば俺のメインウェポンのバイブレーション・ニホントウは使える事だった。


太腿の収納庫から俺の身体のサイズに見合った刀が出て来た。


よかった〜…


「アイン!お昼ご飯よ!」

わかっちゃぁー(分かったー)!」

「アァンもう!可愛い過ぎよ‼︎」


母さんに呼ばれ答えるとまぁ大体予想通り、抱き付かれる。暑いよ母さん。


そして分かったことがもう一つある…ここは地球じゃない。


いわゆる異世界だと言うことだ。


俺はその世界の辺境の村の村人の息子として生まれたらしい。生まれた時から髪や瞳の色が家族と全く違ったが、父さんも母さんもそしてミロ姉さんもみんな優しい。


と言うか客観的に見ると父さんは何処ぞの兵士みたいになってるし、母さんめっちゃ若い幼妻だし、姉さんは可愛いし。家族じゃなかったら抱きたいレベルだ。


俺は母さんから解放されると食卓に座るミロ姉さんの膝の上に座る。あぁ〜…凄い落ち着く。何と言うかミルクみたいな匂いがして落ち着くんだよな。


「アイン?父さんの所にもおいで?」


いやいやいや。父さん?そんな硬い膝に座って俺に何の得が?それなら姉さんの座り心地の良い膝の上に座りたい。


「やっ!とうしゃんのおひざ、かたいし、おひげじょりじょりしてくるからやぁっ!」

「そんな事しないから!ほらおいで!」

「うぅー」


余りに酷くしつこいので泣きそうな声を出して見る。


「ぐはっ!」


すると父さんは血反吐を吐いて土下座状態に…あ、崩れて倒れた。


「アイン?気にしなくて良いわよ?これはこの人が悪いんだから」

「そうよアイン?可愛い貴方を泣かせようとするこのダメ親父が悪いんだから」


おお…何か黒いっす。二人から黒いオーラが…怖い。


あ、父さん踏まれてる。二人に。あ、ビクンビクン跳ねた。あ!姉さんの踵が後頭部に!…俺は何も見なかったぞ?


黒過ぎだろこの母娘…あ、父さんの口から父さんの形をした白い球が…


父さんに黙祷…なんちって♪

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