俺、出陣します
新作death!うふふふぅ!くふふふ!
少しの人でも楽しんで頂ければ幸いですぅ‼︎
宇宙暦42,060年。世界の科学は凄まじく発展していた。
そしてこの世界は丁度一大戦争中だった。
人類最大にして最悪の最長戦争…千年戦争と化していた。
人類は各資源を持つ企業が国を纏め、四つの勢力が争いあっていた。
北アメリカのスノウ・ストーム重工。南アメリカのユグドラシル重工。ユーラシアの神風重工。そしてイギリスやドイツを含むヨーロッパとアフリカ大陸を根城とするガルボ・ブラヴィ重工。
これらは互いに持つ資源を狙って24時間365日時間を空けずに争いあった。
そして俺こと、タイキ・ナルカワはユーラシアの神風重工のインプラント兵の一人だ。
インプラント兵ってのは神風重工の新技術により魂を人体から抽出、それらを機械で作られた合成人間で作られた機装兵にS・インプラントと言う技術でインプラントする。
要は人間を辞めた兵士ってとこだ。俺のインプラントされた機体はvp.091・黒兜だ。
外見は黒をベースに配色されている。全身を特殊カーボン防弾防刃スーツを着込んでその上から複合装甲式の合金・クロームチタニウムというヤツで構成された電子反動アーマーで覆われている。
目は合成人間特有の鉄紺色の瞳で、髪は特徴的な象牙色だ。
『起きろぉ!そろそろ戦闘を開始する!良いか野郎共!今日こそあのクソッタレなスノウ・ストーム重工を叩き潰して、資源と力の違いを見せつけてやろう‼︎』
現在乗っているインプラント兵を搬送する為の飛行船、ゴジ-e309の艦内放送で隊長からの激励が飛ぶ。
因みにだが、インプラント兵は一体一体オーダーメイドで作られる。技術の拡散と万一にその技術が取られても総合的な技術の盗難防止の為だ。
周りには様々なインプラント兵が首筋のハブからコードを引き抜き、着陸用意を始めた。
ある者はメインウェポンの動力を稼働させたり、ある者はオフにしていた機体のシステムを立ち上げたり。
俺はメインウェポンのバイブレーション・ニホントウの使い捨ての刃とバッテリーを機体の接続ハブに繋ぎ残量などを眼球部の三次元モニターに反映させる。様々なウィンドウが開き、様々な情報が処理されていく。
「タイキ」
「んだよ?ケンジ」
「今日こそお前よりクソッタレなスノウ・ストーム重工の機装兵を仕留めてやるぜ!」
そう言ってケンジというインプラント兵は左手に装備している電磁チェーンソーを唸らせながら笑いかけてきた。
神風重工以外の企業はS・インプラント技術が無いらしい。なので生身で特殊装甲多脚型戦車に乗り込んでいるらしい。
特殊装甲多脚型戦車というのは一機につき一人が搭乗員の小型多目的戦車だ。型によっては二足歩行の完全に人型のもあるらしいが、酔が酷いのであまり運用されない。
さぁて…そろそろ目的地の北アメリカ大陸沿岸部だ。
ゴウン…と後部ハッチが開く。それぞれ着陸装置を取り付け、レーンに機体を固定する。
『行くぞ野郎共!』
その動令がかかると圧縮空気によってレール内のモノレールが瞬間的に走る。
そうして俺達は戦場へと降り立っていった。
次回もお楽しみに♪ヒャハッ♪