任務更新
財閥の目的が語られました。
財閥の目的はOOの抹殺。その真実は天田の口から告げられた。将斗達の間にわずかな沈黙が流れる。
将斗達にとって最優先事項は家族の安全。次にテロ国家への復讐だ。OOと対立する理由が見えない現在、水森達の目的と自分達に害を与えないという名目はイコールではつなげられない。
OOを殺して何になる?そんな疑問が頭の中に浮かび上がってきた。
「戦前」
水森が口を開いた。
「我々の祖先は戦後の日本が情報戦で生き残るためにスパイの養成校を設立した。
陸軍中野学校。戦後、軍は解体されたがこの学校は我々の財閥の庇護下にあったため、アメリカ軍の目を欺くことが出来た。そこの天田も、戦後の中野学校の卒業生だ」
視線が天田に向けられる。しかし昴と千晶は既に知っていた事実だ。
「中野学校には戦前のスパイも教師に招いていた。中野学校の卒業生は皆優秀な人材で、己の経歴を隠しながら世界中で活躍していた。
あるとき、学校を抱える財閥にひとつの情報が入ってきた。
戦前、一人の科学者が表れた。ありとあらゆる知識を有し、最新鋭の兵器を開発する才能に優れた人材。
性別、歳、本名不詳。祖先達は当然、その人物について調べようとした」
しかし正体は霞を掴むように困難なものだった。
「だが各国のデータを見ても該当するような人物はいない。最初は誤りの情報ではないかと耳を疑った。
だが、OOに接触したことのあるという科学者や政治家に聞いたとき、祖先達は危機意識を抱いたという。
マルフタ文書の存在だ」
将斗達はピクリと反応した。過去に唯花が文書の奪い合いに巻き込まれ母を喪ったからだ。
「戦後に活躍した政治家や科学者には皆、マルフタ文書が渡されていた。文書によって内容は異なるが、そこには今後の世界情勢やまだ開発されてない技術が事細かに記されてたという。
彼らはそれを元に成功を修めていたのだ」
そこまで影響力を持つ存在がいるのなら。もしそいつが日本に危害を加えるようなら。
未知なる存在ゆえにOOへの危機意識は強くなっていった。当然、調査に力が入ることとなる。だがいくら調べてもその素性に関わる情勢はなかった。
そんなある時、新たな情勢が入ってきた。OOは複数の研究所を抱えている。そのひとつが判明したというのだ。当然、調査員数名を向かわせることとなった。
「大叔父にあたる人もその調査員の一人だった。今度こそOOの尻尾を捕まえることができると息巻いていた。
そんな期待を抱いていたそうだよ」
だが……そう繋いで水森は歯の奥を鳴らした。彼の目には怒りの火が灯されていた。
「結果は散々だった。研究所に向かった調査員10名の内、生きて帰ってきたのはたった1人」
昴が小さく動いた。同じスパイとしてはその散々な結果の意味が理解できたのだ。
スパイは情報を持ち帰るからこそ意味がある。それがどんな失敗をしたかは知らないが、9人もの人材を失っては抱える側としては大きな損失だ。
(9人?)
そこで昴はある人物達に目を向けた。
9という数字は丁度……
「さすが。道化師様はもうお気づきのようです」
東雲が人の悪い笑みを浮かべる。水森は小さく相づちを打った。
「そう……命を落とした9人は皆、我々の祖先であり親族だ。
家族を無惨に殺された怨み。その一心で九つの家は結託し、残虐無道な科学者に復讐をすると誓ったのだ……っ!!」
最後にはもう怒りの感情しかなかった。水森は椅子の肘掛けに手を当てていたのだが、その手のひらは筋を張り、頑丈なはずの肘掛けにミシミシと悲鳴をあげさせている。
怒りはこちらにも伝わってきた。
家族を奪われた痛みは知っている。だからこそ復讐に走るのも否定はしない。
だが……
「子孫のあんたたちなら……それから逃げることも出来たんじゃないのか?」
復讐を子孫に押し付けるのだけは将斗には理解出来なかった。また、子孫がそれを引きずるのも。
しかし水森はせせら笑いをするだけだ。
「小さい頃からその復讐心を植え付けられたと言ってもか?」
「…………」
「生き残った調査員が持ち帰ったのは些細な情報と、死んだ仲間達の遺品だけだった。
OOの正体に関わるものは一切ない。
許せるか?身内が殺され、その犯人を知ることも出来ない。
仕事だから仕方なかったと納得できるか?
答えは否だ!」
水森の憎悪は九家の怒りだった。家族を奪った相手を許すわけにはいない。その思いが一致し、こうして燃え上がっている。
彼の怒りが先程の不気味なオーラとなって肌を刺してくる。将斗と紫音は息をのんだ。
彼らは自分達の未来だ。家族を失った怨みをはらすべくその為だけに生きてきた。
違いがあるならそれは、失った家族を取り戻せたこと。しかしそれすらも無かったとしたら……?
「先祖からの悲願である復讐。このためだけに我々は生きてきた。未来永劫、何代にかけても祖先の無念を晴らす。
あらゆる企業に手を伸ばし、力を蓄え、そして邪魔者を排除してきた。
OOは今、テロ国家への援助も行っている。日本へ工作員がやって来るのも何か理由があってだろう。
その暗殺は君たちにお願いしているのだがね」
要は利害の一致である。OOへの復讐のために将斗達にテロ国家の工作員の暗殺を要請していた。将斗達はテロ国家への復讐のために暗殺をしてきた。
互いに相互作用があるからこそ、こちらに危害を加えるつもりがないのだろう。
「だからこそ君たちには我々に抱く不審を解消してほしかった。君たちが工作員を減らしてくれればテロ国家の妨害に、OOの邪魔にもなる。君たちの復讐にも繋がる。悪くないと思うがね」
「…………」
莫大な財力も、人員も、すべて復讐のため。
狂ってる。第一に浮かんだのはその一言だった。
「いくつか確認したいことがあります」
昴が質問をした。
「僕らが使うパンドラもOOが造ったものです。それを使って復讐することに何も思わなかったのですか?」
「思わないな。OOを殺すために手段は問わない。銃で仲間を殺されたからって、銃を使わずに挑むような愚か者はいないだろう」
「ごもっともです。では……OOが戦前から存在したならもう年齢は相当のものです。既に亡くなってて、弟子や家族が引き継いでるという可能性もあるはずでしょう」
すると水森は声高らかに笑い出した。
「弟子や子供でも知ったことではない。もしそうならそいつらに祖先の苦しみを味わわせるだけだ」
即答されてしまい、将斗達は面食らってしまった。
本人が死んでるならその子を殺せばいいと豪語する。正気を疑う発言に一種の嫌悪感さえ抱いてしまった。
代々伝わる激しい憎悪というのは矛先を問わなかった。彼らは本気でOOの後釜すらも殺す気でいるのだろう。
もしOOに子供がいて、そいつがなにも知らない真っ当な人間だとしても良心は痛まないのか?
復讐を押し付けられたからって、相手にさえもそれを押し付けるというのか?
そんな不快感は昴も感じていたらしい。苦々しく顔を歪め、掠れた声で吐き出した。
「成る程、貴方達は狂ってらっしゃる」
「狂っていても構わないさ。それだけの覚悟がないと復讐なんて果たせない」
「それを自分達や相手の子にさえも背負わせて何も思わないのですか?」
「昔日本にいくつもあった村を知ってるかね?あれは狭いコロニーで育ったがゆえに親子代々、偏見を植え付けられやすい環境だった。
我々もそれと同じ。怒りと復讐なんてのに囚われたくだらない人種だ」
「それをわかっているなら、なぜ……」
「狭い環境だからこそ、その偏見をとことん追求することが出来るんだよ」
水森は真顔で言い放った。
「その危険性を探求することだってできる。祖先だけではない。奴のために殺された人達は何人いると思う?
自分達の身に再度、その脅威が降りかからないとなぜ断言できる?」
「それは……」
言葉に詰まってしまった。テロ国家だっていつ日本に襲いかかるかもわからない。だから自分達は家族を守っている。
だが水森達は異常だ。過度なまでにOOに固執している。
いったい何が、彼らをそこまで駆り立てる?
「道化師よ」
矛先が昴に向けられた。
「OOの直接的な被害者なら君も同じはずだ」
「?何を……」
「イギリスのとある製薬会社が街をひとつ滅ぼした」
途端、昴の瞳孔が小さくなる。
「当時、MI6の調査員がその製薬会社を調べていた。会社がパンドラに関わっていたという情報が入ったからだ」
「まさか……」
「しかし製薬会社は証拠ひとつを隠蔽するためにあらゆる措置を取っていた。結果、調査員の一人が死亡している」
「なぜ……いや、わかりました」
昴の体からはたちまち殺気があふれでた。事態が飲み込めない将斗達は困惑するばかりである。
「……彼女にあの会社の情報をリークしたのは……貴方達だったんですね」
水森は答えない。しかし昴はそれを肯定と受けとる。殺意は一瞬にして失せたが、昴からは怒りの炎が依然として上がってる。そこで紫音はハッと息を呑んだ。
彼は彼女に告白した。師匠である先代道化師を手にかけたと。もし昴のいう彼女が、その道化師だとしたら……?
「やはり君は鋭い。そうだ。製薬会社の件を依頼したのは……私の指示だ」
しばらく、昴と水森達の睨み合いが続いた。
ピリッとした空気の中、事情を知らない将斗と千晶は両者を交互に見る。
だがにらみ合いの末、やがて昴が長いため息をつき、ソファの背もたれに体を預けた。
「そういうことだったんですね」
「どうする?このまま君はMI6として我々と敵対する道もあるが」
「それはしません。そんなことをすれば僕は貴方達と同じだ。復讐のために狂った連中の仲間入りはしたくない」
「復讐なら君達も同じだろう。テロ国家の工作員を徹底的に排除する。我々と変わらないと思うがね?」
「違いますよ」
断固として言い切った。
「確かに僕も復讐に狂ってる。しかしそのために家族や子孫を巻き込むようなことはしない。そんなことをすれば貴方達と同じ所まで堕ちる」
将斗と紫音のことだった。二人は天田の部下、すなわち財閥側の人間ということになる。昴が財閥と敵対するというのは、二人を巻き込むことでもあった。
己の怒りの欲求に負けて、家族を巻き込む。それは子孫に復讐を押し付ける財閥側と何も変わってなかった。
「わかりました。僕は協力しましょう。そこで貴方達が復讐相手の家族も手にかける姿を見て、徹底的に貴方達に嫌悪の目を向ける」
毒々しく吐き出す昴へ、水森はニヤリと笑った。
「それでいい。協力してくれるなら何を思われても構わないさ」
互いに好かない。だからこそ協力関係を信じるという矛盾した話の後、昴は妹を見た。
「千晶……妹がパンドラに取り込まれたことがある。因子の持ち主なのにだ。それについて何か心あたりは?」
水森が答えようと口を開きかけるが、後ろの東雲が割り込むように入ってきた。
「それは技術側の人から話を聞きましょう。屋敷」
屋敷と呼ばれた女性が頭を下げた。
「私がお答えします。まず、パンドラは特定の因子の持ち主にしか応じません。その持ち主である貴方達なら扱えるのも事実です。
が、どういうわけか貴方達の因子は不安定な印象を受けます」
「不安定?」
将斗が首をかしげた。
「完全なる因子の保有者である白鳥三門の子孫……貴方達ならパンドラに取り込まれるなんてあり得ない話だったのです。それが妹さんには起きた。それは貴方達の持つ因子に何か異状があるのではないかと私達は疑ってます」
「待ってくれ」
兄妹達は顔色を変えた。
その名前はこの場にはいない、本来なら関係のないはずの人物。
曾祖父の名に耳を疑った。
東京……
とあるビルの一室は死臭に満ちていた。
スーツ姿の男が2名、拳銃を片手に床に這いつくばっている。その胸や腹には風穴が空けられていた。
モルゲンの2階では重々しい空気が漂っていた。将斗も昴も千晶も、紫音でさえも。出されたコーヒーに手もつけず、それぞれ黙りこくって自分の考えをまとめている。
その日、あまりにも衝撃的な事実に放心状態となり、対談は中断となった。
白鳥三門。彼らに様々な趣味を植え付けた曾祖父。
その曾祖父が因子の持ち主だった。だが本人とOOの関連性は一切見られない上、彼は既に故人のため詳しい情報を聞くこともできない。
なにより、温かく優しかった曾祖父がそんな因子の持ち主とは到底信じられなかった。
「……ジジイは……」
将斗が重い口を開いた。
「知ってたのか?ひい祖父さんが因子の持ち主だって」
「…………」
天田は黙ったままだ。だがそれはイエスという答えであることを彼は理解している。
「何で言ってくれなかった」
「………言って何になる?………お前達の曾祖父が因子の持ち主だった。それを知ってお前達は復讐をやめたのか?」
「……っ」
そうだ。復讐は自分達のわがままだ。何があってもそれだけは変わらない。曾祖父の過去と自分達の復讐はイコールではないのだから。
「僕たちがなぜパンドラを扱えるのか。よくわかりました」
昴が口を挟んだ。
「しかしなぜ、貴方達は曾祖父のことを?」
「……先祖の敵討ち。それを生きる糧としてきた財閥なら……ましてやあれだけの財の持ち主なら不可能な話じゃないさ」
「それだけかよ……」
将斗の足は天田の元へと近付いていた。
「ひい祖父さんのことを知っていて、俺達を利用していたんだろ。あんな……子の代にまで自分達のエゴを押し付けるような連中と一緒に」
「…………」
「何か言えよ……!」
誰もがわかっていた。これは将斗の八つ当たりでしかない。
彼は曾祖父の真実に動揺し、そしてその捌け口を探しているだけだ。
「何か言えよジジイ!」
「将斗」
頭に血がのぼった弟を兄が制す。
「今、彼らを非難する権利は僕らにはない」
復讐に生きる。それは自分達も同じだ。財閥との違いは自分達が当事者ではなかっただけ。
どのみち生き方、在りかたは同じなのだ。それを否定するということは自分達の復讐も否定することでしかない。
昴に制され、将斗も天田につかみかかるようなことはしなかった。だが目は敵意でむき出しになり、肩を小さく震わせて天田を睨み付ける。
「それに……好都合じゃないか。曾祖父さんは僕らに贈り物をしたと言ってもいい」
「……因子のことかよ」
「そうさ。少なくとも僕はそう思う。真実がどうであれ、どのみち僕は仲間を殺された恨みを晴らそうとしていただろう。曾祖父さんはそのチャンスをくれたんだ」
紫音は昴を見た。温厚な彼からは復讐の毒々しい空気が漂っている。
師匠を殺した罪の意識。彼はそれを紫音に語っていたことがある。だがそれ以上に、仲間を死に追いやった敵への怒りも強い。道化師の仮面を殴り捨て、復讐の炎に燃える姿もまた、昴の本性なのだろう。
そんな兄に共鳴するかのように千晶も立ち上がった。
「同感。どのみち私も、ロシアの仲間を守らなくちゃいけない」
「千晶まで……」
千晶にはロシアに家族のように過ごした仲間がいる。第2の家族もいる。
ユーラシア大陸ではテロ国家の活動が盛んだ。そんな場所にいる限り、彼らには常にテロ事件のリスクがつきまとう。OOがテロ国家に支援をしているなら尚更だった。
それを守るには何をするべきか?彼女も答えをま導きだしている。
兄と妹の許容は海外に住んでいたが故の認識の違いによるものだった。だが将斗は日本での生活しか知らない。昴や千晶のように第2の家族も無ければ守りたい範囲も広くない。
だから曾祖父のことを隠されていたという些細な事実に簡単に怒ってしまうし、復讐を孫の代まで押し付けてきた財閥に対して感情的になってしまう。昴達みたいに理性的になれないのであった。
仲間を殺された復讐の念を抱く昴
海外にいる仲間と家族を守りたい千晶
その思いを突き通すには、暗躍しているであろうOOを殺し、テロ国家の脅威を無くすのが最善策である。
だが将斗は?
日本でしか守りたい家族がいない。彼らよりも守りたい範囲が狭すぎる。テロ国家への復讐と言っても、自国への侵入者しか相手にしてこなかった。故にOOの危険性を一番理解できてない立場にある。財閥のやり方に意識をすべて持っていかれる。
理性と感情は紙一重だ。狭い世界しか見てこなかった彼にはその使い分けが出来ないのである。
「………隠してた事は謝ろう」
天田は小さく息をつくと、席を立った。
「………だが将斗……今のお前は財閥との相性が悪い。少し頭を冷やす時間が必要だ。だから……」
視線が将斗に、そして紫音に向けられた。
「………いや。やはり2人には少し考え直す時間を与えるべきか」
「そうした方が良いでしょう」
即答する昴。彼には天田が何を考えているのかわかっていた。
「2人には少し時間を与えるべきです」
「え?昴さん。私は……」
「いいよ。紫音ちゃん」
千晶も察したらしく、昴の肩を持つ。
「自覚ないかもしれない。顔色、帰ってきてから悪いよ」
「え?……あ……」
そう。同じく狭い世界しか知らなかった紫音は将斗同様、理解できない意思や思惑、そして真実に困惑していたのだ。
表に出さないだけでわかりづらかったのだが、彼女もまた、将斗と似たような嫌悪感に苛まれていたのである。
「今日はいろんな話を詰め込んだからね。ショックを受けて当然さ」
昴がフォローをいれながら天田に願う。
「落ち着くまで、僕と千晶で任務は請け負う。連絡は僕らに直に入れてくれ」
天田は頷き、そして将斗と紫音にしばらくの休暇を与える旨を伝えるのだった。
「……以下が次の任務だ」
水森から直々に命令を受けてその夜、天田は小さく頭を下げた。
「………承知しました」
「2人に休みを与えたそうだな。やはり道化師や狂犬と違って、ショッキングな内容に耐性はなかったのかな」
「………それはないでしょう」
きっぱりと言い切る。
「………あの2人は優しい。だからこそ身内を喪う痛みは誰よりもわかっている。道化師や狂犬とは違った強さを持っています。
………OOの危険性が身近に潜んでいることに気がつけば、誰よりも強くなれる」
「やはり、評価はしているのだな」
「笑いますか?」
「まさか」
水森は腰を上げた。
「兄さんの言うことに間違いはない。俺はそれを信じて、使命を全うするまでた」
「………兄さんと呼ぶのはやめてください……私は……」
「兄さんは兄さんだ。俺達が小さいときから見守ってくれた、かけがえのない家族だよ。
……OOを止めよう」
天田は息を吐き、立ち上がって手を差し出す。それを水森は固く握り返した。
「………ええ。必ず」
「復讐は遂げる。
禁断の匣が世界を飲み込む前に」
その夜、任務が更新された。
財閥の調査員が殺害された。内部の裏切者を調べていた矢先の殺害である。
その裏切者を突き止め、暗殺せよ。
財閥でもう一人、名前が出ましたね。
屋敷という人です。
読者の皆様には、今まで出てきた九家の名前を覚えることをおすすめします。




