家族と友とタバコと
未成年者喫煙を示唆する描写があります。
「最近、テロ国家が勧誘活動を活発化させており………」
柔らかい朝の日差しが差し込む教室で、担任教師がHRを利用して注意を促してくる。しかしそれを真摯に聞くものなどいない。
あのテロ事件で多くの日本人が犠牲になったが、被害者遺族が北海道………ましてや小樽に集中しているわけではない。将斗の学校でも被害者遺族に該当する人はいないはずだ。
そのためか肉親をテロ国家に奪われたわけでもないクラスメイト達はそれを他人事として聞き流している。
「主にSNSを使っての活動ですね。みなさん、くれぐれも気をつけるように………」
だがいくら自分が被害者とはいえ、そんな危機感のないクラスメート達を叱責するのも馬鹿げている。
せめてその他人事としての意識がいつの日か、自身の身に降りかからないように祈ることしか将斗には出来ない。
だが学生としての身分と暗殺者としての自分を併せ持つ将斗は、今もこうして黙っている現状に対し複雑な感情を抱きつつあった。
「理科室、一緒に行こ?」
横から愛花に声をかけられ、我にかえる。既にHRは終了し、皆が移動を始めている。確か一時限目は選択科目。将斗と愛花の場合は化学だ。彼女の手には教科書・ノート・プリント。そして分厚い参考書があった。
「いいけど……それ、必要だったか?」
確か参考書は今回、使わないはず………
「持ち物には書かれてなかったけどさ、ほら、川崎先生、あれだから……」
あれ、というのは、化学担当の教師が忘れっぽいキャラだということにあった。その忘れっぽさはアルツハイマーレベルで、過去に配布されたプリントはいらないと言ってきたのに実は必要だった。
そして当の本人は「全員忘れるとは何事だ‼」と怒鳴り散らす………という事件まで起きるほど。
確かあの先生、まだ40代の筈だよな。
「あー……そうなると不安になってきた……」
「不安ならタカヤンから借りたら?」
晴樹も化学を選択していたことを思い出す。確かに。彼から借りるのがベストだろう。
「そうする……ちょっと先行っててくれ」
「ォッケー」
了解したというのに愛花は将斗の後ろをついてきていた。
………人の話を聞いてるのかよ
「あれ、橘?」
隣の教室に顔をだすと、割りと話しをする仲の男子がこちらを見た。
「悪い、晴樹さがしてんだ」
「鷹山か?わかった。お~い、鷹山ぁ」
呼ばれて、窓側の席に着いていた晴樹がこちらを見る。将斗に気付いて表情を明るくした………が、その左頬にはガーゼをつけているのが遠目でも気付けた。
「!………っ」
彼はもう部活をしていない。だからあんな怪我をする理由なんて、あまり考えがつかなかった。
喧嘩。ただこれを除いて。
こちらに寄ってくる晴樹の顔を凝視しながらも、将斗はざわめく不安を抑えることに徹した。
下手に騒ぐのはだめだ。転んでぶつけたんだって可能性もある。もしここでこれまでの喧嘩の事を暴露してしまったら、晴樹の評価に関わるだろう。
「どうしたんだ?将斗」
「おい、昨日はなかったよな、その傷」
「これか?ああ、昨日別れたあと、ちょっと絡まれてな」
後半はほぼ小声となっていた。
絡まれて、という言葉に呆れと怒りがふつふつと湧いてくる。
だが晴樹はどうでも良いことのように軽く笑っていた。
「またかよ、アイツら………」
「いや、今回は完全に俺の落ち分だ……」
軽く笑うも晴樹の顔にはどこか影があった。それに落ち分というのはどうも引っ掛かる。
「?それ、どういう………」
「将斗~、遅れちゃうよ~」
「良い奥さんだねぇ、ちゃんと旦那を待ってるんだから」
先に行くという話を捻りにねじ曲げ、少し離れた先で待っていた愛花によって話は中断された。いま行くと返してから、ニヤニヤして将斗と愛花を交互に見る晴樹へ一言
「奥さんじゃねえ」
とだけ言って、将斗はその場を後にした。
不良達はいつものたまり場で昨日の憂さ晴らしをするかのように暴言を吐き捨てていた。いずれも顔や四肢にガーゼ・包帯をつけている。
あのやろう、ぶっ殺してやるなど悪態をついているとき、一人がこちらに向かって走ってくる少女に気がついた。
薄手のウィンドブレーカーにスポーツパンツ。体は細く、帽子の影に隠れる顔はよく見えないがバランスが取れてるように思えた。
自分達と歳は離れてなさそう。しかしなぜこんな時間に?本当に歳が近いなら、平日で学校に行ってるはずだ。
「おい、あれ見ろよ」
しかし一人が発した言葉で、誰もがそんな疑問を忘れてしまった。
「なかなか可愛いじゃねぇか」
「見えたのか?顔」
「ああ、昨日の憂さ晴らしするにはちょうど良い」
不良達はニヤッと笑みを浮かべた。
「声かけに行けよ」
しかし女1人ということで完全に油断してか、誰一人として違和感に疑問を持つことはなかった。
あの子………
走る速さが異状じゃね?
たまたま午前授業で早く終われたものの、帰ってもすることがないのは問題だ。さすがに制服姿で遊びに行くのはまずいので、帰宅してから着替えて駆け足を決行。これなら良い時間潰しになる。
とはいえ未成年者がこんな時間に目立つ道を走るのもあれだから、人気の少ない道……新小樽駅に向かう山道を走ることにした。
走るルートの都合上、傾斜が激しい天神町と最上町に入るわけだが、鍛えたこの体では苦でない。
スゥスゥとリズミカルな呼吸を崩さずに走っていく。
「………ぁ………じょう………」
この道は普段から走るわけではないが、かつてこの近辺に親戚が住んでいたこともあって、土地勘だけはあった。おそらくこのまま行けば往復16キロと言ったところか。
「………………と………俺らと………」
そうなると帰ってからも時間がある。走るペースを下げてはトレーニングにもならないし、何をしようか………夕飯の準備?
「………か?………」
ああ、冷蔵庫には確かベーコンがあった。専門外だがパスタなんてどうだろう。ペペロンチーノなら手軽に作れるし。
「………おい!」
背後からの怒鳴り声にようやく気がつき、イヤホンを外した。最近クラスメイトから薦められたJーPOPが流れている。
呼び止めたのは数人の男子達。歳は次兄と近そうだった。いつから追ってきたのだろう。全員汗でびしょびしょのご様子。
制服ってかなり暑いよね。
「シトー?」
「し?しと?」
少女は聞き直した。
「なんでしょう?」
「さっきから呼んでたのに………脚はえーな、お前………」
「スパ………ありがとう」
溜まり場から、とうに1.5キロは離れていた。そこまで全力で彼女を追いかけた彼等のガッツを称賛すべきだろうが、彼女からすればその程度で息を切らすなど、貧弱の一言につきる。
「で………なんでしょう」
「そ、そうだな………」
息を切らしながらも男達は少女を囲むように散らばった。
可愛いね、一緒に遊ぼう。どうせ暇だろう?
そんな上部だけの誘いをしても彼等の目に宿る欲望の光は見え見えだ。
ましてやこの少女、そういった光に関しては勘が鋭い。
どれくらいかって、殺意を抱くぐらいに鋭く、そしてそれを嫌悪している。
だから
男の1人が捕まえようと少女の肩に手を伸ばした時、その嫌悪感は爆発する。
前触れもなく悲鳴をあげて投げ飛ばされる仲間を見て、男達はキョトンとした。
どうして男が投げ飛ばされたか、見えなかった彼らには理由さえわからなかった。
だが少女の様子がつい数秒前と違うことは素人目でもわかる。
読者ならもうわかるだろう。少女………橘千晶は性暴力をこの上なく嫌い、そして不良ごときでは太刀打ちできないほどの暗殺技術の持ち主だと。
さすがにこの国で犯罪者でもターゲットでもない人を殺めるのは不味いが、殺さない程度に終わらせれば済むのだ。
10分後には彼女の足元に転がる運命だとも知らず不良たちは彼女に襲いかかった。まぁ、やらなきゃ殺られるのがセオリーの世界。彼等の判断は間違いでもないが、実力不足を埋めることを忘れていたのは救いようがない。
結果は予想通り。
閑散とした空き地。そこに転がる骸の数々。
亡骸(一応生きている)に一瞥くれることもなく、千晶は首の骨を鳴らしていた。
準備運動にすらならなかった。これなら走っていた方がまだましだ。そんなことを思って帽子を拾い上げると、骸(まぁ、生きている)の1つが情けない呻き声をあげた。
「っ………うう………」
「声出さない方、いいよ」
誰をどんなやり方でK・Oさせたかは覚えている。確か背負い投げで、背中を庇えずそのまま落ちたはず。
「肺、痛めてるかも」
「じゃあ………救急車呼んでくれよ」
「ニェット。そこまでする義理、ない」
「こんな仕打ち受けたの………鷹山と橘以来だぜ………」
別の一人がそう呟いた。
………おや?
千晶の気のせいではなければ1名、もしかしたら身内のような名前を聞いた気がするのだが?
「あいつらも、お前も………ぜってー殺す………」
「………」
自分に殺意を向けられるのは日常だったから慣れている。
しかし今のは聞き捨てならない台詞だった。
誰を殺すって?
「ねぇ」
殺すと呟いた男がビクッと震え上がった。背筋を氷で撫でるような冷たさが通ったからだ。
恐る恐る見上げると、そこには血に飢えた可愛らしい(?)笑みで黒いなにかを醸し出す少女………いや、猟犬がこちらを見下ろしていた。
「誰を殺す?………教えて」
ようやく男達は声をかけた少女の本性に気付くことができた。しかし散々殴られたこの体で今更逃げ出せるわけがない。
日差しが強いこの時間、断末魔にもよく似た悲鳴があがった。
~~~1年前~~~
「何でだ?」
問いかけに対し、そいつはまっすぐに俺を見た。
「何でだ、って?」
「こいつらに恨みがあったのか?」
2人で喧嘩するには数の多い相手だ。曖昧な理由で挑む………ましてや乱入してくるはずはない。
「それはない」
後ろで転がる不良たちの姿を見て首を横に振るその顔は、どこか晴々としていた。
あまりにあっさりと言い切ったものだから、そいつが何を考えてるのか検討もつかず混乱してしまう。
そいつと俺は同じ制服を着ている。もしかしたら同じ学校のよしみで助けてくれたのだろうか………?
「助けてくれたことには礼を言うが……」
遮るように切り出し、橘将斗は良い運動をしたと言わんばかりに背中を伸ばした。
「むしゃくしゃしてたんだよ。ムカつくような連中がいたから殴りに来た。それだけだ」
飾り気のない口振り。素直な言動。そして初めて見る、彼の清々しい表情。
むしゃくしゃした。それを聞くのは2度目だが、最初の時と違ってさらに真実味があるように思えた。
もし本当にそうなら、それは馬鹿の行動だ。学校の橘将斗は少なくとも、そんな馬鹿をするような人間には見えなかった。
騒がず、目立たず。話し掛ければ答えるし、必要あらば自分から動くこともある。しかしそれは自分が好き好んでやっているようには見えなかった。クラスは違えど、自分と近い匂いを感じたことがある晴樹は、彼を意識して見ていたことがある。結局、近い匂いの原因はわからなかったが………
そんな橘が喧嘩なんていう馬鹿なことをしでかし、その理由もむしゃくしゃしてたなんて馬鹿馬鹿しいことを平然と吐いたのだ。それも恩着せがましさなんて感じさせないくらいに、あっさりと。
馬鹿だが、そんな彼が愚かだとは到底思えなかった。
「お前…面白いな」
いつしか口許は弛み、軽く笑う声が漏れ出ていた。ポケットからバイト先の先輩がくれたタバコを取り出し、橘に向ける。
「やるよ。礼だ」
「タバコよりはジュースのが嬉しかったな」
「未成年だからって遠慮してんのか?」
「いや、ただ喉が渇いた」
言われて気づく。さっきまで肩で呼吸するくらい熱くなっていたので、自分の喉もカラカラだった。
「そうだな」
それなら少し離れた場所に自販機がある。そこでジュースを買おう。
橘はこちらの提案に納得したように笑って見せると、タバコを1本抜き取った。
「よう、橘」
学校の門で出くわすや否や、将斗はそしらぬ顔でスルーしようとする。彼が特定の誰かとつるまないのはいつものことだった。
「おい、待ってくれよ……」
後を追うとめんどくさそうにこちらを見つめてくる。
だがこちらも引くわけにはいかなかった。昨日は世話になったし、タバコだってあげたのだ。無視してもらっちゃ困る。口を聞いてくれたのは下駄箱の前でだった。
「………なんだよ」
「なんだもなにも、友人を無視するなんていい度胸じゃねぇか」
そう言って軽く肩を小突くと、今度はやれやれとため息を吐きやがった。
「言っとくけど、今後も喧嘩に付き合えってのはナシな。俺だって喧嘩好きって訳じゃないんだ」
真面目には言ってるがあまりに頓珍漢な返しに、最初は開いた口がふさがらなかった。まだ人気の少ない時間で、下駄箱前はこれと言っていいほど人がいない。
数秒の沈黙の後、込み上げてきたのは笑いたくなる衝動だった。
「……お前、俺が毎度喧嘩してるなんて思ってんのかよ………」
「違うのかよ。昨日だってあんな不良のたまり場的な道に………」
思わず大きな声で笑いだす。寂しい廊下に、笑い声が響き渡った。将斗は目を丸くしてこちらを見ていた。
「なんで………っくく………」
「違うのかよ?」
「ちげーよ‼」
そうして今度は背中を叩く。昨日とは違って、将斗の体は鍛えてもいない素人と同じようにふらついた。
「いてーな…」
「悪い、悪い………でもよぉ……っぷくく………」
考えても見てほしい。空手部の自分が好んで喧嘩なんか繰り返せる身分だと思うか?
怪訝そうにこちらを睨む将斗を無視して、腹を抱えて笑いこけた。
いつぶりだか。こんなに笑ったのは……
「兄と妹がいるって噂、本当だったんだな」
体育では他のクラスと合同になることが多い。バスケで他のチームが試合をしている間、ステージに腰を下ろす将斗の隣に並んだ。
「まあ………噂?」
「ああ。お前の家族とあの事件の話……知ってるやつは知ってるからよ」
そうか、と言って将斗は目を伏せた。その時の様子が、普段の人を避けるときの暗さと良く似ていたので気になってしまう。
「帰ってきたんだろ?兄さんと妹。兄妹水入らずで遊ぶってのは、よくあるのか?」
「はぁ?なんで」
「歳近いんだろ?いいじゃん、遊びやすくて」
「良くねーよ。10年近く会えてなかったんだぞ?昔とかなり変わって、いまじゃ別人なんじゃないかって………」
彼なりの悩みもあったのだろう。まくし立てるように言う将斗だったが、他人に下手にしゃべるわけにもいかないと理性が働いたのか急に黙ってしまった。
「………お前はどうなんだよ」
「俺?」
「兄弟。いるのかよ」
「いるよ。小学生の弟」
へぇ、意外………と将斗は呟いた。隠し持っていた携帯を取り出し、兄弟でアイスを頬張る写メを見せてやる。
「これがまた可愛くてさ。いつも兄ちゃん兄ちゃんって、ついてくるんだよ。今度も一緒に遊びに行くんだぜ?」
弟となるとつい熱く語るのが癖だ。しかし将斗は呆れるわけでもなく、真摯にその写メを穴が開くほど覗きこんでいる。
「おーい、橘ぁ」
将斗のクラスメイトが遠くから呼んできた。将斗のチームがまわってきたらしい。
おう、と返してから将斗はこちらを見て「………じゃ、また」と言って走り去っていった。
…………。
「空手部、辞めたんだって?」
昼休み、開口一番聞かれたのはそれだった。
「ん?ああ。バイトの関係もあってな」
「勿体ない……かなり期待されてたらしいじゃないか」
「とはいっても部活と家族の安全を比べたらな」
不安げに尋ねてくる。
「病気なのか?」
「ある意味病気だな。母さんも親父もアル中。母さんは夕方まで仕事をしているからまだマシだが……四人ぶん食ってくには厳しいしな」
将斗はなにかを言おうとしたが、それより先に昼休みを終えるチャイムが鳴った。
途中まで帰り道は一緒になる。 道端の空き缶を爪先で小突きながら晴樹は昼休みに将斗がしようとした問いに先回り回答した。
「新しいバイト先さ。給料もいいし店長もいい人なんだ。融通も利くから俺みたいな高校生でも十分にやってけるんだよ」
大丈夫なのか?と聞きたかったのだろう将斗だが、先に答えられては問う必要もない。
だから将斗はエールだけを送ることにした。
「そうか………頑張れよ」
晴樹はニカッと笑って見せると
「おう」
と言って拳をこちらに向けた。将斗もそれを小突き返す。
夕陽が沈みはじめ、小樽に黒い影が延び始めていた。
~~~~~~
小樽の繁華街である花銀通りは夕方から混み始める。いつものバイト先はそこの小さい通り道に並ぶビルの3階にあるこぢんまりしたバーだった。
今日は休みをもらってるが、顔をだすぐらいはしておきたい。
「お疲れ様です」
まだ客はいない。グラスを磨いている年配の男性………この店のマスターだが、晴樹の顔を見るや小さく頷いた。
「今日は休みでは?」
「まだ家に帰りたくないのもあって。あと、明日の納品もチェックしたくて」
バーでも多少の料理は提供する。その料理人として抜擢されたのが晴樹だった。厨房の冷蔵庫を開け、ピクルスやパスタなんかで使えそうな素材は十分にあった。明日は予約が入っているので足りなくなっては困る。
「たまには遊んできたらどうだい?」
背中に声がかけられる。
「遊んできましたよ。港駅で」
「札幌と比べたらあまり………」
「そうでもないんすよ。今日は仲の良い奴と遊べたんで、けっこう充実しましたよ」
「ああ、よく話す、晴樹くんのライバルか」
ええ、と白い歯を見せて笑う。
「少しでもそいつに勝ちたいんです。今日はゲームでしたけど…白星つけれたんで、満足ですよ」
マスターは優しく微笑むと、チラシを手渡した。晴樹の家の近くにあるスーパーのものだ。このチラシを見せると食品が割引になる。
このマスターはそういうのをよく仕入れては晴樹にくれるのだ。彼にとっては暖かい職場である。
「ありがとうございます」
「明日は弟さんが帰ってくるんだろ?たまには少し豪華なものでも食べさせてやりなさい」
割引が効く食品でだと、ハンバーグあたりが作れそうだ。晴樹はチラシを手に、元気よく返事した。
おまけコーナー
???「ふっふっふ~。将斗さんの悪事、見つけたりぃ………」
「未成年者喫煙・飲酒、ダメゼッターい‼」
五木「もう!千晶ちゃんの飲んべえはまだしも、将斗さんまで喫煙なんかに走っちゃだめじゃないですか‼」
山縣「酒・タバコは二十歳になってからです」
五木「そのとぉり!最近のモラルはどうなってるんですか、もぅ!いくら背伸びしたって、年齢はごまかせません‼」
山縣「さて、それじゃ今話の………」
五木「でもでもぉ、ちょっとスレた将斗さんも、私は悪くないと思いますよぉ?どうです?このあと………ひでぶっ!!」
山縣「お前のせいで尺なくなっちまったじゃねーか!」




