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女装王子  作者: 岸野果絵
女装護衛
7/30

就職

 私は都から離れた国境にほど近い街に流れ着いていた。その地で、私は女剣士として、そこの領主の娘の護衛となることができた。

 私は普段は侍女の姿でお嬢様の傍にお仕えしていた。もちろん、普通の侍女とは違い、常に剣を携帯していた。

 都では女剣士という存在は珍しくもなかったが、この辺境の地では珍しい存在だった。はじめのうちは、私が男であることが露見してしまうのではないかと不安だったが、女剣士という存在自体が珍しかったために、私の女性としては少々不思議な言動も、あっさり受け入れられていた。

 そんなわけで、私は護衛という侍女として、平穏な毎日を送っていた。


 侍女たちの話はとりとめがなく、話題があちこちに飛ぶ。会話するという行為をを楽しんでいるようにみえた。ころころと変わる話題を把握するのは大変だったが、慣れてしまえば苦にならなくなった。

 彼女たちのとりとめのない話は、一見くだらなく、得るものが全くないように思えるが、注意して聞いていると、そこかしこにいろいろな情報が織り交ぜられていた。会話すること自体を楽しみながらも、情報のやり取りをしているのだ。

 彼女たちの情報のおかげで、私はいろいろなことを知ることができた。それこそ、領主の好きな食べ物から、街の肉屋の飼ってる鳥の名前まで、様々なことを知ることができた。

 これらの情報のおかげで、私は地雷を踏まずに、上手くここに馴染むことができたと言っても過言ではない。


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