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人間の原点

なし

やはり人間危機的だと最後にこれを託したかった

それがあるのだろうか

空を仰ぐ、夕闇が濃くなってきたようだ

だめだこのままでは、はっちゃきをおぶって行こうか

でも、迷うんではないか、もしかして二次遭難

どんぐりも

「絶対動くな」

そう言っていた

30分は経っただろうか、足音は全く聞こえない、氣配もない

寒くなかろうか、はっちゃきの手を握る、はっちゃきがビクッとした

手が冷たい

足はどうか、さわってみる、やはりまだ痛いらしい

少しはれている感じもする

冷たい手を包む

少しは温かいし、誰かに側にいてもらうと安心するだろう

手を握ったらはっちゃき、静かになった

肩が小さくゆれる、泣いているのか。

それから沈黙が続いた

私から何か話をしようと思ったが、全く浮かばない

眠れない時のように、数でも数えようか

そうはっちゃきに言ったら急に笑い出した

おかしなやつだそんなにおもしろいか

私もなんだかおかしくなって笑ってみた

大きな声で笑ってみた、二人の声が

暗い森に吸い込まれていく

しかし、なんだかすっきりした

人間大きな声を出したり

思いっきり笑ったりすると若返る

人間の原点に戻れるのだろう

なし

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