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入学式

なし

部屋の真ん中に座る。空虚な時間が流れる。何もない。

夕日がかかる。暗くなる前に出かけた。角をまがったすぐに

全国チェーンのCMでおなじみのコンビニがあった。

迷わず入る。学生街か、集っている。

その夜、一人でがらんとした部屋で

350のビールを飲んだ。コンビニで未成年ですか。

と聞かれたらまずいと思ったが、そこら中で

学生が飲んでるのか。何も聞かれなかった。

はじめての飲酒。泡の出るジュース。一口飲む。

心底苦かった。今の自分を指しているのか。

学校であれだけ、皆が騒いでいた。泡の出るジュース。

まずかった。氣がしれなかった。泣けてきた。

テレビは欲しいと。これが引っ越しなのか。

上京してしばらく、入学式があった。ややハイソな感じのする

自分に似つかないテレビ的な学校だと思った。

ただ、沿道の桜はきれいだった。満開が過ぎ、

散りゆく景色が心を揺さぶった。予備校に通うA。家業を継いだS。

敗者の弁か。

自分はよくまあ、上京できたものだと、金銭面を含めて、おふくろに感謝した。

式には、母は、上京はしなかった。同じく無骨な父も。同じだった。

式では保護者の姿が目立った。ブランドがわからない私にも

一見で高いとわかった。自分は、量販店で買った。

恥じてはいない。ネクタイも結べず、小一時間苦戦した。

なんだか落ち着かない、華やかな雰囲気だからか

なぜだ、女子が多いからか、全体の4分の1しか男子がいない

聞いていない、そして、氣が重い。ばんがらな自分には合わないと思った。

男子高出身者にはつらい。まさに、慣れていないからだと思う。

腹が立つのは自分にないチャラチャラ系男子。

そのようなところがところどころ、ぱあっと盛り上がっている

それで全てかと思うが、沈んだところもつらい

テンションのやたらと高い女子には目のやり場に困るし

愛想笑いも疲れる

そして、一歩間違うと怪しい人左右に座るのも、もちろん女子。あいうえお順のようだ。

氣疲れ

椅子の左右の肘当て?も考えもの

式が始まって何人目か、何人か忘れたくらいの来賓の挨拶時。

突然春休み暇でみたCSのやくざ映画を思い出した。

自分にもあの生き方が出来るのだろうか。

世界が違いすぎる。



なし

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