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“当たり前” 前編

次話と区切りをつけるため、少し短いです。

リクト殿下視点でーーーどうぞ!

俺は再び彼女を寝かせた。


彼女が目を閉じると眠るのは時間の問題だった。


早々に彼女は寝付き、俺は一人考える。


ーーこの親子に、愛がない。


ルード殿はリュネを名前で呼ばず、 “あれ” 呼ばわりで、

リュネはリュネで父であるルードを “あの人” と呼ぶ。



普通、父なら娘の名で娘を呼ぶものではないのか?

愛しい血のつながりのある子ならば。


それを、“あれ”だなんて・・まるで物かのように。

そこから、愛しさを、暖かい感情を、感じることは出来なかった。


リュネ、リュネだ。

いくらこんな父親でも、普通、お父様と、呼ぶだろう。

それを、“あの人”・・しかも最初は名前すらも知らない・・という風だった。


こんな親子でいいのか?仕事仲間でもあるのだろう?


それとも、仕事上で上司と部下のような関係だけなのか!?


普通の関係ではないのだろう。なにか事情があったんだ。



声に出してリュネに問いたかった。

だが、リュネは愛すらもしらない。

なら、聞いたところで、俺の常識が通用するはずがないかもしれないが。


俺の当たり前が彼女にとっては当たり前ではない。

そういうことはよくあることだ。


俺は婚約者のしるしである指輪を嵌めるのは当然のことだと思うが

彼女は婚約指輪をしないように・・。


俺の常識と彼女の常識は違うと

改めてはっきりと分かった。


そういえば、

俺は、何故、彼女が苦しんで俺をまっすぐにみる顔が見たかったのだろう?


あのとき、彼女が倒れたときのあの、苦しんだ辛い表情を見たとき

見たくなかったのだろう、すぐに苦しみから救ってやりたいと

助けてやりたいと思ったのは何故だろう。


愛してるから・・


それだけ、か?

違う、気がする・・・。


俺は、彼女の寝顔を見ながら、

彼女と会ったときのことを思い出した。






次回、リクト殿下視点で過去編をやりたいと思います。

そのため今回は短いです・・すいません(涙


“当たり前”をタイトルに、注目してみてくださると

うれしいです。

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