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わすれびと

私はレオと資料室を出ようと

自分の荷物を持った。


そのまま出ようと思ったが

重大な忘れ物をおもいだした!


リオンだ…!


宿題の資料を探すとき別々になったままだったのをすっかり動揺してて忘れていたのだ。


あのあと…どうなったのだろう?


私は考え込んでしまった。

テーブルには彼女の荷物がそのままだ。

殿下が口説かれてるって言ってたから…誰かに私と同じようにリオンにしたのだろうか。


「リュネ?戻るぞ、

はやくしないと…」


レオが怪訝そうに私を帰らせようと促す。

早くしないと次の授業に遅刻するのはわかってるんだけど…


「レオ…ッ、で、でも、リオンが…」


私は混乱したまま留まるよう呟いた。


まだ、頭の中がごちゃごちゃで

どうすればいいかわからない。

まとも話すことさえ億劫だった。


「リオン…?リオンならーー」


「リオンちゃんならここにいるぜ。

ま、気絶しちまってるけどな」


レオの声を遮って新たな声が聞こえた。殿下よりもハスキーでやんちゃそうな声だった。


「ぇ…!?」

「驚かせるなよ

ルーテ。…ッ!?」


私が驚いて振り向くと同時に

レオが半分あきれたような声を出したが最後は息を飲んだ音がした。

私も声を発したルーテの姿を見て驚く。だってそこには……


「わりぃ、わりぃ。仕方ないだろ、

リオンちゃんを勝手にかっさらっていくわけにゃぁ、いかないしなぁ?」


ルーテが後ろを向いて私たちと違う人に相槌を促した。


「まぁな。だが、お前はうまくいったんだな。俺も邪魔さえされなきゃ、さらっていきたかったが。」


妙な反省気質な声で答える殿下が現れた。そしてルーテの隣で資料を片手で抱えている。


「なっ…!?」

なんでそうなる…!?

それにリオン…!!


殿下の問題発言につっこみたくなったがリオンの状況に言葉が出なかった。


ルーテという明るい茶髪のクラスメートの男がリオンを軽々と抱き上げているのだ。

そして台詞通りにリオンは意識がないようで力なく彼に身体を預けていた。


もし、レオが助けてくれなかったら同じようにされてたかもしれない…

と思うとぞっとした。


何されるかわからないのだ、怖くてたまらない。


「ルーテ、リオンをど、どうするつもりなの!?」


そう問わずにはいられなかった。

だがその反面、

答えに怯える自分がいる。


「ん~?さぁ、どうすっかな~♪」

「……!!」

彼はにやりと笑みを浮かべ

意味ありげにためらいを見せた。


しかし…やるときは本気でやりそうな目をしていた。

止めようとしたって私ではかなわない

どうすればいい?…どうすれば…ッ


「ルーテ、

からかうのもいい加減にしろ。

保健室に運べばいいだけの話

だろ?」


レオが怒り気味にしずかな声をだす。


その言葉にルーテは苦笑したような笑みを浮かべた。


「そうそう^

もとからそのつもりだったぜ。

…というわけだから安心しな?

リュネちゃん」


と、何度も頷きながら私を見やった。


「君の大事な親友をわるいようにはしないから」


彼は私を見て

真剣に約束してくれた。


「な、ならいいけど。」


内心、ホントによかった…と

心底安堵していることを意地でも隠し通しながら。


「じゃあ、時間なくなるから

またねリュネちゃん、

あとついでにレオも」


「…リュネ、

次は指輪はめてこいよ?」


彼らはそう言いながら去っていった。


「…俺はおまけかよ」


レオは呟きながら深くため息をついた。


「…あ、リオンの資料……。」


彼らは苦手だ…去ってくれて一安心っていう感覚があったが、肝心な資料がおきっぱなしであったのだった。


新キャラ登場!!

リュネもリオンも二人揃って

モテますね~。


「私は嫌だ、こんなの!!」

と主人公はお怒り気味ですがね♪

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