動揺する心 その1
「---~~~~~~!」
帰り道、私は熱くなった頬をおさえて、唇をかみ締めていた。
なんども、いままでも、す、すすスキンシップは、あった・・。
でも、あんな甘くなくて、もっと強引で、やさしさなんて微塵もなかったのに、
今日の、というか、私が倒れてからというもの、彼は変。
めまぐるしいほどに、別人で。
“一週間後に、デート。”
そんなの、考えたくなかった。
今まで一度もなかったから。
デートの約束以前に、
顔を見合わせただけで追いかけられて苦しめられた。
おかしい。何かの間違い。きっと、そう。
嘘に違いない。
ありえない。
考えれば考えるほど、以前の彼とは激しく矛盾している気がする。
「---」
スタスタスタ・・。
誰一人以内屋敷の中、私は悶々と考えて歩いた。
自室にこもり、寝台の上に倒れる。
わからないーー、ワカラナイ。
もう何も考えたくなかった。
そのまま目を閉じて眠りについた。
***
帰ってきた一日目の日、・・寝た。
その次の二日目の日、・・食事した。
また次の三日目の日、・・回復した。
またまた次の四日目、・・身体は絶好調。
その次の五日目、・・手紙が来た。
またその次の六日目、・・考えたがわからなかった。
当日の朝、・・気分は絶不調。
考えても答えがみつからないままに、
一週間が嫌でも過ぎ去った。
そう、今日が当日。
身体はもう回復した。
ただ難点は気分が悪いことだ。
考えすぎて疲れた。
答えのない問題をずっと考えていたのだ。
きっとある そう、信じて。
でも、見つからない。
はっきりとした自分を納得させる答えがないまま、
私はしたくした。
手紙はこうある。
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身体は大丈夫か?
体調は崩してないだろうか。
二日後に会うときは、健康な笑顔を見せてくれるとうれしいが。
お前の笑顔が見れるだけで俺はうれしい。
そうそう、二日後のデートだが、
朝の十時に、
繁華街トレストの店の前で待ち合わせ で頼む。
あえる日を楽しみに待っている。
早くお前に会いたい。
リクト
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「---」
みるだけで頭を悩ます恋文だ。
なぜこうもストレートに書くのか。
私は笑えないし、なにより会いたくない。
会えるわけがない、なによりあのまなざしがこわいのだから。
「---」
とりあえず、パジャマから私服に着替えて支度し、財布を持って
屋敷をしっかり施錠したのを確認して歩き出した。
スタスタスタ
「・・あ、ま、いっか」
朝ごはんたべてこなかった・・。
動揺し過ぎたせいだと思いながらふと気付く。
空腹を感じないまま、おなかにてをあてた。
そのまま、馬車の乗り合い場所につく。
住宅街の広い道は、すがすがしいさわやかな日の光に当てられて朝を迎えていた。
朝早くだから、数人待ち人がいる。
城に仕えるような人もいれば、主婦のような格好をしてる人。
私のように私服で着飾る人もいる。
パカッパカッパカッ
キキーーっ
馬車がついた。
ガラッと、ドアがひらかれる。
人々はそのまま馬車の中に入った。
中は、一列に四人ほど座れるソファが三台おかれていた。
後ろに長いかなり大きい馬車だ。
城下に向かうのだから大きさとしては当然かもしれない。
コノくらいの馬車が一時間にニ、三本出ている。
うしろから詰めて座って、
それぞれ人がどこでおりるか運転手に言っていった。
「繁華街の入り口に下ろしてください」
私はそう静かに言って、ソファに腰を下ろした。
朝の静かそうで活気あふれる風景をみながら目的地へと思いを馳せた。
「・・--」
・・会いたくない、でも会わないといけない。
ナンデ私は断れなかったのだろう。
パカパカパカッ
キキーー・・・ガタンッ
馬車が繁華街で止まった。
私がイチバン最初に降りる客だ。
「つきやしたぜ、**だ、払いな」
「ありがとうございました」
チャリンッ
金銭箱に言われた金を落とす。
そして馬車を降りた。
ーーガララーー、ピシャン
パカッパカパカッーーー
馬車のドアは私が降りた瞬間に開いていたドアは閉まって
音を立てながら走っていった。
私はふうーと、いきをついて、店に向かった。
時間はちょうど九時50分。
10分前だ。
彼はいるだろうか。
「---」
こなければいい、いなければいい。
そうすれば会わなくてすむ。
心の準備だってしきれてない。
もう少し、考えたい。準備したい。
なのに。
「お、案外早いな。もっとギリギリに来るかと思った」
どこかほっとした明るい笑顔が自分に向けられた。