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参道

 桐子と悠木が並んで参道の階段を歩いていた。そのすぐ後に、佐藤恵子と川本サキが付き添った。


 桐子は和服で悠木は裃。恵子とサキは防空隊の礼装だった。


「私たちもここから先に入ってよいのでしょうか?」と恵子。


「もちろんだ。あなたたちには、悠木の付添として来てもらったのだから」と桐子。


「私たちは魔女ですが、よろしいのでしょうか?」とサキ。


「もちろんかまわない。そんなことを言えば、悠木なんて魔女の元締めだ」と桐子。


「この人がいいって言うんだからいいんだよ」と悠木。「この人のお宮だから」


「お前は三度目のはずだ。ここに入るのは」と桐子。


「初めてだよ」と悠木。


「前もここに来たと聞いているが」と桐子。


「それは嘘だな。誰から聞いたんだ?」と悠木。「一度目はゲート戦の直後で門前払いだったよ。正装をしてないからってな。二度目は一次防衛戦のさなかで、作戦の打ち合わせとかの名目で呼び出されたときだ。どこかの小汚い小屋で待たされたよ。あげくに偉い人の急用で会議がキャンセルになったと聞いた」


「二度ともちゃんと応対したと聞いた」と桐子。「おまえから辞退して帰ったと」


「その話を信じたのか?」と悠木。


「ああ」と桐子。


「ここの神々はクズだな」と悠木。


「すまなかった」と桐子。


「随分長い参道ですね」と恵子。


「もう少しだ」と桐子。


「この先にお宮があるのでしょうか?」とサキ。


「そうだ。奥之宮がある」と桐子。「そこで祀りをする」


「どのような祀りでしょうか?」と恵子。


「この子を神にする」と桐子。


「え?」とサキ。「艦長が神様になるのですか?」


「そうだ」と桐子。「あなたたちには付添い兼証人になってもらう」


「そんな大事な役目が、私たちに務まるでしょうか?」と恵子。


「大丈夫だ」と桐子。「悠木が逃げ出さないように見張っておいてくれ」


「今日は逃げないよ」と悠木。「約束だから」


「ならいい」と桐子。


「このお宮はずいぶん古いようですね」と恵子。「由緒正しいのでしょうか」


「そうだ。奥之宮は特別な場所だ」と桐子。


「一般には知らされていないんだ」と悠木。「特に奥之宮はね」


「神が降りる場所、つまりゲートの所在地の一つだ」と桐子。


「このお宮の神様につながるゲートでしょうか」とサキ。


「そうだ」と桐子。「ここで新しい神様のお披露目をする」


「奥之宮の御祭神は誰なのですか?」と恵子。


国生(くにうみ)之大神だ」と桐子。


「え!」と恵子。「そんな偉い神様に認めてもらえるということですか?」


「まあ、そうだ」と桐子。


「艦長、すごいですね!」とサキ。


「この人が国生之大神だよ」と悠木。


「えー!」とサキと恵子。


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