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生まれ変わり

「どこから話していいかわからないけど、生まれ変わりの話からしましょうか」瑠璃子。


「生まれ変わりなんて、あるのですか?」と恵子。


「艦長は、第一次防衛戦争で裏切りの魔術師と呼ばれた人物の生まれ変わりです」と瑠璃子。


「違法な武器商人で、最後に連合宇宙海軍を裏切った義勇兵の?艦長がそんな人と同一人物とは思えません」とサキ。「絶対に違います!」


「裏切りの話は嘘なのよ。あとで作り変えられた話なの。戦後復興の都合で」と瑠璃子。


「では、事実を教えてください」と恵子。


「裏切りの魔術師はその筋の世界では、涙の魔術師と呼ばれていました」と瑠璃子。


「本当に魔術師などいるのでしょうか」と舞。


「いるわよ。だけど、魔力を使う人たちについて、一般には知らされていないの。一次戦争から多くの魔女が動員されているわ。ただし、魔術師は、涙の魔術師一人だけ」と瑠璃子。


「魔女が女性で、魔術師が男性でしょうか?」と舞。


「まあ、大体の分類はそれでいいわ」と瑠璃子。「実は異星生物の襲来を察知したのは、神々だったのよ。その神たちに依頼されて、人々が宇宙戦争の準備を始めた。」


「神様ですか……」と舞。


「もちろん、神々についても一般には知らされていません。涙の魔術師は、ある筋の神から依頼を受けて、最も早い時期に兵器開発を始めたのよ」と瑠璃子。


「何をもって魔術師というのでしょうか?」と舞。


「もちろん魔力、つまり超常能力よ。ちなみに涙の魔術師は開戦時には三百歳を超えていたらしいわ」と瑠璃子。


「涙の魔術師は開戦直後から軍に自分の会社で製造した兵器を供給した。そして、作戦のアドバイスや兵士の教育にも携わった。最後には義勇兵として戦った」と瑠璃子。


「一次戦争が終結しつつあった時期に、連合宇宙海軍の中に涙の魔術師の存在を恐れる人たちが出てきたの。桁外れの能力を目の当たりにして、自分たちが支配されてしまうのではないかって」と瑠璃子。「それで、戦争の終息とほぼ同時に、涙の魔術師が乗るウィッチ偵察戦闘機を戦場で後ろから撃って殺したのよ。」


「ひどい……」と綾子。


「こんな事実を戦史に書くわけにいかないから、涙の魔術師を裏切り者に仕立てたのよ」と瑠璃子。


「そんなのムチャクチャです」と綾子。


「その涙の魔術師の生まれ変わりが艦長なのですか?」と恵子。


「そうよ」と瑠璃子。


「そんなことが都合よくできるのですか?」と舞。


「できるわ。事実できているでしょ」と瑠璃子。「悠木艦長は拗ねまくってるけど。」


「そんな訳だったのですね」と恵子。「でも艦長は同意して生まれ変わったのでしょうか。」


「さあ、知らないわ。異星生物の襲来が再開されてから、あわてて神様が依頼したらしいのよ。転生して戦ってくれって」と瑠璃子。「随分もめたらしいわよ。やりたくないって。」


「艦長は、涙の魔術師のときからあんな我儘な子供みたいな性格だったのでしょうか?」とサキ。


「ええ、そうだったみたいよ」と瑠璃子。「そして、頼まれたら引き受けてしまう性格らしいわ。」


「体が不自由なのは、神様がそうしたからだと艦長が以前おっしゃってましたけど、本当でしょうか」と医療担当の涼子。


「そのあたりの事情はよくわからないわ。こちらの二人の方が詳しいはずよ」と瑠璃子。


「桐子と私が世話をするという条件で引き受けてもらったの」と瞳。「だけど、涙の魔術師を警戒する神が多くて、あのような体になったわ。」


「ということは瞳参謀長と桐子艦長は神様なのでしょうか」と舞。


「そう、神の転生よ」と瞳。「だけど、どのような神かは答えられないわ。」


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