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嘘と黒 2

前回の”嘘と黒1”の続きとなります。今日も暑くてたまらなかったですね…少しでも日ごろの癒しになればと思っております。今回もよろしくお願いいたします。

 美琴は”嘘が大嫌い”だ。

 色音ほどではないが、美琴もまた嘘には敏感なのである。”嘘つきな人には悪い奴しかいない”警察官である父に子供のころから耳に胼胝たこができるほど言われ続けてきたのが、影響なのかもしれない。

「言輝くんみたいな正直者ばかりの世界になればいいのに…」

 初めて言輝と話したのは、クラス委員長と副委員長に任命された日の放課後である。

 二人のクラスでは、他のクラスの役割を委員長と副委員長で決めることになっていた。最初はやる気のなさそうな言輝を見て、自分一人でも頑張らないとと腹をくくっていた。

「柊さんよろしくお願いします。クラスのみんなのためにお互い頑張っていきましょう。もし、困ったことがあればなんでも相談してください」

 美琴は真っ直ぐ目を見て、笑顔で発せられた言葉が嘘偽りのない真実の言葉だと確信していた。

「なんて誠実な人なんだろう。この人となら…」

 美琴は恥ずかしさのあまり目を合わせる事ができなかった。

 その後も言輝の言葉には嘘が感じられず、あっという間に、美琴にとっての幸せな放課後が終わってしまったのであった。

 それからというもの、隙をみては言輝と話そうと思っていたのだが、何しろ学年一有名な委員長である美琴には、その時間は許されない。休み時間はクラスのみんなと昼食、放課後は、スポーツ万能の美琴をどうにか勧誘しようと、様々な部活が美琴の元にやってきて、身動きが取れない間に言輝は帰ってしまっている。

 一月が経ち、ようやく収まってきたので、今朝は意を決して言輝に話しかけたのだった。

現在、校舎案内も三分の一というとこではあるのだが、その後どうやって言輝と一緒に帰かということばかり考えていて、美琴もまた集中できていないのだった。


 言うまでもないと思うが、美琴と話した放課後では言輝はほとんど嘘しかついていなかった。初めて声をかけた言葉も相手に好印象を与えるための嘘の一つでしかない。

「早く帰りたい…」

 その事しか頭にはなく、早く終わらせるための嘘をつき続けていた。まさか美琴がその事をきっかけに言輝のことを気にし始めたとは知らずに。


「えー、一年六組の柊美琴さん今すぐ職員室の佐久間のところまで来てください」

 突然、頭上からめんどくさそうな声が聞こえてきた。佐久間先生だ。

「ここが二つ目の食堂で…後は東校舎だけだから、少しここで待っててもらえるかな?すぐ戻るね!」

 美琴は全速力で職員室に向かった。

「廊下走るとあぶないよーってもう見えないし…」

 今いる西校舎からでは職員室のある本校舎までは少し時間がかかるので、しばらくは色音と二人で待つことになる。二人きり…これはチャンスだ!

「しばらくかかりそうだし、そこの席にでも座っていようか?何か飲み物を買ってくるよ」

「ありがとうございます。では、紅茶をお願いいたします」

「わかった。少し待っていて」

 突然のチャンス到来で考えはまとまっていないが、この機を逃すまいと言輝は足早に食堂の受付に向かうのだった。

今作もお読みいただきありがとうございました。次回では大きな展開を考えております!お楽しみに!!

これからもよろしくお願いいたします。最後に、どんな内容の感想やレビューでもかまいません。いただけるだけでモチベーション向上につながります!よろしくお願いいたします。

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