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神様の有給休暇。  作者: 炎尾
エルフの少女
8/22

神様と皇帝、一方そのころ。

ベヨネの指輪があやしく光り強化ゴーレムが動き出す。

ゴーレムは右手をこちら側に向け殴りかかってくる。


「チッなかなかに早いな。」


フロンを抱えてシーザは一度後ろに後退する。


「フロンの嬢ちゃん。ここは俺が前線で戦う。後ろから魔法で援護してくれ。」


「はっはい!」


「タイミングで欲しい魔法があれば念話する。だから必要と思ったところで支援をしてくれ。頼んだぞ。」


そういってシーザは強化ゴーレムと相対する。


「ったく。趣味が悪いな。核としてエルフが捕らえられるようにゴーレムに組み込まれてやがる。」


さてどうすっかな?俺の魔法じゃエルフにまで巻き込みそうだしな。強化ゴーレムとか言ってるのに殴り合いとか勘弁だし。


「フハハ。さぁどうする?ゴーレムのエルフを殺すか?出来んよなぁ?あれだけ後ろのエルフに助けると言ったんだ。ここまでやっていることを見られては生き残すわけにもいくまい!さっさと諦めて殴り殺されればいいのだ!」


そういってまた強化ゴーレムが動き出す。

そこでシーザは身体強化の魔法を使い攻撃を躱す。


「しょうがない。あんな攻撃力のありそうなやつに近接戦はしたくないんだがな。」


スポットから剣を取り出すシーザ。相手の手を切り飛ばすために間合いを詰める。


「無駄だ!」


そこにゴーレムの攻撃が迫る。だがすでにそこにはシーザはいない。

まぁ強化とはいえ能力のタカはさっきの一撃で何となくわかったし。さっさと終わらせるか。


「腕はもらってくぞ?」


シーザは剣を振る。するとまるでプリンでも切るかのように腕は落ちた。


「やったシーザ!」


フロンがその様子に喜ぶ。

しかしそれを見てもベヨネは笑みを崩さない。


「それがどうした?その程度でこのゴーレムは壊れんぞ?」


すると地面に落ちた岩のような腕が磁石のように元の手に戻っていく。


「おいおい。これは厄介だな。ただ切っただけじゃまた元通りになるってか。」


「攻撃などいくらしても無駄だ!」


ベヨネはそう言ってさらに指示を出し殴ろうと向かってくる。しかしゴーレムは前に進もうとしが何かに躓いたかのように転ぶ。


「ほう。支援としては上々だなフロンの嬢ちゃん。」


「私も一緒に戦う!みんな助けるんだ!」


これはさっさと手足を切り落として粉々にしてやろう。そこまですりゃ再生も出来んだろ。

転んだゴーレムに肉薄するシーザ。まずは手足を切り刻もうとする。しかし、


「甘いわ!」


そうベヨネが叫ぶと同時に両腕が外れとんでもないスピードでシーザに飛んでくる。


「グッ!」


あまりに突然のことで躱せずシーザはゴーレムの攻撃を受け血を吐くシーザ。


「ハハハ!その強化ゴーレムがそれだけの代物と思ったか!描くとなるエルフの魔力さえあれば遠隔で攻撃することも可能なのだよ!」


やってくれるっ!やばいな肋骨が折れてやがる。つっても回復する時間はくれないよな。

そうシーザが考えていると先ほど分離した手がまたこちらに向かってくる。


「危ないシーザ!」


大丈夫だフロンの嬢ちゃん。こんな状態で戦うのができなくなるほどヤワな体じゃねぇ。俺は未開拓領域の探検に行ったときにもっとボロボロな状態でも戦い続けたことがあるんだぜ?


「エアプレッシャー!」


シーザが魔法を使う。最初に蟲毒を倒したときに使った魔法である。なにかに押しつぶされるかのように強化ゴーレムの腕は地面に叩き落とされた。しかし今にも動き出しそうなゴーレムの腕にシーザは冷や汗をかく。


冗談じゃねぇ。魔法で押さえつけるので精一杯だ!

そこでシーザは念話を使う。


(嬢ちゃん!強力な魔法であの両腕を粉々にしてくれ!)


(粉々になるかわからないけどやってみる!)


シーザからの念話に応えるために魔法を唱えるフロン。


「そんな丸腰状態で戦えると思うな!」


そういってベヨネは足で立ち上がったゴーレムをエアプレッシャーの維持で動けないシーザに向け動かす。


「させない!サウザンドアロー!」


フロンが使った魔法はいくつもの風が矢のように降り注ぐ魔法である。

すさまじい魔法がゴーレムの腕の装甲を削り取っていく。そして魔法が終わるころにはすでに腕は粉々になっていた。


「最高だぜ嬢ちゃん!」


そういうとシーザはまた身体強化を使い強化ゴーレムの足を切り落とす。

その結果ゴーレムは前のめりに倒れズズンと大きな音を立てる。


「さてこの足も切り刻むか。さっきは焦って押さえつけるように魔法を使ったが、今度は俺が直々に切り刻んでやろう!」


シーザは身体強化にさらに魔力を込める。そして剣を振る。何度も何度もだ。

するとゴーレムの足はいくつもの数に分解されもはや再生は不可能と言うくらいにまで切り刻まれた。


「これでそのゴーレムはもう動けない。さて。あとはお前だけだぞ?元老院確か・・・ブロッコリーとか言ったか?」


「一つもあってないではないか!この私をコケにしてただで済むと思うなよ!」


そういって逃げようとするベヨネ。


「俺たちが逃がすと思うか?」


するとベヨネの目の前にシーザは肉薄し、指輪のつけた指を切り落とす。


「ぐぁあぁぁ!わた、私の指が!」


「殺しはしない。聞きたいことも山ほどあるし、裁くのは俺ではなく一番被害を受けたやつがやるだろ。だから今は眠ってくれ。」


エルフがこいつや元老院の処遇を決めるのが妥当だろうな。


「ヒィィ!」


そういってシーザは手刀を入れようとすると何者かの手によって止められる。


「そこまでだ。」


「ッ!」


いきなり現れた人物にシーザは驚く。

こいつどこから現れやがった!蟲毒であってもなにか違和感があるはずなのに!

シーザの勘や気配察知が働かないレベルの人間がこの場に潜んでいたのである。驚きは隠せなかった。


「何者だ?」


「名乗る意味がない。ただ俺は蟲毒の幹部の一人だと言っておこう。別の元老院の依頼でここに来た。」


おいおい。勘弁してくれよ。今も肋骨が折れている状態でこんなやつ相手にして勝てるわけがない!


「そっそうか!あの方が私を助けない訳がない!あのル・・・」


その名を言おうとした瞬間に蟲毒の幹部と名乗る男に手刀を入れられ気絶させられるベヨネ。


「余計なことをしゃべるな。まだ利用価値があるから助けられるだけだろうが。頭が回らんのか?」


「それで?あんたはここに何しにきたんだ?」


一応目的が知りたい。それとやられる前にゼロスに情報を伝えたい。


「答える必要はない。」


「なら俺が話してやろう。そいつの警護とかそんなだろ?今そいつが捕まると不都合なことがあるから。それは利用価値があると言ったあんたの言葉から予想できるぜ。」


そのシーザの発言に舌打ちをする男。


「チッ。俺は頭の回らん奴は嫌いだ。だが頭の回るやつはもっと嫌いだ。なぜなら少しの情報で嗅ぎまわり始めるからだ。」


「そいつぁどうも。それで俺たちをどうする?」


「何もしない。俺はこいつの面倒を見ること以外に金はもらってない。だから逃げさせてもらう。」


すると煙幕のようなものを投げつけそれが晴れる頃にはその姿はなかった。


「ねぇあの人は?すごい雰囲気が怖かった。」


そういってフロンはゴーレムの核にされたエルフを救出し、抱えながらシーザに話しかける。


「蟲毒の幹部らしい。幹部ってあんなレベルの奴なのか?正直調子が良くても勝てるかどうか怪しいレベルだそ。」


クソッ!これはまた鍛え直さないといけないな。今回みたいなことがあればどの戦闘でも負けられないんだ。ところでゼロスはどうなんだ?


「シーザ!そしたらゼロスが危ないよ!あんなのと戦ってたら命がいくつあっても足りない!」


フロンの嬢ちゃんも同意見のようだ。とりあえず念話してみよう。


(ゼロス。聞こえるかゼロス!)


ダメだ!念話が通じねぇ!あいつは本当に大丈夫なのか!?


「嬢ちゃん。ゼロスに念話が通じない。」


「えっ!それってもしかして・・・」


そういうと目に涙を溜め始めるフロン。


「諦めるな。あいつは強い。それにもしかしたまだ戦闘中かもしれない。だから今はエルフ達を助けに行こう。」


「うっうん。」


よし泣かなかったな。偉い子だ。


「よし。まずはこのエルフは大丈夫なのか?」


だいぶ魔力を使わされたのか心なしかやせ細っているように見えるんだが。


「この人は私の集落の族長。たぶん他のみんなを実験台にしないために自分から立候補したんだと思う。」


まぁ確かに実験台にだれを使うかと元老院も決めかねている可能性は高いわな。


「そういう人なんだよ。族長は。いつも集落の人を守ることばかり考えていてみんなから尊敬されているんだよ?」


「そうなのか。すごい人なんだな。」


「うん!」


そう二人が話していると族長が目を覚まし始める。


「うっ・・・ここはどこだ?」


「族長!目を覚ましたんだね!」


「お主、フロンか?まさかお前まで捕まってしまったのか!?」


まぁこんな辛気臭い場所で目覚めたらそう思ってもしょうがないだろうな。


「いいや。違うよ!私たちを助けてくれる人に出会ったんだ!だからここまで来たんだよ!この人がその協力者のシーザだよ。」


「どうも。協力者その2のシーザです。」


そういってシーザは軽い自己紹介をする。


「かたじけない・・・!このままではいつ皆が処刑されるかわからなかったのだ。深く深く感謝する!」


「いやいや。勘弁してくれ。俺はあんた達が処刑されたら戦争になってしまうことが確実だったからな。人間の尻拭いをしに来ただけだよ。感謝はお前たちを助けるために動いたフロンの嬢ちゃんともう一人の協力者にしてやんな。」


「いや!それでもあなたがここまでフロンに協力してくれなければどうなっていたかわからない。だから感謝はさせてくれ。」


勘弁してくれよ。こういったのは苦手なんだ。


「ところでそのもう一人の協力者というのは?」


そういった瞬間に少しフロンの表情がこわばる。


「もう一人は一人で城に忍び込みに行ったんだよ。潜入は僕の方が向いているねっていって私たちエルフに被せられた汚名をそそぐために一人で今も戦っていると思う。」


「そうなのか。フロン。大丈夫だ。お前は神に愛された子だ。お前が心配してやればその協力者もきっと無事だろう。」


その話を聞いてシーザは笑う。


「族長のあんたもそのもう一人の協力者と同じことをいうんだな。フロンは神に愛されている子だって。それがどうだ。現実にこうやって助け出せるくらいの戦力と協力者がフロンに味方してここまで来ることができた。」


「そうだろう?エルフの集落でもフロンが願った相手は事故にあっても必ず生きて戻ってきた。私は本当に神に愛されていると思うよ。」


「えっえっ?」


フロンは連呼される神に愛されているという言葉に困惑する。


「となると恐らくそのもう一人の協力者も無事だろう。」


「確かにそんな気がしてきたぜ。あの男が簡単に死ぬような奴に見えないしな。そしたらこっちはこっちのことを解決しよう。とりあえず他のエルフ達はどこにいるんだ?」


「ああ。この奥の部屋で監禁されている。ただみんな弱っているだろう。だから食事などを用意してやりたいんだが。」


やっぱりな。まともに食わせてもらってないんだろうとは思った。じゃないと腕輪を着けるのも一苦労だろうしな。


「その点は大丈夫だ。非常食くらいなら俺のスポットに全部入っている。」


「本当になにからなにまでかたじけない。このお礼はいつか必ずさせてもらう。」


「いいよそんなこと。元はと言えば人間がやらかしたことなんだ。だから少しでも人間に絶望しないでくれると助かる。」


これで戦争になるとかだったらいままで俺がやってきたことがおじゃんだからな。


「ああ。それはわかっている。お主やもう一人の協力者のようにすべての人間が私たちに腕輪を着けるような人間とは思っていない。だから心配せずともよい。」


「すまないな。」


微妙にしんみりした空気が漂い始めたところでフロンは話題を変える。


「ところで集落のみんなは全員無事なの?」


「ああ。それは見ればわかる。ほらこの奥の部屋だ。」


そういってドアを開けるとそこにはたくさんのエルフ達の姿があった。


「みんな!よかった・・・本当によかった・・・!」


その牢屋の中にはエルフの集落にいた全エルフがいたのである。

ここまで来てどうやら張りつめていたものが安堵に変わりフロンは泣き始めてしまう。

フロンと族長を見つけて口々に声を上げ始める。


「フロンじゃないか!」


「えっフロン?どこにいる?」


「あそこに族長もいるぞ!無事だったんだな!」


そんな言葉を聞きながらシーザはスポットで非常食を族長に預けこう話す。


「俺はあの趣味の悪い腕輪を外すためのカギを探しに行く。だからここでは族長とフロンで再開を喜んでいてくれ。」


「ああ。ありがとう。ただ。まだこの収容所には誰かいるかもしれないから気を付けてな。」


そういって傷が付いたシーザに回復の魔法を使う族長。


「ああ。助かる。それとこれは渡しておくぞ。」


そういってシーザは先ほどの切り落とした元老院の指から抜き取った指輪を手渡す。


「これで操られる心配もないだろ。それじゃ行ってくる。」


そういってシーザは牢屋を後にした。


-------------------------------------------


(おいゼロス!ゼロス!)


「ダメか。嬢ちゃんの手前ああいったんだがな。」


シーザはエルフ達の牢屋から離れ一人ゼロスの安否を探っていた。


幹部の強さは相対してわかった。あの強さは尋常ではない。それと戦うなんて俺はごめん被りたいね。

例え退けたとしてもこれからはゼロスに刺客が差し向けられるだろう。俺のギルドでどこまで守ってやれることやら。


「まぁ考えてもしょうがない。まずは牢屋と趣味の悪い隷属の腕輪のカギだ。」


そういって先ほどの戦闘があった部屋にシーザは戻ってきていた。

そこには先ほどまでの激しい戦闘があったとは思えないほど静寂に包まれている。ここに戻ってきた理由は一つ。


「おい。起きろ。」


何度か起こすために顔面をビンタする。

そうシーザが戻ってきた理由はベヨネと一緒にいた看守である。戦闘ではサクッと気絶させて放置していたのだが。


「うう。ベヨネ殿?」


「あんたは俺があんな趣味の悪い恰好をしている奴に見えるのか?」


「ヒィ!」


心外だな。俺をあんなデブと間違えるなんて。


「べッベヨネ殿は・・・?」


「あいつなら逃げたぞ。指輪のついた指を一本落としていったがな。」


「なっ・・・!」


さて脅すか。さっさと話してもらわないとこっちもゼロスのところに向かうことができない。


「いいか。あんたには今二つの選択肢がある。一つはエルフの牢屋のカギと隷属の腕輪のカギの場所を案内する。もう一つはここで俺に殺されるかの二択だ。」


「待つ必要はない。何故ならこの後あの元老院は失脚する。その他の元老院と関係を持っているならご愁傷様としか言いようがないがな。それだけ今回の悪事は手を出しちゃいけないことだったんだ。それなら諦めろ。さぁ決めろ。」


「ぐっ。分かった。鍵の場所に案内する。」


「賢明なようで何よりだ。」


まぁどっちを選ぶかなんて明白なんだがな。


「こっちだ。」


そういって看守は案内を始めた。


----------------------------------------

看守室


「この鍵が牢屋だ。それでこっちが腕輪の鍵だ。さぁ案内しただろう。さっさと解放しろ!」


「いやいや。この鍵が本物かどうかわからない。これをもってエルフ達の場所に行こうか。開かなければどうなるか分かってるな?」


「ひいぃ!こっちです!こっちが本当の鍵です!」


そういって看守は別の鍵を差し出す。


「手間を掛けさせるな。」


そういってシーザは看守を一発殴る。


「ぐあぁ!」


こりゃあ確実に他の元老院ともつながりがあるな。ここで逃げれなければ元老院の何かをしゃべらされてしまうと思ってんだろう。まぁその通りなんだがな。


「さぁエルフ達のところに戻るぞ。」


「わ。わかった。」


そういって二人は看守室を後にし、エルフ達の場所へと戻る。


-------------------------------------------------

エルフ達の牢屋


「おーい鍵持ってきたぞー。」


「あっシーザ!ありがとう!これでみんなを助けられるよ!」


そういってフロンが寄ってくる。


「まぁ本物かどうかわからんからこいつも連れてきたんだがな。」


そういって看守を指さす。


「とりあえず開けてみるか。」


鍵を使うと牢屋が開く。


「やったぁ開いた!」


「それじゃもう一つの鍵が本物か試してみようか。」


そういって隷属の腕輪の鍵を試してみる。


「こっちも開いたよ!これでみんな自由だ!」


フロンの喜ぶ声が聞こえる。


「これでいいだろう!俺はもう解放してくれ!」


焦ってるのがバレバレだぜ?すぐにでもここを離れたいってのが顔に出ている。そんな顔されちゃあな。


「おーいフロン。外れたその腕輪をくれ。」


「ん?わかった。」


ガチャン!


「は?」


シーザはフロンから受け取った腕輪を看守につけさせる。


「なっ!俺はちゃんと協力しただろ!」


「いやいや。別に俺は助けるなんて一言も言ってないぜ?俺が聞いた二択は案内するか死ぬかの二択だったはずだ。だがお前の様子を見て気が変わった。何を隠しているかわからんからすべて話してもらおうと思ってな。」


「ひぃ!」


「悪いが全部話してもらうぜ。背後にどんなことがあるのかな?」


そうシーザが看守に近寄った瞬間。看守の男は背後から心臓をナイフでひと突きされる。

その瞬間後ろのエルフからどよめきが聞こえた。


「なっなにが・・・」


その後ろには先ほどの蟲毒の幹部が立っていた。


「こいつに話をされると厄介だ。先ほど命令が来た。どうやら元老院側にも頭が切れるやつがいるらしい。」


「チッ。まだいやがったのか。」


「安心しろ。お前たちの事は命令には入っていない。そう警戒するな。」


「それは出来ないな。せっかくここまで来て殺されてやるわけにもいかないんでな。」


そういってシーザは男を見据える。


「ふむ。警戒されてるなら今はやめておこう。ただ先ほどの言葉で警戒を解くようなレベルの男なら手が滑って殺してしまっていたかもしれんがな。」


本当に危ない奴だなこいつ。


「今度こそ失礼させてもらう。」


そういって男は秘術を使い消えていく。

その後数分ほど警戒を続けて気配がないのでシーザはひとまず安堵する。


「それにしても失脚させるための証言をやられちまうとはな。警戒が甘かったな。」


そうしてシーザは悪態をつきながらもエルフの救出に成功したのであった。


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