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神様の有給休暇。  作者: 炎尾
エルフの少女
1/22

神様降り立つ!

プロットありのストーリーものです。

よろしければ評価や感想よろしくお願いします!

「終わったぁ!」


そういいながら背筋を伸ばすような恰好をしながら疲れたから体をいたわる。

ここは神様の執務室。下界の管理を行いながら発生した問題について解決するための部屋だ。


「今日もお疲れ様です神様!」


「うんありがとう。」


そう天使にねぎらいの言葉を僕はもらいながら書類にサインしていたペンを置く。


「そういえば明日から神様は有給ですよね?いいなぁ。次はどこの世界に行くんですか?」


何億年と生きる神様には下界の管理のために仕事が常に与えられる。その仕事をこなし続けたある神様は言った。


「長い休みが欲しい。」


その結果生まれたのが天界における有給休暇で、基本的に100年単位で取得する。使い方は様々だが僕はこの天界という場所はつまらないと思っている。だから大半の場合どこかの神様の管理している下界に降り立ち自分のスペックを落とした人形を作り人形の姿で人生を満喫するのだ。


「んんーそうだね。僕は前の有給の時には科学の世界に行って二次創作にハマったからなぁ。その影響で次の下界は剣と魔法の世界に行こうと思っているんだ。」


「そうなんですか。私も次の有給まであと少しなんで仕事が終わりその世界にお邪魔してもいいですか?」


そういったのは僕の側仕えとして働いている天使のミカエルさんだ。神様には一柱ごとに側仕えの天使がついており、仕事の手伝いをしてもらういわゆる秘書の役割を持っている。この子は優秀で結構僕に懐いている。と思いたい・・・。


「うん。いいよ。せっかくの休みだから羽を伸ばしたいもんね。」


「ホントですか!すぐに仕事を終わらして私も準備しなきゃ!」


そういって仕事を終わらすために執務室を出ていくミカエル。

気が早いなぁミカエルさんは。少なくともあと一年は掛かるのに。


「さてそしたら僕もそろそろ下界に降りる準備を始めないとなぁ。今回はどれくらいのスペックにしようかな。」


前回は仕事で疲れるのは嫌だから絶倫スペックで科学の世界に降りたんだよな。睡眠取らなくてもどうにかできるスペックだから好きなことができていい有給が満喫できた。


「死なない程度には強めのスペックの方がいいだろうな。」


そうつぶやきながら様々なスペックの人形を保存している部屋に入る。


「さてと。どうしようかなぁ。」


そこには数多くの人形が並んでいる。ただ人形とは言っても普通の人間と同じように食べることも眠ることもできる代物である。

そこにならんでいる人形の中にはざっくりスキル多め、身体能力高めといったものや獣人、エルフといった種族もいくつか並んでいる。


「よし。これにするかな。」


今回は普通の人生で楽しみたいから少し魔法の才能があるスペックでいいや。そうすれば食べる分、住むところには困らないし。


「それじゃ、さっそく下界に行くとしますか!」


そういって剣と魔法の世界であるリンウッドに転送、人形への同化を始める。

少し時間がかかるのが面倒なんだけど。


「神様ー!有給を楽しめるようにってお守り持ってきたんですけどーってああ!」


ミカエルは人形の部屋で同化と転送を始めた神様を見て驚きの声を上げる。


「びっくりした!どうしたのミカエル?」


急に大声上げるなんてミカエルらしくないな。何があったのかな?


「神様その人形!それ前神様が酔って作った神様スペックの人形ですよ!」


「ええっそれ本当!それじゃ予定してる有給が・・・」


そういって転移が開始されリンウッドの世界に神様は降り立ったのである。



------------------------------------------------------------------



「なんということだ・・・。」


まさか酔った勢いでそんなものを作っていたなんて・・・。そういえば前他の神様と飲んだ時にふざけて人形を作った覚えがなくはない・・・。


「まっまぁまずはどんなスペックか確かめないといけないよね!」


そういって近くにある小石を拾って軽く握る。


パァン!


「えっ?」


サラサラと小石だったものが風で飛んでいく。

ちょっ!ちょっと待って!今小石を軽く握っただけだよね?なんで粉々になってるの!?


「いやいや!今のは気のせいだ!そんなことがあるはずがない!」


これじゃあただの化け物じゃないか!いや簡単に物を破壊できるあたり化け物より質が悪いよこれ!


「おっちょうどいいところにゴブリンが二匹ほどいるじゃないか。」


そういってゴブリンに近づく神様。

気づかれないようにそっと近づく。


「えいっ!」


そう軽いパンチを当ててみる。パァンと何かが弾ける音がするとゴブリンの首から上は木っ端みじんになり血しぶきが飛ぶ。


「・・・・・・」


もう一匹のゴブリンが戦慄しながら後ずさりをし始めるそこで今度は軽くデコピンをしてみる。

パァンという音とともに再びゴブリンの首から上は木っ端みじんになり血しぶきが上がる。


「これ・・・やっちまったな・・・」


いやいや!ちょっとゴブリンに攻撃しただけだよね!なんでこんなことになってんの?神様のスペックってこんな規格外なものだったの!?


「そういえば僕は自分自身の人形のスペックを確認できたはずだよね・・・」


そうつぶやいて自分の人形のスペックの確認をしてみる。


------------------------------------

名無し(神様)

HP この星を破壊するくらいの攻撃でも削り切れない。

MP この星の生き物すべてのMPを合わせても足りない。

力 星をも砕く

防御 オリハルコンがどうした(笑)

素早さ マッハを置き去りにできる。

器用さ なんでも作れる。

運の良さ ぼちぼち

知力 森羅万象を知ることが出来る。

所持スキル いっぱい

所持戦技 いっぱい

所持魔法 すべて

装備スキルなし

固有スキル 神眼、神様の知識


------------------------------------


「冗談だと言ってくれぇ!」


なんでこんなスペック酔って作ったの!?ホント馬鹿なんじゃないの!?ただの危険人物だよこれ!

一つも数字で表記されてないじゃん!てかなんで運の良さだけぼちぼちとかなぜそこだけ適当なんだ!?

ひとしきり悩んだ後神様は考えるのを諦めた。


「はぁ。予定とは違うけど有給は満喫したいしどうにかしようか。」


そういっていっぱいと書かれたスキルを漁り始める。


「色んなスキルがあるなぁ。」


正直どのスキルを装備すればいいのかわからないなぁ。こんなスペックで下界に降りたこと自体ないし。


スキル 手加減・・・自分が相手の能力を大幅に上回っている場合その相手の能力より致命傷を受けない程度に弱体化する。またある程度任意で能力はいじることが出来る。


「それじゃあ手加減をつけてっと。そういえばこの固有スキルの神眼ってなんだ?こんなスキル見たことないぞ?」


酔った勢いって怖いなぁ。まさか自分も知らないスキルまでつけちゃってるじゃん。


スキル 神眼・・・見たいと思った場所、相手の思っていること、現在以外にも過去、未来が見ることができる。


「うわぁぁぁ!なんてもんつけてんのこのスペック!」


こんなん人外スキルじゃないか!こんなの使った日にはプライバシーなんてあったもんじゃないな。あっでもこのスキルはオン、オフがついてる。よし。このスキルはここぞと思ったときにしか使わないぞ。


「あとはそうだな。確かこの世界はスキルとかそういった概念はないんだよな。つまり僕自身でスキルを着け外ししてスペックの調整すれば大丈夫かな。」


それで行こう。まともな有給過ごしたいし。


「確か人形のスキルってレベルの概念を持っててレベル10まであったはず。それで、僕の持ってるスキルのレベルは・・・」


スキルのレベルを漁ってみるとそこにはすべてのスキルがレベル10と書いてあった。

おまけに魔法の欄も見てみるとすべてのレベルが10と表示されている。


「わかってたよ!どうせこんなことになってるってことは!」


僕は割と凝り性なところがある。それが酔った勢いでとにかくスペックを凝って作ったことが容易に想像できる。まぁそれなのに運のだけは普通な点だけは少し意味が分からないけど。


「とりあえず自分のスペックはこんな感じか。えっとここはどこだったかな。」


すると頼んでもいないのに頭の中にマップが出てきた。

理由はもう一つの固有スキル神様の知識である。


「もう僕はツッコまないぞ。トンデモスキルがいくつあってもツッコんでなんかやるもんか。」


とりあえずマップを確認するとここはフリージア王国という国の近くの森であるようで子供でもよく出入りするような比較的安全な森であった。


「通行証とお金はあるよな。」


そういって自分の荷物等を入れる魔法であるスポットを発動する。

神様は基本的に有給を満喫するためにある程度の身分保障、お金を持って下界に降りてくる。スペックを作った際にそういったものを複製し魔法の中に収納しておくのだが・・・


「うわっまぶし!」


スポットの魔法を発動し空間に開いた穴に太陽の光が差し込む。中に入っている大量の金貨や白金貨に反射しスポットの中が光り輝く。


「ホントこんなところまで作りこんでるとか・・・。酔った時の行動はもう少し考えないといけないかな。」


禁酒するか?そんなことを考えながら森の中を歩く。

ちなみに僕は今どこにでもいる村人のような恰好をしている。ん?装備?スポットの中にいわゆる伝説級の武器はもちろん呪われた武器とか有り余るほど入ってたよ?スペックやお金だけじゃ気が済まなかったみたいだね。ホント呆れるよこんなスペック作って何考えてるのか頭の中を見てみたい!・・・まぁ自分のことだけど・・・。

とはいえこんなチートな有給はやだなぁ。手加減以外にも何か縛るかな。


えっとそれじゃ神眼は基本的にオフにして、知識は今のところ勝手に出てくるから諦めよう。魔法は僕が好きな補助と回復だけにするかな。スキルは手加減ってところで。あとはスキルに頼らないで自分の体術とか使っていけばいいかな。僕体術は割と得意だし。


そんなことを考えながらマップを見ると透き通った池があった。その近くで一度頭を冷やそうかと歩いて向かっていた。


「そろそろ池に着くな。それにしてもスタートから予定外なことばっかり起きてるな。この有給大丈夫かな?」


そういって池に着くとそこには何やらボロボロになった人が倒れているのを発見した。


「ん?あれは人?うわっボロボロじゃないか!」


この人はエルフの少女だね。なんでこんなにボロボロになってるんだろ?神眼は・・・さっき使わないって思ったばっかりだしとりあえず傷は治しておかないと。


「ヒール!」


そういって神様はヒールを唱えエルフの傷を治し始める。傷があらかた治り始めたところでエルフの少女が目を覚ますまで待つことにした。


「うんうん。目立った外傷はなくなった。これで大丈夫!」


それにしても焦って一番弱いヒールの魔法使ったんだけど十分外傷がなくなっちゃったね。改めてこの人形が半端じゃないスペックだと思うよ。まぁこのスペックじゃないとこの子を助けられたかわからないし、よかったと思うことにしよう!


そう考えながら一人頷いていると・・・


「うっううん。ここは・・・」


エルフの少女が目を覚ましたみたいだ。可愛い子じゃないか。それにしてもなんでこんなところで倒れてたんだろう?


「・・・ッ!近づくな!」


そういってエルフの少女は神様を最大限に警戒して距離を取る。

ん?あれ?僕何かしたっけ?こんな可愛い子にいきなり邪険にされると僕も傷つくんだけど・・・。


「えっと君はなんでここに倒れていたんだい?」


とりあえず事情を聞いてみることにする。何かわかることがあるかもしれない。


「何を言っているんですか!私たちの種族にあれだけのことをしておいて!私は絶対に許さない!」


あー。これは厄介ごとの臭いがするな。縛り有給スタートから厄介ごととは。まぁ僕がどれだけ前の有給でこういったサブカルチャーの物を呼んだと思っている!こういう時のあしらい方は心得ているのさ!


「まぁまぁ落ち着いて。えっと僕はさっきここについてそこにボロボロになって倒れていた君の傷を治したんだけど信用してもらえない?」


「あなたのような怪しい人は信用出来ません!」


すると神様は四つん這いになって倒れこむ。

なんてことだ!目の敵にしている相手への交渉術が通用しないだと!これじゃあどうすればいいのかさっぱりわからない!

神様のサブカルチャー知識はなんの役にも立たなかった。


「?なぜそんなに落ち込んでいるんですか?」


いきなり倒れこんだ人間を不審に思い問いかけるエルフの少女。

いやいや。なんで僕が逆に心配されてるの!?そこは心配だったから傷を治したんだけどとか僕が心配するのが普通じゃない?ならこんな風にいつまでも倒れている場合じゃないな。


そう考えをまとめて神様は立ち上がる。


「信用できないのはいいよ。何かあったんだと僕もあきらめる。だから少しは警戒を・・・」


「いたぞあそこだ!!」


ガチャガチャと鎧を付けた兵士らしき人たちがこちらに向かって走ってくる。

誰だ!僕が警戒を解こうと必死になって話しているというのに!邪魔をするんじゃない!


「クッ!」


その姿を見たエルフの少女は逃げようとするのだが。


「おっとこっちは行き止まりだぞ?」


別の方向からきたであろうニヤついた兵士に止められる。


「あのー?」


ちょっと穏やかじゃないなぁ。この人たち。一体この子が何をしたというのさ?


「なんだ貴様は?私たちの邪魔をするんじゃない!」


なんかめっちゃ邪険にされてるんだけど?


「いや少し事情が分からなくてですね?これは一体なんの捕り物なんですかね?」


「貴様が知ることではない!」


こいつは酷い。まったく!この世界の人は話を聞くということが出来ないのかな?仕方ない僕は大人だからまずは自分から名乗って大人の偉大さを思い知らせてあげよう!


「まぁまぁ落ち着いて!僕の名前は・・・」


「隊長!例のエルフを捕らえました!」


「よくやった!これで褒美がもらえるな!」


ちょっとぉ!なんでここまで僕に話をさせてもらえないかな!


「はなせ!私はお前たちなんかに従わない!」


「そうは言っても従うしかないんだよなぁ。この腕輪があればな!」


そういって不穏な物をとりだした兵士。

なんか不穏な物と言葉だなぁ。えっとあの腕輪は一体なにかな?うわっ隷属の腕輪!?結構あのエルフさんピンチなんじゃない!?

そんなことを考えていると腕輪がエルフに装着される。


「これでお前は俺たちに従うことしか出来ないだろう。」


「いやっ!」


そういって悔しがるエルフの少女。


「隊長。この少女なかなかの上玉じゃないですか?」


「ん?それもそうだな少し味見をしても問題はあるまい。」


そういって下卑た笑みを浮かべながら命令をしようとする兵士たち。

あーあこれはちょっと見てられないなぁ。実践はまだ試してないからなんとも言えないけどとりあえず気絶を目指して頑張ろうか。


「ねぇそこの兵士さん。」


「ん?なんだお前まだいたのか。邪魔立てをするな!殺されたいか!」


そう隊長らしき人が言った瞬間に後ろにいたドサドサッと音を立てながら兵士たちが全員倒れる。


「なっ!なんだこれは!貴様一体何をした!」


「さぁ?一体何をしたんだろうね?」


そういって黒い笑みを浮かべる神様。


「くっクソ!貧相な恰好のくせに!」


「貧相は関係ないだろうがぁ!」


そういって神様は隊長らしき人の後ろに回り頸動脈を締める。すると隊長らしき人は気絶した。


「ふぅ終わった。」


いやぁよかった!死人が出なくて!有給初日から流血沙汰は勘弁だよ!とりあえず後ろの人たちにはスリープで眠ってもらったししばらくは全員起きないでしょ。


そう。神様はただ魔法で後ろの兵士たちを眠らせただけであって一切相手に怪我を負わせていなかった。

ただ穏便に思っていただけだったが。


「えっとあの腕輪のカギはあるかな?」


あんな腕輪つけた状態じゃエルフの子もいい思いはしないし他の人に利用されたら困るよね。えっとこの隊長っぽい人が持ってるかな。あったあった。

そう考えながら神様はポケットに入っていたカギを取り出す。


「えっと君大丈夫?今腕輪を外すからね。」


「何故助けるんですか?この腕輪があれば好き放題私に命令できるというのに・・・。」


エルフの少女がそう聞く。

えっ?なんでってそんなの居心地悪いじゃん。せっかく助けたのに。


「別にそんな気はないよ。ただ僕にはそこにいる兵士たちのような態度をされると少し寂しいかな?」


よし。腕輪が外れた。これでこの子も自由だね。


「うぅ。そのさっきごめんなさい。ずっと追われてて人間が信用出来なかったんです。」


そうか。スペックのことにばっかり目が言ってたけど今は人間の見た目なんだっけ?これは種族を間違えないようにしなきゃ。

それにしてもずっと追われてた?ん?もしかしてこれは厄介ごとなんじゃ・・・?


「一応何があったのかは聞いてもいいのかな?話したくないならいいけど。」


「そっその。話してしまったらあなたを巻き込んでしまうかもしれないです。」


そう自信を無くして最後の方はとても小さい声になるエルフの少女。

あー。この子割と大変な目に合ってるなこれ。厄介ごとに巻き込まれそうだけどほっとけないなぁ。できれば不幸が続いてる子には幸せになってもらいたいし・・・。


「乗りかかった船だ。話してもいいよ。こう見えて僕ある程度強いから大丈夫。」


なんたって神様スペックだしね!自分神様なんだけど!

少し迷った表情をしていたがエルフの少女はポツリポツリと語り始める。


「その、私の集落が襲われたんです。魔物の集団に・・・。」


確かエルフって唯一色んな国の森とかに住処を作ってるんだっけ。


「だけどその魔物の集団は人間が襲わせたものだったんです。エルフの集落の近くにいくつも魔物を呼び寄せる臭い袋があって。」


うわぁ陰湿。そして手段が結構雑。そんなの別にバレてもいいみたいなもんだよね。


「その集落のみんなで戦ったんだけど魔物の量が多くてみんな散り散りになって逃げたんです。そしたらその周りを人間が取り囲んでいて・・・。」


ああ。なるほど。それなら別にバレてもいいのか。全員捕まえるから。でもわざわざそんなことするメリットないような。それなら最初から包囲して村に襲い掛かればいいのに。


「私は無理やりその包囲網を抜けたんだけど何人も仲間たちが捕まって・・・」


「なるほど。それで君は逃げてきてここまで来たってわけだね。」


「そのさっきの兵士たちは貴族の私兵らしくて私たちを捕まえて奴隷にしようとか言っていました。」


これはもしかして貴族全員で狩り感覚で捕まえていたのかな。手段も雑だし、バレても全部捕まえれば問題ないし、貴族たちが何人も絡んでいるのであれば取り囲むのも容易だよね。それで捕まえたのは奴隷にしていたって感じかな。これは・・・きついなぁ。正直許せたもんじゃないな。


「それで君はどうしたい?」


「私は・・・捕まった仲間たちを助けたいです。」


「そうか。なら僕も手伝おう。」


ちょっとこれはカチンとくるね。乗りかかった船だし助けれるだけ助けよう。


「それはダメです!危険です!今すぐ聞かなかったことにして逃げた方がいいと思います!」


うんうん。この子は優しいね。お兄さんちょっと涙もろくてね。こういう子は幸せにならない不平等だと僕は思うよ。


「僕はこれでも強いからね。大丈夫だよ。」


お兄さんに任せなさい!・・・ってあれ?僕何年生きてたっけ?・・・おじいさんに任せなさい!


「あっありがとう・・・。その・・・このまま逃げ切れるかすらわからなくて・・・。」


あーあ泣かしちゃった。ホント女の子を泣かす奴なんて死ねばいいのに。あれ?そしたら僕が死なないいけなくない?

ひとしきり少女が泣き止むまで待つこと5分ほど。


「その。ごめんなさい。まだ名乗ってすらいませんでしたね。私はフロン。フロンと呼んでください!」


そういうフロンの顔は心なしか赤い。仲間もいなくて苦労したんだろうな。


「そうかフロンか。いい名前だね。えっと僕の名前は・・・」


やばい!名前なんて考えてなかった!どうしよう。さすがに神様ですとは言えないしそのまま名乗るのもなぁ。


「どうしたんですか?」


「いや、僕の名前はゼロス。これからよろしくね。」


焦って適当な名前行っちゃったけど・・・まぁいいか。





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