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安定

作者: 市宵 千春

ある家族があった。その家族は夫婦と子供の三人であった。妻は大人しいが笑顔が美しく、夫は優しくて如才無い。子供は2歳3ヶ月となり、無邪気に歩き回るのが大好きである。この三人の生活水準はまぁまぁである。平和に静かに暮らしていた。三人は互いのことが好きだった。

三人の家の居間にはソファが置かれ、その前方にちゃぶ台、テレビが設置されていた。ある日の夜、いつものように夫婦はソファに座って、テクテク歩き回る子供を眺めていた。すると、その子の頭が破裂した。夫婦は突然のことに声も出なかった。我が子の頭が割れ、そこから大量の血が吹き出したのだ。子供は鉛筆みたいに倒れ、頭上の赤い噴水を床へ打ち付けて液体は流れた。居間には赤いものが飛び散り、夫婦の膝元までそれは及んだ。夫婦はソファに座ったままだった。妻が体をかたむけて顔を夫の方に乗せた。夫はそれを優しく受け止めた。夫は無表情だったが、彼はいつもそうなのだ。妻はにっこりと笑った。

「薄暗い部屋だわ。電気が壊れそうなのかもね」

「そうだね。そろそろ代えようか」

「きっと死んでしまった。この子。私たちの子供」

「そうだね。突然だった」

「ねぇ、花をあげましょうよ、この子に」

「ああ、きっと喜ぶ」

深い夜の端に二人の生活が続いていく。

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