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妹に婚約者を奪われそうになりましたが、婚約者が策を練ってくれました。

作者: うずらの卵。

「シールド様、妹のマリージュが黒の伯爵家の地下に眠る黒の宝玉を持ち出したようなのです、きっと私を亡き者にしようとしているのです」

「シルビア大丈夫だ、私の家にも白の伯爵家の地下に眠る白の宝玉が有る、私に考えが有るから任せておくれ」

「シールド様有難う御座います」


「御姉様の婚約者のシールド様、とても素敵ね。私に譲ってくれないかしら?」

「何を言っているのです、黒の伯爵家と白の伯爵家は昔から深い絆で結ばれているのです。今更婚約者を代える事は出来ないのです」

「じゃ、御姉様が居なくなれば私がシールド様と結婚出来るのね?」

「マリージュ何を言っているのです、あなたが黒の宝玉を持ち出したのを見たのですよ。黒の宝玉の持ち出しは禁止されているのです」

「シールド様を手に入れる為なら私何でもするから」と言い、マリージュは部屋を出て行った。

その夜、シルビアが部屋で一人で寝ていると、風も無いのに窓がガタガタ揺れていきなりバーンと開いたのだ。

シルビアが驚いて飛び起きると、窓際に頭に二本の角をはやし背中に漆黒の翼を携えた悪魔が立っていたのだ。月明かりに照らされたその顔は、とても整っていて美形だった。

「私は黒の宝玉の中で眠っていた悪魔のブラッドだ、小娘に呼び出されお前を亡き者にしろと言われた」

すると、部屋の扉が開いてシールドが入って来たのだ。

そして、シールドの隣には妖艶な美しい女性が立っていた。

「シルビア大丈夫か、そこの悪魔野郎お前になんかシルビアを…わぁー」

シールドが喋っていた途中で何と隣にいた女性かシールドを押し退けて悪魔に駆け寄ったのだ。

「きゃー素敵なお方私は白の宝玉の魔女のホワイティーよん、めちゃ好みのタイプ」

と言いながら悪魔に抱き付いたのだ。

「お、俺は黒の宝玉の悪魔のブラッドだ、俺もまぁお前がタイプかも…」と顔を赤らめて言った。

「私ブラッド様と二人っきりになりたいわ」

「そ、そうだな二人っきりになれる所に行くか」と何と悪魔がデレデレしているのだ。

「いやーん、ホワイティーちゃんと呼んで」

と言いながら二人はイチャイチャしながら消えて行った。二人が居なくなってから

「シールド様怖かったです」とシルビアが駆け寄ると「間に合って良かった、黒の悪魔には白の魔女をぶつけて対抗しようと思ったが、まぁ丸く収まって良かった」

その後、シールドとシルビアは結婚したが、姉の命を狙った妹のマリージュは暫く牢獄に入れられた。

そして、黒の悪魔と白の魔女は二度と宝玉に戻って来なかった。

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