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プロローグ

よろしくお願いします。

『大国ウィザーディアには“救国の魔女とその仲間たち”と呼ばれる、五人の英雄がいた。救国の魔女、勇者、智の将軍、剣聖、聖騎士の五人の英雄は勇敢にも国を襲う怪異に立ち向かい、見事国を救ってみせた。長い間闇の中を生きてきた国民を、彼らは救ったのだ』



「………」

 少年は、本を投げ出し、叫んだ。

「っっっ、こんなの、嘘ばっかりだ!」

 少年が読んでいる本は、この国では有名な英雄達の物語を小説化した本である。


 少年は柔らかな栗毛をかきむしり、わーわー喚いていた。


「お師匠様のことを知っていたら、こんなこと書けない!」


 少年は英雄達のことを知る者だった。


 柔らかな栗毛、平凡な顔だがクリクリの瞳で愛嬌のある顔。平均的な体型だが、筋肉はしっかりついているので体を鍛えているのはわかる。


「あー、魔女様を知ってたら流石にこうは書きませんよね〜」周りの者が同意する。


 周りにいるのは少年とは違ってガタイのいい者ばかり。そして、見目もいい。


 ここは騎士団の訓練所脇にある、団員用の執務室。

 そこで、体格に恵まれたイケメン騎士の中に子犬のような少年がひとり、囲まれていた。


「いや、このままお師匠様を英雄にするわけにはいかない! 真実を広めていこうと思う!」

 

 立ち上がった少年を周りの団員がはやしたてる。


「頑張ってくださいよ〜、団長」

「見守ってますよ〜、団長」

「無理だと思いますけどね〜、団長! でもがんばれ!」


 そう。少年は騎士団の団長であった。

 そして救国の魔女をお師匠様と呼ぶ彼自身も、五英雄の一人、聖騎士と呼ばれる英雄だ。


 これは、一人の少年が英雄の闇を暴こうとするも大人の事情で有耶無耶にされる、その英雄達の裏事情の物語。


読んでいただきありがとうございます。

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