彼女らの献身
誰もが軽視していた。
何者もが見向きもしなかった。
彼女らは神々の意思にその身を委ね動くことが赦されず、時には迫害を受けた。
成し遂げた功績は忘れ去られ、現在も世に送り出される恩恵を意識しているものはおらず、悲しく残酷な運命を背負った。
__しかし、世界は彼女らによって支えられている。
忘れ去られようと見向きもされずとも、神々の意思に従い献身した。
村から村へ、街から街へ、国から国へと供給した。
そんな彼女らの献身に対する神々からの報酬は皆無に等しかった。
いや、無いだけならば良かったであろう。
__神々はその献身に対し有ろう事か罰を与えたのであった。
神々は既に見限っていたのだ。
変わらない献身に。
変わろうとしないその姿に。
また何事にも動じず、時に雷の力を持って抵抗する彼女らに。
神々は世界に点在する彼女らを地中に埋める計画を建てた。
そして彼女らは徐々に数を減らした。
人知れず、少しずつ数を減らす彼女らを気に掛ける者は少ない。
しかし彼女らはそれでも変わらない献身を続ける。
それこそが、自らの運命と言い聞かせる様に……
無電柱化、進んでおります。