表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/30

4 二木くんの進路

「工業高校に行きたいと思います」


中学の先生に言うと驚かれた


まあそうだろう


自分でいうのも学年一番の生徒なんだ


それが普通高校よりも偏差値が低い工業高校行くと言えば驚くだろう


でも現実を見た堅実な選択なんだが・・・




10年前、オレの父親は交通事故で天国に旅立った


詳しくは教えて貰えないが結構悲惨な状況だったそうだ


・・・母は父の遺体を見て気絶したそうだ





一応、保険金は下りた


でも母親とオレと妹の3人で暮らすとなると足りないほどだ


交通事故の保険金なんてそんなものらしいぞ?


保険会社はあの手この手で金額を減らそうとするらしい




母は朝から晩までパートに出て働いている


それで収支はトントンだ


滑り止めのための私立の高校の受験なんてムダはできない


いや今なら高校無償化なので公立の高校ならいけるだろう


でも普通科なんかに行ったら大学に行けない分就職が心配だ




それに対して工業高校ならば就職率がほぼ100%だ


何時行くんの?


今でしょう!


ほら一択だ





・・・女子が99.89%の商業高校とかはいかないからな?




でも中学の先生は奨学金があるからと食い下がってくる


大体奨学金なんてものは借金なんだ


するわけがないだろう


している奴の気がしれないぞ?




大体人の人生をなんだと思っているんだか、と文句を言いたい


奨学金が貰えなかったらお金を貸してくれるのか?


それともくれるというのか?





同情するならカネをくれ!って言いたいぞ?


口先だけでなにもしないからな





大体、人生は堅実が一番なんだ


それに返済なしの奨学金なんてもらえるかどうかわからないものを当てにして人生設計とか無謀すぎる


それよりも早く働きに出て母親に楽させてやりたい


できたら妹には短大くらいは出させてやりたいな

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ