29 とんでも婦警登場(その8) ~リポーターの功罪~
「ここが暴走族を住民が追い払ったとされる道路です」
TVを付けるとウチの近所の道路が映っていた
「なんとこの道路は土日の夜になると暴走族が走り回るせいで付近の住民が眠れなくなったということです」
女のリポーターが訳知り顔で言っていた
このわざとらしい口調と態度
見ると吐き気がする
大体被害にあった訳でもないのにさも自分も被害者だと言わんばかりのリアクション
どんな手を使ってでも共感を得て引き込も視聴率をあげようとする
実際に被害にあったものからしてみれば人の不幸につけ入るハイエナ同然
いや草原のお掃除屋と名高いハイエナにしてみれば名誉棄損も甚だしいだろう
「なんと付近の住民がつかたのはこれです」
そう言って手のひらに載せたかんしゃく玉をカメラの前に突き出してきた
暴走族がくる直前に道路にばら撒いたそうです
それにより暴走族は事故を起こして病院に運ばれました
それを繰り返すことでなんとココを走る暴走族はいなくなったと言う訳です
リポーターが誇らしげに語った
いやあんた何もしていないじゃないいか
思わず突っ込んだね
TVにだけどな
そうしたらいきなりスタジオに場面が変わっていた
「法律的にどうなんでしょう」
元お笑いタレントのMCが弁護士先生にネタを振っていた
「これは犯罪ですね、いわゆる~」
と得意げに解説していた
法律は加害者を守るためにあるらしい
ばからしくなったのでリモコンでTVを消した
オレ的にはアウトだったが同じように暴走族や走り屋に困っていた人達には受け入れられたようだ
全国の各所でかんしゃく玉を迷惑行為をする犯罪者に使われるようになった
リポーターはクズだったが同士が広がったことについては認めてやってもよいかもな




