24/30
24 とんでも婦警登場(その3)
「血で汚れるからじゃないですよ」
婦警の一人が救急隊員に言っているのが聞こえた
いやどう見ても、いや聞いても汚れるのが嫌だとしか聞こえないんだが
いやね
暴走族の騒音で眠れなかったんよ
いい加減にしてくれ!
皆がそう思っていた
そこにミニパトに追われたバイクの事故が起った
暴走族は道路に放置
よくやってくれた
皆が喜んだ
因果応報
いわゆる、スカットジャパン、だな
ところがそこに水を差す救急隊員
救急車から降りるなり言い放った
「応急処置は?」
その瞬間、空気が凍った
コイツ何言ってるんだ?
皆が思った
いや怒りで燃え上がった
その時婦警が言った
「頭を打っているんですよ?そんな時ヘタに動かすなんて出来ません」
そして
「訴えられたら困ります」
なんでも犯罪者ほど不当だと訴えるそうだ
だからできない
両方のリスクを取った結果、救急車を待つことにしました
婦警がきっぱりと言い放った
それを聞いて思った
『よく見捨てた』
オレを含む周りのやじ馬の心が一つになった瞬間だった




