第一章 第3話 望月学園
どうも。
この話を考えたのはもう半年以上前なんですよね……。如何に続ける力がないのか分かりますね。
「場所を変えましょう」
そう言われた俺は、迷わず学園長室へ向かった。
最初こそ右だの真っ直ぐだの言っていた小本は、途中から何も言わなくなっていた。
「ふむ、確かに記憶が残っているようだな。お前、卒業式のあとに何かあったか?」
学園長室を目の前に、小本が俺に向き直った。
「……。事故に、遭いました」
「なるほど。となると、やはりアレが不調を起こしたんだろう」
情報不足の俺には、小本の言っている意味が解らない。
そんな俺を無視して小本はドアを二回ノックして、それから小さく三回ノックした。
「入りなさい」
ドアの向こうから声が聞こえる。
「行くよ」
小本に続いて俺も部屋の中に入った。
「君か。望月学園始まって以来の、初の劣等生は」
「は……?」
「くくっ。いやすまん、バカにしているわけではない。ただ……そうだな、優等生の廻くんに授業をしよう」
「学園長自らとは。やはり異例の事態ですか」
学園長はまた笑って、小本に返事をすると、俺の方を見た。
「自己紹介が遅れたな。私は望月学園学園長、長谷沼 清彦だ。よろしく」
「……はい」
「さて、廻くんは望月学園についてどこまで知っているのかな?」
ん? いや、普通の学校だろ。
「普通の学校だと思うか。確かにその通りだが、一つだけ、普通の学校どころか、この世を凌駕した計画がある」
「凌駕した……計画……?」
小本が言っていた、アレと同じものを言っているのか?
「その計画は」
学園長は、そこで一度言葉を切った気がした。
いや、あまりにも突飛すぎて俺の時でも止まったのかな?
「生徒が入学式から卒業式までを、別の世界として繰り返す計画だ」
誤字、脱字あったら教えて下さい。