ロシアンおにぎり(女子のターン3)
「じゃあ、残ったのは二つのおにぎりね~」
里美は二つのおにぎりをよく見る。
「なんか右の方がおいしそう」
「おおっ」
拓哉は喜んだ。
「なんか拓哉君がキモかったので左にする~」
「ああ~」
拓哉ざまぁみろ。
「んっ、何これ。苦~いし、硬~い」
「コーヒー豆を入れたぜ」
もうまずいとかの次元じゃない。
「でも、意外とコーヒーの香りがしていいかも」
「!?」
里美はゲテモノ好きだった。
ペロッと食べてしまった。
「そんな俺の傑作が」
「海斗甘いな、味の勝負じゃないんだよ」
拓哉は誇らしげに言った。
「じゃあ、最後はわたくしですの」
最後に残ったおにぎりを見る。
「一見、普通のおいしそうなおにぎりですわね」
「ふふっ」
ルナは一口食べる。
「ちょっとしょっぱいけど、普通ですの」
もう一口食べる。
ここで拓哉が驚愕の一言をしゃべる。
「そのおにぎりには僕の汗が入っているのさ」
「!?」
「昨日、風呂に入るときにサウナ状態にして汗をふいたタオルを絞っておにぎりに入れた」
「ひど~い、拓哉君」
「おい、拓哉やり過ぎだぞ」
「こんなの食べれませんの!」
「いいのかな~食べないと僕の言うことを何でも聞いてもらえるんだよね」
「くっ」
嫌々ながら、ルナはちょっとずつ食べた。
一時間かけて食べ終わった。
「お前の苦悶の表情はたまらなかったぜ」
「拓哉、お前やって良いことと悪いことがあるぞ! 俺も女子チームについてお前を懲らしめてやる」
「いいぜ、どんなものでも食ってやる」
ロシアンおにぎり(リベンジ編)に続く!