王様ゲーム
罰ゲーム、それはゲームの敗者に行うもの。
その罰ゲームを極めんとする同好会があった!
ドSとドMの集団なので他の部からは変人扱いされている。
しかし、その実態は?
「王様誰だ!?」
言わずと知れた王様ゲームを行っている。
小さな部室の中で男女2名ずつ割り箸を引いた。
箱の中に割り箸を入れて赤い棒を引いた人が王様だ。
「わたくしですの!」
その高飛車で金髪のツインテールをしているので「ドSのクロワッサン」と呼ばれているルナが引いた。
「最初だから軽めにしろよ」
と、色黒な体育会系で端正な顔立ちの海斗が言った。
「僕はルナちゃんの命令なら何でも聞く」
と、気持ち悪い口調で言ったのは色白で顔は美形だが内面が問題ありの拓哉だ。
「腐ったドリアン」という美形のかけらもないあだ名をつけられている。
一度死んだ方がいい。
「ルナちゃんで何にするの~?」
と、ゆる~い口調で言ったのは他の部活からも評判の高いグラマラスな里美だ。
あだ名も「極上の夕張メロン」と呼ばれている。
色んな意味で・・・・・・。
ここでルナが、
「1番が2番にキスする」
「!!!」
三人共びっくりしている。
「じょ、冗談よ手、手にキスするよ」
「「「よかった」」」
三人とも安堵した。
「まっ、ルナもそこまで空気読めなくないよな」
「!?」
「そ、そうよ!いきなりクライマックスにはしないでじわじわといたぶるわ!」
それもどうかと思うが・・・・・・
「ちなみに1番って誰って、4人しかいないから俺以外の二人か、キスじゃなくてよかったな」
「本当によかったわ」
「ちっ・・・・・・」
拓哉が今何か言った。
聞かなかったことにするか死刑の二択だ。
まぁ、後者だろう。
ちなみに1番が里美で、2番が拓哉だ。
ということは・・・・・・。
「里美ちゃんに手にキスしてもらえるの~!? やったー!」
「えー、やだ~」
本当にこんなに理不尽な王様ゲームはない。
「わたくしも同意見ですので、却下します」
「えっ・・・・・・」
拓哉は絶句した。
「王様の命令は絶対だからダメだよ~」
「その王様が面白くないから止めにしたのよ」
「そんな~」
「じゃあ、わたくしの靴でも舐めてなさい」
「そうします」
「やっぱり、キモいので却下!」
そんなこんなで王様ゲームは続く!