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異世界駐留記(不幸で奇妙な物語)  作者: ふじひろ
思いやり物語
63/135

集う仲間、ケンタウロスの戦士

今俺は修行中であります。煩悩を捨て去るとかそんなんじゃないんだけどね。コントロール、そうその練習をしているんだ。けど…


「お腹空いた、もういやだい!」


開始30分で諦める……小学生並みの集中力の無さよね…ふん、いいんだい。ドラゴンより頼りになる人物を思い出し向かうことにした。歩きであの距離はキツいかなとも思ったがま~なんとかなるでしょ。


定期的に誰かが監視に来るのだが逃げてやる、空飛んでこようが俺の足を嘗めんじゃねぇ!って言ってるそばから木の根っこに足をとられ派手にずっこけた。鼻からだぞ鼻から。


「いーたーいー(泣)」


考え事しながら山道は歩くものではない、そこから

寝ずに(俺えらい!誉めろ!)歩きなんとか昼前に目的地周辺に出た。今頃竜の国周辺の森では俺の大捜索が始まっているだろう。最早他人事だよ、悪いか?


「獣臭い、もうすぐだぞ!」


酒場の馬小屋の匂いがする…おう…アングルスメール…するとどこからか何かをもさぼる音が聞こえてきた。俺は草陰からひょっこりと顔を覗かせる。いやがった!あいつだ!


ぼーりぼーり


「ユニサスだ!」


そう毎度同じみツンデレユニコーンことユニサスさんです!俺がいるとも気づかずに牛のようにニンジンをかじっていた。あーあ肥っても知らねー


俺は気づかれずに後ろに回り込むと驚かせた!


「うがーーー!この牛馬めー!」


「ヒヒーーン!?」


見事な後ろ蹴り、凶器だそれが腹にめり込みそして吹っ飛ばされそしてさらに俺の身体は木にめり込んでしまって抜け出せない…


「ユニのアホー(泣)」


「(あんたが驚かすのが悪いんでしょ!?)」


「それでも蹴るか普通!!」


木の中で腕だけ出してムキーッ!と怒りのジェスチャーでバタバタ暴れる。


「(急に置いてった罰と受け取りなさい)」


「記憶喪失だったんですー!記憶が戻って真っ先に来てあげたのに何だよその言い方ー!!」


「(無茶するなって言ったでしょアホー!!)」


ガリ…


「痛い(泣)やめてーイヤー(泣)」


「(アーーーーホーーーー!)」


ガリガリ!


「あ~!毛根が~!」


その後俺の髪は大打撃を喰らいはしたがユニの能力ですぐに治された。


「セントーレは?なに?あっち?あっそ」


バキッ!ビューン、ドッカン!!


もうやだ(泣)おうち帰る(泣)人間界帰して(泣)


ユニの背中に乗りセントーレがいる場所に向かう。

森から開けてきたな…畑だこりゃ、ん?あれか?


「セントーレちゃーん♡遊ぼーよねーねー」


「それより僕とー!」


「えっと…」


煮え切らない態度のセントーレ、珍しい。何時もならヨルナー位は言ってると思ってたけど。


セントーレは今鍬を持って畑を耕してる、それも珍しい。想像つかないけどな起きている。沢山の男達に囲まれている。そうかやっと幸せを見つけたんだね…この別れに言葉はいらないな。


あ、気づいた。こっち見て固まってる。


「サヨーナラー」


俺は満面の笑顔で大きく手を振る。


ん?セントーレが男達を跳ね飛ばしこっちに向かってくるよ?なんか知らんけど怖い怖いよし、逃げるぞ!ユニ!


ドドドドドド!


それこそ木をなぎ倒す勢いで向かってくる。怖いんだよ!こっちくんな!


「ユニ!もっととばせ!」






































ヤバい、何がヤバいかって?ユウ殿にあんな姿を見られたからだ!


畑を耕す。戦士なのに!お恥ずかしいところを!

ケンタウロスとして。誇り高きケンタウロスなのに男に強くでられ固まってしまうとは!情けない…

女として。あんなに男を連れていたら間違われるのも無理もない、しかしあのまま誤解も解けず竜の国にユウ殿が到着すれば…


「あの淫乱雌蜥蜴に奪われるのは明らか!」


それだけは阻止せねば~!






























「何も逃げることはないと思うんです」


「セントーレもやっと幸せな家庭を築いたのならそこに俺が入り込むのは無粋と言うもの…俺があの時出来る最大限の」


「ケンタウロスは一夫一妻又は一夫多妻なので多夫一妻は無いです!」


「ハーレムがあるのなら逆ハーレムもあっていいじゃないか!応援するよ!」


「ユウ殿ー!」


追いつかれたが木に登って善戦した俺だがセントーレの野菜ポタージュの前に折れた。空腹は我慢出来なかった。いいじゃない人間だもの。


「どこか軽いですね~真剣身が足りない!」


「お腹空いたのならしょうがない。生き物だもの」


セントーレを竜の国に潜入させたところ案の定捜索隊を結成している段階であるとのこと、それがいざ捜索すると問題なくいるわけでセントーレに頼んで解散してもらった。ごめんね兵士さん♪


「私は給仕だけの為によばれたのですか?」


「いや、今回は相手役は必要ないんだけど必ずと言ってもいいくらい邪魔してくる奴がいる…」


「ああ…」


納得したように手で頭を押さえて悩みを共感してくれた。そうネフトは俺をそっとはしてくれない。あの手この手で侵入してくるはずだ。


「修行場としては申し分ないんないんだけどな…」


殺気のおかげで邪魔するモンスターはこないのはいいんだけどドラゴンが来られるのはちょっと…


「邪魔者の排除ですね!」


「邪魔者て…とりあえずこないでください位にしといてくれよ。くれぐれも静かにね」


「もちろんです!」


もうそろそろ日が暮れるな…寒くなりそうだ。早めに用意しとくか。


「薪が足りないかもしれないから拾ってくるよ」


「いえ!私が!」


「これくらいはやらせてよ、明日は迷惑かけちゃうしさ」


俺は本当に色んな人に迷惑をかけちゃうな申し訳ない。絶対戦争なんてさせないぞ!


なかなかいい枝がないなーいいや切り落としてやるか。お、あの辺いい枝だな。


「ヨイショヨイショヨイショヨイショ…」


オラオラオラオラ!これでもかー!手甲でガンガン殴って握って枝を折る。


「こんだけあれば足りるか、戻ろ!寒い寒い!」


そそくさと戻るとそこには…


「ベスティー?どうしたよおい」


そこには七竜神の一人ベスティが不服そうなセントーレの横にちょこんと座っていた。


「女王様の御命令、監視がつかないと思った?」


三人で焚き火を囲んで座る。人間、ケンタウロス、

ドラゴンの三種族が集まる。ユニも含めりゃ四種族になるか、バカみたいに寝てら。


「ねえユウ?」


「お?」


「魔界側に来ないか?」


「ぶー!」


おいおいそれは…


「無理だね」


「そうか、そうだよな人間なのにな。お前にバカなこと言いました」


「勘違いするなよ、俺は人間も魔界も行き来するどっちつかずの存在だ。敵か見方か、どっちでしょうかね?」


「見方でしょう!?ユウ殿!?」


「近々人間界に戻るつもりだからそれまで」


「よろしく」


ここ魔界で修行、魔王の様子も気になるがオーディンに言われてた任務をそろそろこなしていこうと思い出した。


「急過ぎではないですかユウ殿?私達を置いていくほど大切な事なのですか?」


「勇者に会いに行く、そして見方に引き込む。敵に回して魔王退治に行かれたらかなわんからな」


「勇者を助っ人に?」


勇者の噂は聖都の近くでは聞かなかった。恐らく人間界のさらに奥にいると思う。もう一人勇者の捜索なんとしても戦争が起こる前に出会う必要がある。


「聖都以外の国はでたことないしな。広いから、探すのにどれほど時間がかかるやら」


「じゃあ敵を増やさないようによろしくお願いします。ユウ様」


ベスティから感じたのはそんな事はどうでもいいと

言うような口振りだった。


「どれくらいの期間になる?あんまり遅くならないかな?」


そこが大事だと言わんばかりに強く聞いてくる。


「検討つかないな、なんせ証拠なしで探すんだから

な、でも勇者なら相当その国で有名になるはずだから当たり引いたら探すのは楽なんだがな」


「また、ど~ち~ら~え~?」


「「「え?」」」


震えながら恐る恐る振り返るとそこには…


「また何も言わずに行くつもりでしたでしょ~!」


メキメキメキ…


「アワワワワワ…」


ドラゴン化するネフト、お祖父様はエンシェントドラゴン、その血を受け継ぐ王の資格を持ったゴールドドラゴン。それが今襲いかかってくる。俺は修行に移るよりネフトの説得の方に時間をとられることとなった。



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