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異世界駐留記(不幸で奇妙な物語)  作者: ふじひろ
思いやり物語
60/135

ドラゴン達が俺の扱いがいまいち雑すぎる

檻に入れるか豪勢なベッドで寝かすかどちらか1つに決めたらいいのにな。扱いがいまいち雑なんだよ…


「ユウ様、まだ安静に」


一夜の逃走劇は終わりまた囚われの身になった。今までとは違い優遇されてはいるがこの扱いの違いに警戒感を覚えた。今更都合がよすぎるよね、許してくれってか?もうドラゴン嫌い、見たくない。


でもね、1つだけ昔の名残がある。逃走防止か?全身拘束具で巻きやがって!!息がしずらいわ!なんで飴と鞭が同居してるんだよ!だからどっちかにしろってんだよ!敵か?味方か?味方でもブッ飛ばす!!


「どうしたものか…どうしたものか…ふむ…」


黒髪甲冑美女がメイドと一緒に悩んだように唸っいてる。貴女の悩みの種はね、私を解放すると治りますよきっと…ですからね、逃がしなさい。


「ユウ様?私の顔に見覚えは?」


「どうも初めまして」


「はぁ~…」


ため息なんかよくも俺の前で出来たもんだな!!鼻つまんで泣かしてやるからな!


「記憶がない…どうやら七竜神が出会った頃に暴行によってなったのか…記憶喪失には外部的要因と内部的要因があるがどちらか、そもそも七竜神に会う前…魔王城の一件が原因か?いきなり消えたのも何か関係があるのか?」


「ごちゃごちゃ喋るな!わかるように言え!俺を知ってるんだな!?俺は何者だ!」


「この国の女王」


「ふむふむ」


「の元夫。私とは仕事で一緒しただけですが」


「………。」


コメントが必要としても出てくるか?


「ぶえーーーーー!?はぁ!?俺結婚してんの?」


「それもまた複雑で…」


ドラゴンと結婚とか嫌だろ?聞けば相手方に見初められ、一方的に無理矢理結婚させられたが姉のドラゴンによってそれは無効果された。ほらな、無理矢理だ。

だからドラゴンは嫌いだ、流石肉食系だな。


「それで?俺を抑えとく理由はなんなだー!!うがー!ここから出せー!!」


「出しません…出せば女王様の心が持たないでしょうしね、今も心臓発作でいつ危ない状態になるか…」


知らん!!そもそも全部はた迷惑な話なんだ!戦わされて捕まって殴られて強姦されかけて…その前には無理矢理結婚させられたなんて…なんて可哀想なんでしょう!もういいだろが!自由にしてくれて!!


「そんな自分勝手なドラゴンなんて知りません~!」


「女王様は健気なお方です。バカにすることはいくらあなたでも許しません」


「はぁ?別に許して頂かなくて結構ですぅ~!!どこのトカゲ女か知らないが俺をこんな目に遭わせてなー!

今更優しくしたってね、許されると思うか!出す気がないのなら殺せ!捕虜となって辱しめを受けるくらいなら今すぐこの舌噛みきって自決してやるわ!」


もちろん嘘です。死にたくないです。でお怒りだすかと思ったが予想とは違い妙に焦り始めた。


「今すぐユウ様の拘束具を外せ!急ぐんだ!」


言ってみるもんだな、一応見張りがついてるが城内を歩き回れる許可が出た。それだけでも今の俺にとっては救いだった。広大でひろーい庭を見ながらの散歩…

聞こえは言いかも知れないが実情は災厄だ…


「なあ、なんか違うよな。間違ってるよな?」


「これくらいの措置は当たり前です」


手足に手枷、足枷…今から広間の処刑台にでも連れてってくれるのか?もうキレるよ?この人として扱ってくれない…ドラゴンから見れば人間の気持ちなんてわからないか。我慢の限界だ、左腕の義手…もとい手甲を出す…喧嘩なんて優しいもんじゃない…


「戦争だぁーーーーーーーーーー!!」


勝ち目なんてない、ただ自由を得るための反乱はやることに意味がある。ある意味一種の意思表示である。


手枷足枷なんて平然と引きちぎり(怒りってすごいね)ヤケクソになって突っ込むも…


「むぎゅう…」


ドラゴン化した相手の敵ではなかった。かるーくプチっと抑え込まれる…人を見下したドラゴンとドラゴン系女王の夫だったと衝撃の事実に精神に異常をきたした俺とじゃ勝負にならないか。この触れあいによって俺の座右の名は「ドラゴン殺し(ドラゴンスレイヤー)」となった。


その夜、女王様が会いたがってるなんて話をされたが黒髪甲冑美女に逆に言ってやりましたよ。


「いきなり暴れだす異常者と話させるのは危険じゃなくて?」


納得したように下がっていった。納得されたのも傷つくがそもそも異常者に忠告されるというのはいかがなものか?大丈夫かこの国…



































さて、グロリアに使いを頼んではや数分…メイドでもよかったのですがユウ様に警戒されない為にもグロリアに行かせようと思いました。小さな気遣いです♪あまり意味を成さないと思いますが…ユウ様が失踪してから数ヵ月。お邪魔虫に言い寄られても無視し、ユウ様を捜しておりました。


え?結婚を破棄された時点でとっくに振られたでしょって?ええ、振られましたよ…ユウ様がこうして戻ってきてもまだ一度もまともにお会いしておりませんよ。いくら頼んでも女王の命令なのに部下に拒否されましたよ。ですが、面会謝絶ごときでおめおめと引き下がる妾じゃないんですよ!!妾を以前の私と思わないことですね!!妾だって成長するんです!


面会謝絶など、なんのその!「晩餐をご一緒してもよろしいでしょうか?」と何事もなくお誘いすればユウ様から寄ってくるはず!!これで打開できるのです!!

そしてユウ様と妾は再び急接近し、恋心はブレスよりも激しく燃え上がります!!


え?ユウ様は記憶がないから覚えてないだろって?そんなの愛に障害はつきもの…すでに考えがこのネフトにはあります。お姉様の師匠…私達のお祖父様なら何か記憶が戻る方法をご存じのはず!!


あ、いいところにグロリアが帰って参りました♪さてこれで一時の幸せな時間が…


「今更ながら女王様、ユウ様の心は今不安定な状態。

そっとしておいたほうが…ユウ様のお返事も…」


「イヤーーーーーーーー(涙)」


訪れなかった訳ですね…いいでしょう…無理にでも。

プランBに移行、お顔だけでも拝見…もしくは拉致…

止めても無駄ですよ?


「女王様!!ドラゴン化してもダメなものはダメなんです!七竜神ー!!並べ!!」


この騒ぎで城の一棟が廃墟寸前まで崩れてしまった。












































昨日は実にうるさかった…また散歩(拘束具増量)していると半壊した建物が…昨日まではちゃんとそこに建っていたのに…不思議なもんだな~。


「ユウ様~♪」


「ん?」


向こうから凄い勢いでドラゴンだろうな、人間が迫ってくる。あんな羽と尻尾と角が生えた人間はいないからな。まずドラゴンだろう。


「おい、なんかこっちに来るぞ?」


「ハァー…止めても無駄ですよ?ってそう言う意味ですか…まだ諦めてなかったんですね…」


グロリアって人があきれ顔でため息を…なんかヤバイの?逃げたほうがいいの?


でもあれ?見たことがあらようなないような…


「ユウ様~♪」


「あ」


ピンときたぞ…えーとえーと…


「チビ!」


「ずこー!」


派手に手前でスッ転んだ。えっと違ったかな?


「ユウ様?このお方が女王様、婚約者だった人です」


「ほらほら!このペンダントに見覚えは?あなた様が置いていった物ですよ?」


あ~ムラムラするんじゃ~


「えーと…タマ?猫の名前じゃなかったっけ?俺が名前をつけたような…ダメだ、顔と名前も一致しない。

うまいこと思い出せないもんだな~?もう少しでみえる気がするんだけどな」


すると二人が固まる…なに?


「タマ?タマを思い出せた?」


「タマってなによ?」


「タマはほら!ユウ様が逃亡した夜私と一緒にいた!

ドラゴニュートに似ててニャーって言う」


おーいたな、ニャーさんじゃなくてタマでしたか。なるほどね、たしかにタマだわ。


「思い出している…グロリア!」


「はい!」


「旅の支度を!今からお祖父様あ会いに行きます。お祖父様なら何か記憶が戻る方法をご存じかも知れません。記憶喪失かなにか…でも記憶が戻りかけている今がその時!」


「わかりました!」


「ユウ様?」


「え?」


「今度こそ…役にたって見せます」

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