角から迫る二つの三角形
「えっと…君達は?」
どこかで見たような…つい最近な、おかしいな~こんな美少女、見たら忘れないと思うんだよな~?もう少し成長してたら…いかんいかん!!何もやましいことは考えてませんから!
「先の戦闘で助けられ捕虜という身分ですが、
ディロン様とユニファー様のお蔭もあり、この酒場で働かせてもらうことになりました。サキュバスのメリアンと申します。そして…」
「先程から無視され続けられたラミアのレナーズと申します。お命助けて頂きありがとうございました」
俺が悪いんだけど妙にひねくれた言い方するよね?しかも蛇の尻尾がだんだんと俺に絡まってくるんだけど?これから俺は頭から食われるのか?やめとけよ、筋が多くて不味いよ♪
「そ、それで俺に何のようかな?もう寝たいんだけど…君達ももう寝たら?ユニさんもわかってくれるよ」
なんか二人で相談し始めた…。そして結論がでたのか幼いサキュバスのメリアンが何度もラミアのレナーズに頭を下げている。
「ありがとうございます(涙)ありがとうございます(涙)」
泣きながら何度も何度も頭を下げている。それでメリアンは俺の方に向き直ると、深くお辞儀をして素早く階段を下りていった。余程疲れてたのかな?急いで下にいったぜ。そうよ、もう寝よう?
だがそうはいかなかった。俺の考えが甘かったのだ。メリアンが消えてレナーズと二人っきりにされた時点で警戒するべきだった。
「助けて頂きありがとうございました。お礼は私の体一つでお許しください…」
シンキングターイム♪
カチカチカチポーン♪つまりそれはどういったお礼の仕方ですかな?まさかとは思いますが俺が今思ってることですか?ダメだよ?まだお外は明るいよ?嫁入り前の君がそんなに簡単に体を売ったらダメ、いいかい?俺は何も見なかった、それに何も聞いてない。大人しく帰ってくれ…な?それが互いにとって一番のことじゃないのかい?
「俺ニハ高過ギテ勿体ナイデス。ドウゾオ帰リクダサイ」
緊張してカタコトになってる…俺がうぶなのがまるわかりだ…いいもーん、その…女関係がなくても生きていけるし?羨ましいとか思ってないし!!
「……何も言わず受け取ってください…貴方に抱かれるのなら本望です」
随分自分を安く見てるようだな、俺ねそんな変態に見えるか?喜んでいるように見えるか?まぁ下の方は期待してるんだがしないもん
俺!俺はその巨乳を触らせてくれるだけでいいんです!揉ませてください!一時間ほど揉んでるだけで鎮まりますから!それ以上のことは根性ないんで出来ません!!じゃない、紳士ですから俺!
「俺は貴女にふさわしくない、それに俺は人間じゃないですか!ラミアじゃないです!だから男の人間じゃなくてラミアで探したほうが…」
「ラミアに雄はいません。なので繁殖には人間の男の人が必要なんです」
ふーん…強情だね…据え膳食わぬは男の恥じと申しますが…ダメだダメだ!このままでは理性が飛んでしまう!一度理性を失うと獣のように女体をもさぼる婬獣になってしまう…それに相手は他種族だ!これはいかんだろ!でも背徳的にならず俺なら犯しかねない…
「そんなに気にしないでください、そんなことされたら俺が体目当てで助けたみたいじゃないですか!いいですか?俺は貴女が敵意がないと判断し、哀れさから助けたんです~!俺はもっと心は気高いんです!」
そうです、俺にやましさはないのです!俺にはそんなやらしいことは全然ありません!
「私はどうすれば…なんとお礼をすれば…」
「そうね、頑張ってこの酒場を切り盛りしてね♪はいおしまい!!俺はもう寝る!!」
バタンッ!とドアを閉めた。そしてドアに背を向けた時、「ありがとう」とはっきりと温もりのある声が聞こえた。ここで俺は核心した。俺は間違ったことをしたのだろうか?否、今ならそう答えれる。今まで魔物は相手を思いやらない自分勝手で身勝手な種族だと思ったがレナーズを見て考えが変わった。メリアンを最後まで守り、自分を相手に差し出す覚悟は我が子を守る母親にも似た確かな母性を感じた。あ~俺も彼女欲し~…一度でもいいから付き合ってください!!みたいな甘酸っぱい恋をしてみたい~!俺はね青春したいんだよ!青春を謳歌したいんだよ!そういう歳なんだよ!思春期なんだよ!いきなり子作りとか思春期通り越してもう甘ったるいまでの発情期なんだよみんな!誰か~!年ごろの若い女性を紹介して~!俺と無意味なことで盛り上がろ~!
眠気がMAXを越えてテンションが異常値に達した今日この頃…テンション上がりすぎて変に興奮してしまい、眠れない。今からでも遅くない…レナーズを呼んできてヤろう。下半身が蛇でも上半身が巨乳美女なら問題ない、興奮し過ぎてよからぬことずっと考えては後悔しているの繰り返し。もう灰人寸前、恥じらうレナーズをあんな格好でする妄想だけで終わった。後でぺローに聞いた話だが俺はカーテンの布の余りを丸めて「感じてるのかレナーズ…ゲヘヘ♪」とか言っちゃってた。
床にはからになったマタタビ酒の樽が転がってたそうだ。いやー裸ではなくちゃんとレザーアーマーを着ていて我ながら偉いなと思った。
「こっちくんな獣…」
「あれは自分との戦いだった…祝杯が終われば娼館行こう…いや、アイサさんが…やめよう腰が砕けそう…レナーズには決め台詞言ったからな…どうすればいいんだ…この余りある性欲をどうすれば!?」
「うわーマジキモい」
「ぺロー、静かにしろ…瞑想………煩悩退散!!
これで大丈夫だ。落ち着いた」
「呪文かい?」
「その類いだ」
俺はやはりおっぱいの狂気に殺られたようだ。
危険だな…自我を失うところだった(失ったけどね♪)これからは気を付けないとまた禁断症状が出てしまう…
「さて、パティーとやらに行こうか…戦闘街で
お祝いしてるらしい。腕輪で討伐数がわかるからその分の報酬があるから行こうぜ」
「俺は関係ないんですけど~!」
「ならぺローは俺の付き添いで、また色々と面倒事は嫌なんだよ!!」
「一人で散歩も行けねぇのかテメェ!!」
「おうおう!!行けないから来いつってんだよ!でなけりゃまたマタタビ酒飲むぞゴラァ!!
外で夕飯もタダで食えるって話だぞゴラァ!!」
「な、なに!」
「しかもお代わりし放題だぞオイ!」
「それを先に言えよボンクラが!!」
マタタビ酒を飲まれて怒りぎみのぺローと寝不足で怒りぎみの俺。
「ではユニさん行ってきまーす♪」
「いってらしゃっーい♪遊んでおいで~」
「いってらっしゃいませ~」
ユニさん、メリアン、レナーズに見送られ戦闘街を目指して歩く。あんまり行きたくないな~
なんかトラブルの匂いがする…
そして着くと真っ先にぺローが焼かれてる大きな骨付き肉に突進し、俺は一人で報酬を受け取りにいくこととなった。この時点でさ、もう嫌な予感しかしないんだよねまったく…。
少し進むと人だかりができた広場に出た。どうやらこの広場で戦績を発表、および報酬の受け渡しがあるらしい。上位10人だけは後発表と言うことなんで自分の名前を探すがない…あの炎の竜巻で結構倒したからな…どうやら俺は上位
10人の中に入ってたようだ。
「よかったと言えばよかったんだけど…これ以上目立つ事はしたくなかったんだがな…てか実力者揃いの中で10位ですか…これはまた波紋を呼びそうな…」
名前の中、アイサさんもミカサの野郎もいなかったから上位10人の中で入るのだろう。厄介なやつと表彰台で一緒とはね…でもこれでこの新人には近づくなと言ういい警告にもなるだろう。
「全くもって、また貴方と会えるとは、これはもう運命的なものを感じさせます…」
本当に俺の後ろから喋るのが好きな奴だな…よかった。ぺローを置いてきて…
「俺が頑張ったという努力の結果だ必然的なものですねこれは」
振り返れば何故か勝ち誇ってる奴の顔が目に写る…イライラするな。こいつといれば血圧上がりまくりで健康面でよくない。
「同じ表彰台の上で格の違いを教えてあげます
。貴方が私を見上げてるのも悪くはないですが
それでは興冷めと言うものでしょう」
お~またこやつは調子にのってらっしゃるようで、でもイラついたらダメよね。
「はいはい凄い凄い…これでいいかい?」
「もう貴方は軽口を叩けなくなるのは少し嬉しく思います。ではまた表彰台で」
モデル歩き…で颯爽と俺の前から姿を消す。どこまでも人をイライラさせてくれますわ…
そして待ちに待った上位10人の発表!人が呼ばれていくなか特に有名人らしいが俺は知らんので周りの人のハイテンションさがわからない。
「(もぐもぐ)おっ!もう俺の出番かよ早かったな~もうちょい後かと思ってたぜ」
アイサさんは6位という結果、アイサの実力で6位か…なら俺は5位か?アイサさんの嗅覚の鋭さで見事に敵を次々と発見し、撃破したようだった。なので上位陣の中は獣人が多く、人間では俺ともう一人、知らん男が10位でいた。この戦闘街は女性のほうが強いようだ。てか、アイサさん…ずっと自分よりデカイ肉をムシャムシャ食べている。さっきのぺローを思い出した
。そっくりだった。
今気づいた。ふと前方、表彰台の左下にミカサを発見、こちらをずっと見ている。その勝ち誇った顔がいらつく。ミカサは俺が炎の竜巻で敵を数多く倒したのを知らない。きっとあの掃討作戦では敵を一体も倒してないと思ってるんだろう。だからか、どこか哀れんだ顔にも見えてくる。イラッ…
ミカサ(あっ、彼と目が会ってる!?)
ユウ(なにその顔、喧嘩うってる?)イラッ…
ミカサ(キャー!!見つめられてる!!)ドキドキ♪
ユウ(後で吠え面で泣きわめけ)
ミカサ(どうしよう…まだ心の準備が)
ユウ(ちっ…マジウゼー)舌打ちしながら睨み
ミカサ(え!?投げキッス!?うぇー!?)ドキドキ♪
ユウ(これ負けたら後でどや顔されるんだ…)
ミカサ(こ、告白するなら…表彰台?それとも
後で人通りの少ないところで呼び出し
て…♪それから宿に直行…キャー♪)
ユウ(そんなんこの週はどんよりしそうだな)
ユウ(てかまだ見てるよ!!こっち見んな!!)
ミカサ(新居はどこにする?やっぱり静かなと
ころがいいな~。そこで甘~い新婚生
活♪ふふふ♪両親の前で契りを交わす
の。式は身内だけで盛大に…)
ユウ(気色悪い…あ~嫌な週だな、運勢下がる
楽しく暮らしたいだけなのに…)
ミカサ(子どもはやっぱり10人位かな?でも、
え?お前との子どもなら何人も欲しい
って?も~♪)
ユウ(奴め…どうやって泣かしてやろうか…)
ミカサ(な、なんて呼ぼうかな…ここは普通に
貴方?それとも主人?旦那様?パパと
か?それとも…ダ、ダーリン!?)
ユウ(あ~考えるのもだるい…)
ミカサ(ダーリン…)
ユウ(テメェとは再起不能になるまでとことん
戦うぞ!俺はお前に負けたくない!!)
ミカサ(我ながら痛い…)
ユウ(泣いて謝っても絶対許さん無理矢理にで
も倒す。卑怯な手を使ってもだ)
ミカサ(でもいーよね?言っても)
ユウ(まずあーやってこーやって…)
ミカサ(ダーリン!!)
ユウ(あいつの脳内ではきっと俺を罵ってるの
だろう…マタタビでも食わすか?)
ミカサ(彼の趣味とか色々知りたいし…)
ユウ(うーん…あいつの精神構造わからんから
なー…対抗策もなー…)
ミカサ(告白されたい、されたい方です)
ユウ(試しに縛ってぺローに気がすむまで猫パ
ンチさせてみるとか…)
ミカサ(プロポーズ期待です)
ユウ(ぺローならレイピア抜いて殺しかねない
からな…)
ミカサ(振り向かせるのです。メロメロにする…)
ユウ(どうしたんだあいつ?呼ばれてんぞ?気
づいてないのか?ずっとこっち見てよ)
「あの~、ミカサ・ヒサメ様?」
「はっ!?」
「今行きます…」
ミカサ(最後に目に焼きつけて…)ドキドキ♪
ユウ(ん?)
ミカサ(これでメロメロのはず!流し目)じー
ユウ(目飛ばしやがって…でもここで睨んだら
ますますエスカレートするか…)
ミカサ(これで私の魅力に!)じー…
ユウ(まだ見てくる。なら無視)ぷいっ
ミカサ(目線反らされた!?)ガーン!!
「ミカサ・ヒサメ様の戦績はスコア126体です!3位を大きく引き離しました!」
「(もうダメだ…)ぶつぶつぶつぶつ…」
奴が2位!?てことは1位は俺が!?やったー!暗い気持ちで過ごさなくてもいいぞー!それにヒサメの顔もすんげーどんよりしてやがる!そうさ
俺が1位だぜ!
「ついに1位の発表です!なんとあのミカサ・ヒサメ様の戦績を大きく引き離して1位となりました!先にスコアを発表します!なんとスコア214体!それでは発表します!その冒険者は
~!」
おう、割りと頑張ったな。炎の竜巻でどれくらい焼いたかわかんなかったからな。
「突如現れた超新星!ユウ・イタミ!」
歓声はミカサ程ではなかった。大半の人が驚いてるようだ。だってこの国最強の女を抜いちまったからな。けどアイサさんだけは納得した
表情をしている。腕輪の故障だー!て言う人もいたけど。
俺はニコニコしながらミカサの横に並ぶ。そして時間差をおいてミカサが起動する。
「私!え?2位?」
「知ってるよ」
「そんな!だって私の記録は…」
「俺、214だったもん♪」
「!?」
ほっほっほっ♪愉快愉快♪
「う!うう!嘘です!そんな!そっ、そんなはずが!私はあなた達の横で戦ってたのに!そんな数…あ…」
ミカサの名前は魔界では大きく知られている。ミカサの近くには大部隊が展開していたようだがミカサが現れて、100人位を犠牲に逃げてきたやつを俺が狩っていたようだ。なにせ凄い数がいたからな!なんで指揮官もいないのにまとまってたのかこれで謎が解けたな。ミカサが嫌がらせにわざと俺の横で戦って俺の獲物を奪うつもりが俺に獲物を流してたとは…
「うっうう!」
「また泣いて逃げるのか?どうぞ~♪」
「うわーん(涙)意地悪~!!(涙)」
そして手で顔隠しながら勢いよく広場から逃げ去った。ふん!正義は勝つ!!
「手で顔を隠しても泣いてるのがまるわかりだ
バカめ♪」
これでミカサを除いて全員の報酬の受け渡しも終わり帰ろうとしたが人に囲まれ動けないでいたところアイサさんに救出…
「俺と飲むの付き合えよ♪」
された訳ではなかった。アイサさんが現れて俺を無理矢理連れ去ると野次馬も流石にアイサさんが怖いのか追っては来なかった。
「それにしても凄いな~!!ミカサに勝つなんてよ!尊敬するわ~♪」
「はいはい凄いでしょ!!まぁーもっと飲んで!飲んで!」
「おっ!すまないな~♪」
で、
「ぐおー♪ぐおー♪」
「よし!」
アイサさんを酔い潰し、バカみたいに肉をがっつくぺローを回収して戦闘街から貧民街を目指して歩く帰り道…
さっ…ささっ!
「おいぺロー…」
「ああ…つけられてるな…」
「本当にしつこい奴だな…あそこの水溜まりから後ろの角を見てみな…」
「あっあれは!」
角からニュッと生えていたのは包帯が巻かれた
猫耳だった。
「ついに奴が来たということだ…今夜は眠れねぇぜ…」
「くっ!どこまで俺達を苦しめれば気が済むんだ!!」
気づかないふりをしてゆっくりと歩き出す。すると後を猫耳がつけてくる…
絶妙なタイミングで振り向くも何かしらの陰に隠れて追尾してくる。
「どうするよ?逃げるか?」
「奴の足のほうが早い、このまま酒場までにどうにかして奴を撃退するんだ!」
こうして何故か俺達はおもむろにポーチに手を伸ばす。
「試す価値はある」
「最後の一本だったんだ…奴にくれてやるとはな…皮肉だぜ…」
「いくぞ!」
そして二人同時に振り向き、投げる!!
「マタタビだぜ!どうだ!?」
マタタビは弧を描いて猫耳のある角の近くに命中した!
ラミア
下半身が大蛇で上半身が凄い美貌の女性、女しかいない魔物。蛇の部分は成人で2~3メートル
ほどに成長する。寿命は200年と長命で20歳に
なると成長が止まり、長期間美貌は衰えず生きていく。
個体数は多く、固有の文化と歴史を持った魔物でもある。また人型への変身能力を持ち、人間の街に潜伏してる者も多い。ただし、変身していられる時間は一日18時間と限られ、変身するには二週間に一度は人間の血を必要とする。
(量は一口ほどで変身できる)正体がバレた場合は人間と敵対する魔王軍のスパイとして殺される可能性が高い。
女しかいない魔物であるラミア。ラミアは人に依存して生きている関係上、人間と恋仲となり
そして、本来の目的も忘れその社会に溶け込む
ラミアも少なくない。そのため全体的な統計として、惚れっぽい種族である。
深い関係を持った人間と子を孕んだ場合、混血は産まれず、彼女らの子どもはきわめて低い確率で夫の人間の男の子となるか、ラミアとして生を受けることになる。人間の男の子の場合は
本来卵生であるラミアなのに卵ではなく子どもを産む胎生となり妊娠期間が長くなる。ラミアは全員母性本能が高く、人間の男の子が産まれても大切に育て上げる。そうして育った男の子は人間と変わらず寿命も容姿も変わらない。ラミアの集団で男の子が何故産まれてくるかわからず原因はいまだ解明出来ていない。
なが~いですがラミアの生態を考えて書きました。また図鑑のように後書きで書いていきたいです。




