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異世界駐留記(不幸で奇妙な物語)  作者: ふじひろ
魔界潜入調査中
23/135

ゆっくり前進、だって走れないから

「もが!もはせー(コラ!離せー)」


真っ暗で何も見えなかった!まさかいるなんて思いもしなかったよ!


「さっき君を送ってくれたのは私の妹だ、この家で二人で暮らしていたんだがね。もうすぐ三人だな、

これからだんだん人数も増えてくるけどな♪」


くそっ!ふざけんな!一難去ってまた一難休憩させろや!


「ブリンクッ!」


一応脱出出来たけど真っ暗で何も見えないぞこのままではまた捕まる!


「ライト!」


光の呪文、光球が出現し浮かんで辺りを明るく照らす。いた、下着姿のダイナマイト族長が。


「やはり魔法使いか…手から魅惑魔法を放ったり腕は良いようだな。でもそれはもう効かんぞ!」


族長の体から赤い魔力が放出する。あきらか魔力が上昇している。これは…


「俺のベルセルク化と同じ!」


まさか!鬼人族もベルセルク化と同じ能力をもっているとは!


「今私は一種の興奮状態になっている。だから魅惑魔法や眠り系魔法等の状態異常系魔法は通じない!

さあ!どう出る!!」


いつも通りゴーレムユウ君1号を使うよ。安全にさ、俺もベルセルク化したら互角に戦えるとは思うけどまた精神悪化したらやだもん。


「行くぞ!思う存分殺しあおう!!」


やっぱりベルセルク化と似てる。けど行け!ゴーレムよ!我が分身!


「やれ!ゴーレムよ!」


「他愛ない」


バギッ!!


一瞬で砕かれ核が端の方に転がって爆発。え?ちょっと待てよゴーレムが一瞬でチーン?


「次はお前だな…」


「お部屋を間違えたみたいですごめんなさい」


ガチャ…(スタスタスタ!)


無理!あんなん相手に出来るか!


ガチャ!


扉が開く音、振り向くと扉が閉まる前に俺の後ろに

立つ族長の姿が…


「いや~間違えて族長さんの部屋に入っちゃったみたいですごめんなさい」


間違えたはずは無いんだがな。


「あそこは私の寝室だ」


「ですよね~ごめんなさい」


「だがあながち間違えでもない」


「?」


なに?


「お前と私の寝室だ♪」


「いやーーーー!」


謀られた~(泣)族長妹よ、最初にそれを言えや!

こうなりゃあれしか無い…そうあれ。魔法も使えない。剣術だと怪我させちゃう。ならあれしか…


「殺戮の凶刃…」


はい!きましたよ!


「ベルセルク!!」


ドーン!


いきなりマッチョになる俺。ただでさえ冥府の魔魂という爆弾背負ってるのに~


「鬼神化!?人間がなんで!」


そこから対人術格闘技でコテンパンにしてやりました。所詮魔法を長々と唱えるひ弱な魔法使いとしか思わなかったようだ。鬼神化した女とベルセルク化した俺じゃあ、俺の方が強いらしい。鎖でぐるぐる巻きにしてと…


「俺も風邪をひきたくないので仕方なくです、絶対に手はだしませんのでわかってください」


同じベッドで鎖でぐるぐる巻きにした族長の隣で寝ることにした。恥ずかしくて隣を見れない。


「まさか!こういう趣味!?」


「違うわ!」


断じて違う!鬼神化して疲れたのか族長が先に眠る。眠れない…目の前に美女がいるとか。俺も年頃の若い男性なのに…


朝になる。するとまた事件だ…いい加減にしろ!!


「ん?なんだ?気持ち悪い」


なんか体がむずむずする…とくに耳


カプッ


あれ?なんかかじられた?


耳元で荒い呼吸音が聞こえる。


「フッフッフッフッ!!」


くすぐったい!なんなんだよ!?

振り向くと赤い顔の族長。なんか物欲しげな表情

けど無視する。まだ俺は寝てまーす。


カプッ!


今度は首もとを甘噛み、何すんだよ…それに生殖器を俺にこ擦り付けるのやめれ。あれ?待てよ…これは動物にも見られるあれなんじゃぁ…


「姉は発情期に入りましたのでお見送りは出来ません。すいません」


「いや、そんなことはいいんだ。それより俺を逃がして大丈夫?」


「今は私が臨時の族長ですので私の権限で許します。姉がご迷惑をおかけしました」


よかった。この人は俺のブリーシンガルにかからなかったみたいだな。


「お兄さん!また来てね、ご馳走作って待ってるよ!」


「おう!またその時はご馳走になろうかな!」


「アナタの料理の腕は一流ですもの」


え?アナタ?


「そうです、私の妻です」


なんだと!!俺より年下なのにすでに嫁がいるだと!


「はい、他に5人いますよ」


なんだろう、色々ありすぎて心が痛い。死ぬのかな俺は…


「とりあえず人間界の国境を目指します。その周辺ならギルドの人間とかいると思う」


「そうですか、またお越しください。姉が喜びますので」


「そうだな…また来ることがあったら…」


こうして俺は鬼人族の村を出発した。途中、なんども女の子から襲われそうになりながらもユニがエスコートしてくれてなんとか出ることが出来た。














「かなり歩いたなユニ、疲れてない?」


「ヒヒーン」


「そう、大丈夫か」


ちょっと俺、お腹すいた。(子供か)なにか食えそうな獣とか山菜とか…


「お、ここでおろしてユニ」


降りて向かった先は…


「キノコだ、どれも旨そうだが毒キノコもあるかもしれないしな…どうしよ?」



ヒュッ!コン!



なんだ、俺の顔の真横に矢が刺さる。魔王軍に見つかった?やべーよ!


「ふむ、仕留めたか?」


茂みの奥から声が聞こえる。なんなの?いったい?

茂みから馬の蹄が…視線を上にすると本来馬の顔があるべきところに顔が無い。そのかわり人間の女性の上半身が!


「化け物~(泣)」


「誰が化け物だ!」


「ギャー!こっちくんな!」


グラムを抜いて牽制する。ユニ?近付くな!


「ユニ!危ないぞ!近付くな!!」


「ユニコーンだと?」


「おい!ユニに触るな!!」


「お前何者だ?」


なんでもいいだろ!近付くなよ馬女!


「すまない、最近この近くの人参畑を荒らす害獣かと思ってね。私は戦士セントーレと申します」


なかなか礼儀正しい。いきなり矢を撃ってきたけど


「お詫びの印に昼食をご一緒しましょう!」


なんかわからんが飯が食える。ならいい。

村のあるという方向に向かう。なんだろう、あれだな。このケンタウロスと言う種族は下半身が馬らしい。だから何食ってんのかな。


俺はセントーレの後をユニと一緒に歩くのだった。

次はケンタウロスの村編です!

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